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AQB59 レストランをめぐるグルメのめくるめくメルクマール (早口言葉)

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2018年 01月 06日

リベンジは利便な旅路 (3)

 昨年の話をすると鬼はどうしたらよいかどうか…12月上旬の話。
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 *おもてなし
  白菜コンソメ 蟹風味
  百合根団子 アコヤガイペースト 焼きキャベツエキス 白トリュフ
 *前菜
  クエ こかぶ 蓮根出汁 姫レモンの香り
 *野菜
  サラダ 葱ピュレ 柑橘ソース
 *パスタ1
  アボカドペーストを包んだトルテッリ 河豚と白子 洛芋チップ 牛蒡出汁
 *魚
  のどぐろ 発酵春菊スープ ムカゴ 芽紫蘇
 *パスタ2
  蟹玉タリオリーニ
 *パスタ3
  焼きニョッキ 猪団子 ウニ 人参と蕪の出汁
 *肉
  蝦夷鹿 海老芋 柚子ペースト
 *米
  一口リゾット 蒸し牡蠣 焼貝エキス 大根おろし
 +Millocchio rosso Ranchelle

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 京都2日目、夕食に悩んだ。
 個人的に、「比良山荘の翌日」なので何となく和食は食べたくない。
 超人気店系は一杯だ。
 旧知の店は、出来たら季節違いで行きたい。
 …とか勝手な条件を並べてたらズルズル決まらないで来てしまったのだが、友人知人の話など思い起こしつつ思案を巡らし、お初のコチラ、モダンイタリアンの新進店へお邪魔してみることにした(何とか取れた)。

 伏見区。中書島。…わからん(^^;)。
 東の人間はこの辺も真っ暗だ(^^;)。京阪の本線と宇治線が分かれる駅。そう言えば京阪特急で聞くよなぁ。
 駅から出ればエイリアン感…だけど、すぐそこ歩いて5分で「センプリチェ」に着く。
 作りは所謂「京町家イタリアン」でフツーに風情溢るる。メインはオープンキッチンのカウンター(プラス1テーブルくらいか)で、シェフとマダムの2人運営の小体な店。キッチン・カウンターともに明るいので何でも見えるよん。
 料理はおまかせ。ワイン、えーと何だっけアペリティフ飲んだ後は、通して行けそうな赤をシェフのオススメで。

リベンジは利便な旅路 (3)_e0254271_19035404.jpg
 焼き蟹が香り出しだけに入った白菜コンソメでスタート。好み♪

 百合根団子がどことなく京都調。

クエ こかぶ 蓮根出汁 姫レモンの香り
 本クエ。品書を見た期待感通りに、本格的にご挨拶された感じ。とても美味しい、蓮根出汁の効き目。
 小蕪の、ちょっと餅っぽい仕立ての良さはオドロキ。

 イタリアンベースだが、フリーフォーム乃至オリジナルフォーム性が高い料理店…とは聞いていた通り。
 だけど、パスタは好きなテーマのようで、「パスタ1.2.3」に「米」と4品の用意である。
アボカドペーストを包んだトルテッリ 河豚と白子 洛芋チップ 牛蒡出汁
 贅沢かつ手がこんだ一品だが、洛芋チップの天井と牛蒡の支えに、やられる♪

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のどぐろ 発酵春菊スープ ムカゴ 芽紫蘇
 美味しさといい主張といい、ウチにとっては「本日の一品」だったかも。
 届くメッセージ、クラクラする味の艶。

蝦夷鹿 海老芋 柚子ペースト
 甘味をつけてない柚子が光る。

 食後は、今月のデザート/定番デザート/今月のチーズ…からのチョイス。デザートをそれぞれいただく。
 甜品も記憶に残るモノ。とくにベタな名乗りの「定番」のキャラメル&プリンは、インパクト大。

*****

 一皿ごとに考えられた野菜の出汁やスープが、テーマというか武器というか、見事な働き。(イタリアン流に言えば、一品ごとに合わせ込んだブロードをひく…って感じでしょか)
 考えることと感性、素材と調理、両側から攻めた料理だけど、完成形というかピタリと一体となって供されていて、たいへんに美味しい。焦点合ってる、合わせてる。

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 意外な組み合わせで言うと、「ウニ+猪」は意表をつきながら緊密な連結がなされた凝縮感。
 「のどぐろ+春菊」の皿では4者がそれぞれ自分の方向にダッシュしていながら壮大なバランス図形を描く。

 また、いつも以上に、箸で食べるのとフォークスプーンで食べるのの味の違いが意識されて、面白かった。不思議や。まあコレはいつも違うっちゃ違うのだけど、この店だとなぜか意識が行くなあ。
 箸は「繊細さとエッジ」、カトラリーは「豊かさと一体感」。

 その料理における「野菜を巡る思索」あたりのポイントは我が家の“大好物”であるので、此処んちが気に入らない訳ないのだが、まあそうそう中書島にも来れないよなあ(^^;)。でも来たいなあ(笑)。





by aqishii | 2018-01-06 19:00 | 美味しい日々 | Comments(0)


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