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AQB59 レストランをめぐるグルメのめくるめくメルクマール (早口言葉)

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2015年 01月 01日

ハービー・バンコック (5)

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 リアルタイムには、あけましておめでとうございます。本年もよろしこ。
 自分の内にも外にも、何やら刻限がコクコクしてる気もしますが、働けるうちに働き、食えるうちに食うのが人生、としたもの(^^;;)。

 日記はまだ年越してないけど、
 12/30はモダン・インディアン…自称は「プログレッシヴ・インディアン・キュイジーヌ」か…のGaggan。コルカタ出身のGaggan Anandシェフがバンコクで(なんで?…知らん(^^;;))叫ぶ。
 こちらは、もお、サイコーー!

 …という話の前にこの駄目な店…じゃなかった、部分的に駄目な「Gaggan」の駄目な話をメモっておこう(^^;;)。
 それは予約の話である。

 まず押さえておきたいのは、ここ以外のバンコクのガストロ店の予約は非常にスムーズだ。メールなどのコンタクトに、早急に・的確に・フレンドリーに返信が来て、相談ゴーインオンで、すぐにフィックスできる。
 ところが、Gagganの予約は、サイトのフォームから送信するとオートリプライで「承ったけど正式のコンファームはこっちから連絡するからね」という返事が(これはすぐに)あったまま、あとはウンでもスンでもない。
 eatgagganの各種メアドに追撃でメールしてみてもウンでもスンでもない。

 変だなあ…と検索してみると、この件には「定評」があるのであった(^^;;)。
 やはり返信が来ないままバンコクに来てコンシェルジェに聞かせたら取れてた…というヒト、入ってなかったけど現場でゴネたら席が出来た…というヒト。
 またメールが苦手な店なのか…と思うと、電話予約を確かにしてったのに予約は入ってなかった・怒ったら入れた…という豪州人なんかもいる。
 いやはや。
 まあ話が多少明るいのは「完全に門前払いにあった」報告は見当たらないこと…か。
ハービー・バンコック (5)_e0254271_19245671.jpg

 さて我々もバンコクに来てしまったので、前日にコンファームの電話をしてみた。
「え、イシイさん? いつメールされました? 9月…見当たらない、、、」
 どうも我々の予約もちゃんと取れてないニュアンスは伝わってきたのだが、そこはひるまず「予約はした、メールした、これはリコンファームである」というトーンで通していたところ、向こうも“ああまたか”…という雰囲気で、「んー、わかった、明日、何人で何時っつったっけ?」…というところに落ち着いた(^^;;)。
 
 この駄目さ加減は更にウラが取れている(^^;;)。
 Gagganでたまたまお隣になった同年輩(か、ちょっと下)のご夫妻も東京からで、ちょっとだけお話させていただいたのだが、「返信が来なくて…」からの悩ましい話は我々同様だったのである。そちらは何か、いったん取れた予約が消えたとかで、直前に「そんな馬鹿な、残念です、シクシク…」と言ったら復活したらしく、本日も電話で追撃してから来店したとか…。
 それに、今晩も、我々はすんなり入店できたのだが、玄関では何やらもめている組が、あった。

 まことに困ったもんだが(^^;;)、その点を除けば「Gaggan」は至福の一軒なのであった。
 その料理は、鮮やかな閃きの的確な実体化である。地に深く根付いたトランポリン台の上で華麗に決まる3回転捻り。
 確かな実力が繰り出す美味の連続は、カンドー的だった。
 全皿がパーフェクトとは言わないが、打率は高く、コースの組み上げ方も美しい。
 その起伏があって、一皿ごとのキレがあるので、主菜その1.の羊をいただいた段でなお、「I'm happy and hungry!」という軽快さだ。(ボリュームはけっこう、ある)
ハービー・バンコック (5)_e0254271_19253841.jpg

 エル・ブイ出身のシェフで、そこに由来するテクも随所に見られるが、現在のフェラン・チルドレンの中でも、最高かつ最幸の一人ではなかろうか。

 Gagganシェフは、ヴァイタルに愛想よく客席を回ってる。
「日本は好きだよ、そうだな、3ヶ月に1回くらい行ってんじゃないかな。ノダイワのウナギ、ありゃあサイコーに好きだお! 銀座の鮨もイイなあ、あ、not JIROだけどね!」
 だそう。

 料理ばかりでなく、サービスのオネーチャンとオバチャンが、チアフルでチャーミングで忘れ難い。
 コースに「チャコール」という皿があり、これは「シュプリーズをお楽しみあれ、主素材の説明はしません」という一品なのだが、食後にオネーチャン、
「何だと思う?」 
 とニコニコ。
「えー、**とかかな?」
「残念でした。答えはね、スネーク!…なのよ~」
「えーーー!、そいつぁスゴイ…てかウマイもんだねえ、ってか、アワ…」
 と言ったら、
「…なんちゃって! てへ…嘘ぴょん! ホントはね、**でした~(笑)」
 …どてっ。ヽ(^。^;)ノ
ハービー・バンコック (5)_e0254271_19263286.jpg

 …しかしねー、来てみると、タイ人は妙にジョークが好きなのよ。
 この日、地下鉄の入口で、こちらも入場に危険物探知ゲートがあるんだけど、それをくぐると、
「ブー」
 と言うのだ。「え?」と振り向くと、検査官のおばちゃんが口で
「ブーー」
 と言ってて、ワタシの顔を見て、
「…なんちゃって(笑)」
 …どてっヽ(^。^;)ノ。
 この役職のヒトの冗談、初めて見たよ。

 まあなんか、へべによると、ワタシの顔は、タイ人女性が「ちょうどネタおろし」を試してみたくなる塩梅なんじゃねーの、ってことなのだが…(^^;;)。

 2014年は1/3の「Indian Accent」に始まり12/30の「Gaggan」が幕をひく。
 我が家としては、「モダンインディアン邂逅の年」となった…という訳だ。
 この素晴しき2軒は、現代のハイパーモダン的傾向とインド料理はたいへんに相性が良いことを象徴しているような気もする。

 ところで、前々日の「例のハナシ」は個人的にはあまり触れたくもないのだが、でもなあ、サンペリ、「Gaggan」をアジアNo.1にしとくならさあ、如何にも従前からのサンペリイズムの線上として違和感ないし、あんまし何処からも文句を言われることも無かろうになあ、とか、何となく思ってはしまったのことあるよ。(^^;;)
 予約は問題だけど、さ(笑)。




by aqishii | 2015-01-01 19:27 | 美味しい日々 | Comments(0)


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