2016年 10月 28日
10月第3週の話。 ------------------- 昼メシ前にひとアート(^^;)。 行きやすいとこで春日大社かな、と駅前タクシー乗場へ。 …がら~ん。 ほへ?…JR奈良駅前にタクシー無し? (乗る人の列も無し) 数分後にきたタクシーに乗る。 「…ああ、月曜だからみんな休んでるのかもね。だいたい、奈良はタクシーが少ないんですよ。流しなんかまるで見ないでしょ?」 …うーん、やっぱ京都と違うんだなあ。 「春日大社の帰り? いやああの辺にタクシーはいねぇな~」 というので、念のためタクシーカードを貰う。 春日大社自体はなかなかの人出。修学旅行が多いかな。 ●春日大社 「まだ かみさまが いたるところにいたころの ものがたり」 紫舟+チームラボ 大社は広い。二之鳥居の先の参拝所の前の…とか地図を見て進むも、どれだどれだ?(^^;) 着到殿。 到着を着到と言うのはウチのギョーカイではフツーのことで、てっきりバンドマン用語だと思っていたら(^^;)、日本語だった(^^;)。 ウチのギョーカイのも、サカサマ語ではなくて歌舞伎から来てたのかなあ(^^;)。 やっと辿り着いたが、作品は、…ち、チ**い、、、 内容がないよ~(^^;) 昔のゲーセンか、免許更新の時に見せられるフィルムみたいな心持ち… ま、そうですか。場所は畏れ多いような凄いとこ。こーゆービッグなプロジェクトのシゴトを取ってくるのがアートだぜぃ…ってタイプの若さかなあ。 ふと目を外にうつすと、幕の隙間から見える石灯篭の並びが妖しく美しい。苔が明け方の雨に濡れている。 …ん、…もしや、そういう太古からの大社の美に気付かせるための、反面型アート作品なのか!(笑) ひと口にアートフェスと言っても、「古都祝奈良」は寺社仏閣コラボなどだいぶ性格の特異な内容ではある。実際、東大寺-蔡國強とかHesamiyan-興福寺とか、特別に相照らすものがあった。 けどでもまあ、ひと口で地方アートフェスとまとめれば、先述の通り「アートバブルがくたびれてきた」…という感はある。 いくら何でも、一年毎日毎日どっかしらでビエンナーレだトリエンナーレだ言ってては、「作る方も・企画する方も・観る方も…間に合わねえよ…(^^;)」 …うん、そうだねえ、、、 駐車場まで戻ると、超ラッキーなことに駅方面行きのバスが入ってきた。 ***** さて、昼食はリストランテナカモトに伺うことにした。 …のだが、そこまでのトホホというかタハハな経緯を書いておこう。 奈良旅行の初日、奈良線を鈍行でゆったり南下。1時間も過ぎて、そろそろ奈良か?という頃合に「木津」という駅を過ぎた(実際、あと2駅で奈良)。 “え、キヅ?”…キヅは聞き覚えがある、京都の木津川にたしか「ナカモト」という店があって、そのうちには行きたいと思っていたのだ(数年前twitterで店が出来て行くのを眺めてたと思う)。でもアレレ、「京都」だよなあ。だから今回の奈良旅行では考えてなかったのだ。奈良にもキヅがあるんかなあ。 …などと言うことを、気にもなって検索すると、ギョッ…京都のキヅ、はさっきの木津だったのである。 つまり、ここが東の者の土地勘の無さで…。 奈良市というのは奈良県の最北端に位置するのね。若草山の裏はもう京都府…そうなのか(^^;)。そこは京都府木津川市。木津駅出たらすぐ県境、7分で奈良駅。 だから奈良市旅行して食べ歩くなら、奈良県の店だけじゃなくて木津川もサーチしなければいけないのでした(^^;)。木津川は場所は完全に奈良圏。走ってるバスも奈良交通。 …としょうもないことにビックリしながら、じゃあどうしよ、最終日のお昼は空いてるじゃん電話してみそ…と相成る。 運良く予約快諾され(行ってみたら月昼なのにぴったり満席(^^;)だった)、思わぬ形で懸案を果たすこととなった。 *始まりの一皿 *的鯛と季節のお野菜 *サラダ *タリアテッレ *ファゴッティーニ *笠置から届く、若様 *モンテビアンコ *La Piccola Pasticceria +New Morning +Via Emilia +14 Barbera del Monferrato Frizzante DOC "La Monella" 木津駅からはわかりやすい。徒歩5分の所に木津川市役所があり、その真ん前である。 モノリスというかキューブというか、謎な外観(笑)。 