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AQB59 レストランをめぐるグルメのめくるめくメルクマール (早口言葉)

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2016年 08月 12日

セイ・フェロー・トゥ・ザ・ワールド (15)

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セイ・フェロー・トゥ・ザ・ワールド (15)_e0254271_22400347.jpg
 *CELERIAC - matcha & peas
 *KELP - cod roe cream
 *TOM YUM - shrimps, coconut
 *SQUASH - seasalad & parsley
 *RAZOR CLAM - pomelo & kombucha
 *KAMUT - miso & wasabi
 *LOBSTER - bergamotte & rose
 *YELLOW BEETROOT - coffee
 *POTATO - pistachio & pine
 *CARROT - crayfish
 *CAVIAR - masterstock & mushroom
 *PORK - chipotle, mezcal & mole
 *SEA BUCKTHORN - herbs & flowers
 *PIGEON - almonds & cherry
 *SORREL - shiso & jasmin
 *RHUBARB - fresh cheese & woodruff
 *CEREAL - buckwheet & seaweed
 *MACARONS - herbs from the garden
 *DONUT - mushrooms
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 +Champagne De Sousa Brut Tradition
 +NV Cramant "Prisme 11" / Guiborat
 +NV Mareuil-sur-Ay Rose Brut / Marc Hebrart
 +05 Mesnil-sur-Oger "Mesnillesime"/ Guy Charlemagne
 +12 Cumieres "Rose de Saigne" / Rene Geoffroy
 +13 Eperney "Rose Brut" / Leclerc Briant
 +NV Venteuil "Coeur de Rose Sec" / Maurice Gruier
 +12 Vertus " Ratafia de Champagne" / Doyard

[AQ!]
 えーと、だから、読めません。覚えられません(^^;)、「ミエルケ&ホッティカール」。
 「えむあんどえっち」で、いっかあ。
 Jakob Mielckeがシェフ。White Guide Denmarkで第7位(実質6位)…と高評価の店である。

セイ・フェロー・トゥ・ザ・ワールド (15)_e0254271_22411639.jpg
 Frederiksbergの公園(内?)にあるらしい。
 中央駅から徒歩15〜20分が想定されるビミョーな距離。
 まあ晴れてるから行きは歩きもアリか。人混みエリアでは無さそうだし。

 Vesterbrogade通りはそこそこ庶民的で楽しい。
 Frederiksberg Alle通りに入る。Frederiksberg Haveまで真っ直ぐ伸びる大並木道は瀟洒感あり、店も気取った系が多いかな。どんつきの庭園まで、たっぷり歩く。

 M&Hの看板・旗がその庭園入口に見えた。
 高級感アリ。
 お庭に入る。…と、緑を突いているあの鳥はなんじゃ、、と近付くと。
 孔雀(笑)
 クジャクだよオヒ♪…と戯れていると、
「ハッハッハ、可愛いもんでしょ」
 とメートルが顔を出す。
「なんだチミんとこは変わったもん放してるに~」
「ま、気が済みましたら、お席に案内しますよ♪」

セイ・フェロー・トゥ・ザ・ワールド (15)_e0254271_22420748.jpg
 …と、今夜のアジア客はワシらだけなのかな…とサルに入ると、19:50くらいだと思うのだが、もうほとんどの卓が始まっている。早いな。これだったら「20時の日本人が到着だな」とすぐわかりそう。
 見回すと、”ハハアなるほど(こちらは)そういう感じか”…
 卓には立派なテーブルクロス、天井にはシャンデリアの豪華な内装。身なりのいいお客には年配の方もかなり混じっている。
 ひと目「高級店」…で、露払いには孔雀がピッタリ(笑)。
 ただ堅苦しい雰囲気はなく、ちょっとコロニアル調でもあり「ガーデンレストラン」的リラックス感で満たされる。
 壁には草花植物をイメージしたデザインが描かれるが、よく見るとそこに小さな蟻や蜘蛛の模型が貼り付けられている。ほど良く悪戯な洒落っ気。
 「多くの方にとって皿上の海老に乗ってるよりはいいでしょ?」という冗談かもしれん(笑)。

セイ・フェロー・トゥ・ザ・ワールド (15)_e0254271_22424147.jpg
 孔雀に導かれるガストロガーデン…は料理についてもそのイメージ通りと言える、ので先に触れてしまおう。
 雰囲気からも察せられる通り、こちらは「New Nordic Food Manifesto」的な意味のガチなモダンノルディック料理ではなく、国際的なガストロ料理の先端をかなり意識しているような内容だ。
 時にオリエンタルな食材や手法を交えながら(とくにタイ・日本をヒントとするものは目立つ)、コースは展開する。
 逆に、「垣根なきインターナショナル・ガストロにモダン北欧が上手く散りばめられている」…と言ってもいいかも。北欧性は、とくに目立たせる訳でも拒む訳でもなく、実質的なボディとして機能している。
 バランス感覚に富む料理で、ほとんどの皿が、とても美味しい。スタッフ面など贅沢な厨房なのか、水準の高い仕事だ。
 料理も雰囲気も、ハイソ型だが、十分に伸びやかさがある。

