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AQB59 レストランをめぐるグルメのめくるめくメルクマール (早口言葉)

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2015年 10月 18日

今年の箱根は薄幸ね(^^;) (10)

 多忙のため、ブログがいまだにお盆休み日記をゆっくり牛歩しておりますヽ(^~^;)ノ。
 ま、一つの、日々の生存報告ということでご寛恕下さい(^^;)。

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 ポーラ美術館で鑑賞するうちにも風雨は強くなり、いよいよ時間潰しの手段もなくなった我々は、夕方まだ早い時間ではあるが「オー・ミラドー」にチェックインする。

 今回の箱根旅行の、まあ一つの目的である。
「大涌谷噴火警戒で閑散とする今、力とならいでか」…とタテマエちっくに言うべきか、「お盆休みのミラドーの予約が一週間前で取れるとか、千載一遇でしょ」…とホンネちっくに言うべきか、いやまあ帰結は同じ(^^;)。

 サロンでウエルカムドリンクをいただいていると、いきなり非常ベルが鳴り響く。「あ、大丈夫だと思うんですが…」、、、しばらくして止む。激しい雨か風に、どこかのセンサーが誤作動とかなのだろう。
 噴火だの嵐だの、大自然の脅威を体感する旅である(??)。
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 前回はパヴィヨン・ミラドーの部屋泊だったと思うが、今回は本館。歴史を感じる作り。(注:2015.10月現在はサイトによると本館・コロニアルの部屋は使用を見合わせているらしい。大変だなあ…)
 部屋に落ち着いてヤレヤレ、…はいいんだけど、一つ問題が。
 ミラドーには温泉がきていて、温泉大浴場やら温水プールやら、ある。…あるのだが、これらはパヴィヨン棟・コロニアル棟に位置するのだ。
 普段ならミラドー内散策路をバスローブでも羽織って優雅に移動すればいいのであるが、こ、この天気じゃなあ。「濡れてもいい」くらいなら覚悟するが、下手したら折れた枝が飛んできそうな勢いなのである。
 逡巡するも断念。
 温泉には、夕べ塔之沢温泉「環翠楼」で散々入ってきた、というのもある。
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 結局、部屋で過ごす嵐の夕暮れ(^^;)。
 んでこのウチさあ、テレビとWiFiが無いんよ(^^;)。
 この瀟洒でノンビリした宿、普段の話としてはテレビやWiFiが無いのは美点と言ってよい!…と思うけど、こんな日はなあ。
 などボヤくも、本読んで昼寝してればすぐゴハンの時間だわ(^^;)。

 階下のサルへ。
 宿泊の部屋は空きも多そうだったけど、レストランはけっこうビジターがいてさんざめいている。
 6卓くらいいたかな、大きいサルだけど賑やかな感じになる。

 注文は創作系「箱根フレンチ」なコースで。
 アミューズ船団登場。きっちりしてて美味しい。おおシッカリと老舗は息づいている…と喜びを噛みしめる。
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 *オリーブのマドレーヌ 烏賊墨ピザ生地にあまご卵・マッシュルーム・葡萄・ハーブ
 *鯛ブランダード・あまご卵・乾燥蓮根根菜 ブルーチーズフリット・じゃが芋の網 マスカルポーネ・烏賊墨 ビーツ&サワークリーム・ア・ボワール
 *温製リエット・レンティーユ
 *野菜:牛蒡唐墨・コリンキー・胡瓜・茄子・蒸しキャベツ・長ネギ・ジャガイモ焼・青ネギソース
 *相模湾キンメ オマール 桜エビ粉添え
 *天城シャモの腿・胸 砂肝とレバーコロッケ タイム・ロマラン ビーツソース
 *フロマージュ
 *デセール
 *ミニャルディーズ
 +梅シャンパン、アルザス白
 +97 Meursault 1er Cru Caillerets Rouge / Francois Mikulski

 アミューズ2の、逆さに伏せたカクテルグラスにプレゼンされた皿がおもろい。グラスのベースにのったブランダードを食い、中に隠れたフリットをいただき、…などした後は起こしたグラスにビーツの冷製スープを注いでもらう。
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 古いレストランはワインリストを眺めるのも楽しみ。
 大体、昨今はワインもコース化が著しく、リスト眺めや選択の遊びも減ってしまったよなあ(^^;)。
 「おお持ってますね~」などと感心した後の絞込みだが、テキトーな価格で・ウチの好みで・店が手厚く持ってる…辺り。この「店が手厚く持ってる」作り手から、というポイントは重視している。その点で合致したのが、90年代のミクルスキ赤で、ヴォルネサントノ数ヴィンテージなどがオンリスト。
 ソムリエに「ミクルスキ赤だったら…?」と投げてみると、「あ、ミクルスキがお好きだったら是非飲んでいただきたいのが97のムルソーカイユレで…」というお答え。“おおお、面白いこと言うぢゃん”と割りと即決。(ムルソーカイユレ赤、ね♪ 珍しい。なんか後で見ると「2生産者しかいない」…と出てくる)
 これがホントに良かった。食卓に快楽が降りてくるワインマジック♪
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 最近はトシのせいか、また一段と、こういう「寄り添いながら自分の主張も失わない」優雅なワインで食事を進めるのが楽しい。逆に言うと、偉大なワインや壮麗なワインはまんどくさい…というか、偉大なワインや壮麗なワインはどんなTPOで飲んだらいいやら、よくわからなくなってきた(^^;)。
 (ま、しかし、葉山孝太郎氏風に言えば、「タダ酒だったらどんなTPOでもありがたくいただきます♪」(^^;))

 料理はアップトゥデートな面持ちであるも、実に落ち着いている。
 ふわっと余裕がある。
 ちょっとサンテラス風な作りのサルは、今宵は外の風雨の激しさを伝えてきて「嵐の山荘」気分だが、そこでいただく満熟の料理というのが、また、乙である(笑)。

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by aqishii | 2015-10-18 15:55 | 美味しい日々 | Comments(0)


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