よく見ると正面に厨房からの覗き窓があるっぽく、そこを右に回り込み入るように、こんにちは。…この動線が上手く出来てて、有体な言い方でよければ日常が非日常に転換する。素晴らしい空間に侵入する。 クルっとメビウス輪状に丸めた品書が置かれたテーブルセット。 壁面装飾の立体的な空間の見せ方も目をひく。…色々後で伺うと、総合アートディレクションの「ヒッタイト」さんは並々ならぬ力量のよう。 そんなこんなやハーフオープンに覗ける厨房からの雰囲気で、ピシピシと空気が伝わって来始めた店だけど、こちら、ホントに素晴らしかったのでありまふ♪ まずは一杯…というところで、イタリアンクラフトビールが揃ってる。ここんとこグッと来てる波だけど、いい具合なんだよなー。という訳で、乾杯。 始まりの一皿 さつまいもムース 洋梨 枝豆 生ハム パセリオイル 緑の月食。さつまいもムースかあ…あんまし信じてない食べ物なんだけどなあ…え、むむむ、…何だこの軽くてハイでピュアなさつまいもの香りのトーン…取り合わせの良さ… ヲヒ、ヲヒヲヒヲヒ、これはビッグウェーブ来ちゃってね!?(笑) 的鯛と季節のお野菜 木津川野菜、生駒ヒラヒラ農園の葉物など、千葉ビーツ、熊本金時草ピクルスなど 古くはガルグイユに端を発する多種多用野菜ハーブの多様仕立て皿…で、こちらの料理は見た目は現代の「上々のスタンダード」って感じだが、内容の詰め方は上々の上。実に美味しい。 数種、ピクルスを混ぜてるのは巧み。マイクロ胡瓜、今年よく見るけど好き。 サラダ スプラウト、ベビーリーフ、パルメザンムース、マッシュルームピクルス/ジュレ 「えー、ここでサラダを被せる?」…と打順を眺めると思うのだが、食べれば「ああなるほど」。 プレゼンも面白い。 小さなグラスの中の一口 「本日の食材の切れ端や、普段なら捨ててしまいそうな野菜のヘタや種などを炭で香ばしく焼き上げて、ゆっくりとその旨味を抽出したもの」 フードロスに関する思いのメッセージ付き。今年は熊本被災の応援行事などもあり、考える年だったよう。有言実行もまたよし。 水出しにさつまいも皮が香る。 タリアテッレ 冒頭で「ポルチーニが入っております、どうしましょう?」って見せられて選択、タリアテッレはポルチーニでいただくことに。 うぎゃぎゃぎゃ旨い、ひぇ~っ♪ ファゴッティーニ 詰め物スタイル:リコッタ マスカルポーネ サルシッチャ 花オクラ マカデミア コリアンダー ズッキーニルンゴ そうパスタ、イタリアンと言えばパスタ・日本人大好きパスタ…ってんで日本のパスタは大層美味い・そう外れることもない、、、って話を承知の上で、更に半歩前を行くパスタって、案外当たらない…ということもある。 …と回りくどい言い方をせんでもいいけど(^^;)、タリアテッレ・ファゴッティーニ、此処んちのは、とってもうみゃい♪ パスタ、上手だなあ。感触・味・香りが絡まって身悶える。 笠置から届く、若様 田舎どりの胸・腿 コンフィと炭火炙り ジュのソースとベアルネーズ 玉葱とじゃがいも とぼけたお名前、いただきました(笑)。地元笠置の鶏「若様」だって。この鶏もいいんだろうけど、まあ美味しい皿。変な話、美味い店って美味いんだよなあ(^^;)。 コンフィの胸の、胸にしてジュたっぷりと言いたくなるような味の含みにフォークが止まらない。ベアルネーズはヌーべ…って感じの軽さ。 モンテビアンコ 栗クレープ生地 無花果 ハーブのシート 雪の厚いモンテ、秋の味覚♪ 駆け抜けた食卓の快楽。 珈琲はステンレスフィルターで卓上で淹れていただく。 全体に、地域・地元のモノを大切にする/優れて鋭敏な感性/丹念で的確な調理…と王道なテーゼを磨き上げて高いところに歩む。 旅は出会い、偶然にオオオ!…ってとこに行きあたる。醍醐味ですぢゃ♪ AQ! / el valle 【CD】 【送料無料】
by aqishii
| 2016-10-28 12:40
| 美味しい日々
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石井AQのBlog、1959年式。本業とは別の、飲食関係クロニクルを中心に語るブログです。ほとんど、自分用備忘録のようなもの(^^;)。内容本体は、石井AQサイト aq.webtech.co.jp をどうぞ。 by aqishii カレンダー
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