セイ・フェロー・トゥ・ザ・ワールド (15)_e0254271_22432125.jpg
CELERIAC
 セルリアックをごく薄切り、抹茶風味豆ピュレ。ひと口スタート。

KELP
 ケルプ・コッドロークリーム・全粒粉タルトレット、オーソドックスに手堅ウマだが、ワカメとサリコルニアが「飾りオンリー」はちょと惜しい。食べるのに参加出来そうな面子。

SQUASH
 南瓜にハーブをまぶして「お魚みたいでしょ、パクッとね」

TOM YUM
 「トムヤムだよ~」と。タイ料理好きなデンマークらしい(笑)。
 海老に、ココの白凍結パウダー・トムヤムオールスターの黄凍結パウダーがかかっており、そこに緑ハーブ汁をかける…という、冷製的温度。
 トムヤムクンの「いいとこ取り」な巧みさを感じる。
 スープやソースを注ぐメートル陣は「エグザイルの人みたいやな(笑)」な、ある種のイケメンが多い。まあ、此処らしいか♪
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RAZOR CLAM
 ここから料理本編っぽくなる。
 下に敷いてるのは、ほぐしポメロ、これが良い。注ぐハーブ汁は胡瓜汁にニョクマム・昆布茶も効いてる、のかな。

Kamut
 …ってコーラサンコムギですか、穀物。…の、スナック、…を、山葵・味噌風味ナスタチウム添え。ナスタチウムのことをwasabiと言ってるわけでは…ないと思う(^^;)。「自家製のMISOです!」と強調してた。「MISO」の語は今回のデンマークではよく出たなあ。

LOBSTER
 ロブスター、チェリートマト・ハーブにベルガモット・薔薇風味。まあまあ「ある」感じの取り合わせだが、ちゃんとしてて美味。

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 ワインは、フィンガースナックにDe SousaのBrut、レーザークラムにGuiboratのブランドブラン、そしてロブスターの段は…Marc HebrartのRose Brut、、、て、アレ?…もしかして、
 …そう、その通り、ひと言も聞いてなかったが(^^;)、ここのワインペアリングはオール泡なのであった!
 ほひょひょ、、、
 店にも季節にも料理にも客にも…よく合っているんで、これはこれでイイざんす♪
 ところで、チーフソムリエの説明が、ちょっとブライアンフェリーばりのナルが入った(顔はクリチャンヴァンデ)懇切丁寧なもので、面白い。
 とにかく、全シャンパンについて、ドサージュが何gかを言う。
 セパージュの説明がヴィンテージ入りで細かい、「11年のシャルドネ60%に12年のムニエを…」といった調子。
 次に来る料理の構成食材を説明し(メートルより詳細に)、何故このシャンパンを合わせるかを説いていく。
 いやちょっと、楽しいですよ(笑)。
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YELLOW BEETROOT
 イエロービートルート、これはいい料理。蕪薄シートに珈琲。

POTATO
 ピスタチオパウダー、魚卵ソースがけ。美味。

CARROT
 薄削りをザリガニ出汁で、泡仕立て、フェンネルなどの花。軽く。
 料理本編に入ってからの構成が、大きく重い皿・小さく軽い皿の波を繰り返すように作られている。
 大:RAZOR CLAM ~ 小:Kamut ~ 大:LOBSTER ~ 小:YELLOW BEETROOT ~ 大:POTATO ~ 小:CARROT ~ 大:PORK ~ 小:SEA BUCKTHORN ~ 大:PIGEON

CAVIAR
 この一品は「オプション」で、最初に食べるかどうか聞かれた。
 名乗りはキャビアだが、ホントの主役は茸だそうで、とても珍しくて生えない年もあるシャンピニオンだ…とのこと。
 コレは頼んでよかった、美味。肉肉しいシャンピニオンの魅力。

セイ・フェロー・トゥ・ザ・ワールド (15)_e0254271_22462924.jpg
PORK
 chipotle, mezcal & mole、ビバメヒコ!
 元々デンマークは豚の国だけど、今回の旅行は豚が目立った。

SEA BUCKTHORN
 お口直し的。

PIGEON
 生アーモンドとチェリーを添えて。焼きがいい、ベーシックなとこがきちんとした厨房。
 …ふう、けっこー食った。今回旅行では此処の量がいちばんタップリあったな。
 お値段も高いのだが(^^;)。
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SORREL
 たっぷりな緑で、たっぷりな清涼。

RHUBARB
 緑に続いては赤い酸の情熱。

CEREAL
 おやつ昆布かオマエ、って感じに乗ってる海草の働きが悪くない。

MACARONS
 5種のハーブの5種の緑のマカロン、説明・スケッチ付き。楽しい供し方。

 *****

 今回の旅行も、大きな食事はこれにて終了。
 最後にイイのに当たって、ハッピー(笑)。
 わりと「旅のレストランの楽しみ、王道編」って感じだった。あまりいちいち書いてないけど、旨かった(笑)。

el valle

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by aqishii | 2016-08-12 22:38 | 美味しい日々 | Comments(0)


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