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AQB59 レストランをめぐるグルメのめくるめくメルクマール (早口言葉)

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2017年 08月 15日

ラミちゃん、アイ~ン(ランド)♪ (1)

 お盆休みはシアトルからラミ・アイランド(Lummi Island)へ。
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 *薬膳野菜カレー 五穀米

 夕方に成田空港発…の便だったので、フツーに京成線で向かうことにする。
 乗換えの日暮里で昼メシかな、と駅近くを探って、薬膳カレーにした。
 歩いて5分、朝倉彫塑館の前。僅かな距離にもヤネセン風味な情緒がある。経王寺の門前で屋根の銅を葺いていた。
 レーベンブロイ切れでギネスで乾杯♪
 壁の貼紙を眺める…「グレープジュース」と言うのがグレープフルーツで「ぶどうジュース」と言うのがグレープ…なのが、おもろいw。

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 11時シアトル。やはり一桁時間のフライトは二桁より多少ラクだ。逆側で言えばヘルシンキか。
 入国審査は一時間シゴト。やれやれ。

 まず、明日のベリンガム行きベルエア・シャトルバスのチケットを買わないといけない。
 バゲージクレームのドア00にカウンターをみつけたが、人が見当たらない。
 ドア2の外に出てみるとベルエアのバスは1台止まっている。
 うーん、歩いてきた何かしらの関係っぽいオジサンに尋ねると、「へえそれは困ったね」と見回してベルエアのオバサンをみつけてくれた。
 普段はカウンター業務のオバサン、バスが着いてる時は乗車事務に就いているらしい。
「明日のバス? 後でカウンターに行くわよ」
 …でカウンターにて、どことなく田舎くさいチケット処理だが、ベリンガム空港往復を予約発券してもらう。
 シータック空港から「ベリンガムバスセンター」はデフォルト運行だが、「ベリンガム空港」停車は予約しないとスルーされるので、重要なのである。

 アメリカらしく巨大な空港駐車場棟を延々と歩いて抜けて行くと、リンクライトレイルと言うシアトルダウンタウンに連絡する路面電車の空港駅に着く。
 パスモ・スイカに相当する交通ICカード「オルカ」をゲット。カード代は5ドル。
 オルカ(シャチ)は、この辺のイメージらしく、町なかにも絵やら彫像やらシンボルマークやらが多々見られる。

 駅は3階レベル。地上に降りて2分も歩くと本日泊の空港ホテル、モーテルみたいな安ホテルに着く。似たような場所に4、5軒のホテルが建つ。ウォークイン出来る空港ホテルが手厚いのは便利だねー、シータック。空港ホテルと言ってもシャトルバスだと何だかんだ言って時間がかかることが多いから…。
 入国審査以外はコンパクトに段取りが済んで、2時間ほど昼寝。いい感じ。

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[ 100-Mile Dinner ]
 *Salish Adventure
 +14 Orca Lsles Sparkling Siegerrebe / Puget Sound AVA
 *Staff of Life
 *A Corny Crab
 +13 Venturi-Schulze Pinot Gris-Kerner Cuvee / Vancouver Island
 *Degustation of Rabbit
 +Herbfarm Amber Waves Pale Ale, 100% 100-Mile Ingrediments
 *"Lasagne" Laissez Faire
 +14 Ephemere Pinot Noir, Hollywood Hill Vineyard, Puget Sound
 *What's the Beef
 +15 Nefarious Cellars Malbec, Defiance Vineyard, Lare Chelan
 *Three Treasures
 *Trio of Ices
 *The Blue & the Gold
 +Shrub of Local Blueberry Juice & Spruce Needle Vinegar
 *Plant Infusions
 *Shake, Rattle & Roll

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 到着日ディナーは「The Herbfarm」。
 シアトル近郊の町、Woodinvilleにある。ウッディンビルはワイナリーが幾つもありワインの町として知られている。
 その名の通りのファームのレストランでハーブや野菜はかなり自家で栽培しているらしい。
 ちなみにOAD全米レストランランキング2017によると全米161位で、ワシントン州では第4位。“ここいらじゃあちょっと知られたレストラン”…と言ったところか。

 アクセス、公共交通はちょと厳しいという。到着日でもあるので、レストランのお勧めに従ってLIMO(ハイヤー)を予約。
「何時って言ったらいいの?」
「金曜の夜でしょ、けっこうシアトルの周りは渋滞するのよ。6時pm必着として私なら4時半pmに呼ぶわね」
 本日は渋滞が軽かったか、運転手氏のすり抜け方も上手くて17時半には到着してしまう。
 ウッディンビル…開けた田舎。
 こうして来てみると、レストランの場所の感じや位置付けなど、Seattle近郊Woodinvilleの"Herbfarm"は、NYC近郊PocanticoHillsの"Blue Hill"…ってのとよく似ている。
 同一敷地内に、宿Willows LodgeやレストランBarking Frogがある。Willows Lodgeの庭では披露宴の準備中。
 道路に戻って眺め回すと、辺りにはワイナリーやワイン関連のショップやらがポツポツと建っている。そちら方向へお散歩。

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 最も数が多いのは各ワイナリーが出している試飲ショップで、ずらっと並んでいる。
 この辺りは「Hollywood Vineyards」という、多少おめでたい名前の生産地。
 いやあこれは楽しそうだねえ…というとこだが、我が家の場合、「ワイン試飲」と「ガストロディナー」は『どちらか』の選択。両方やると沈没…というか共倒れになる(^^;)。偉大なる肝臓の持ち主が羨ましい。
 試飲ショップは雰囲気だけ…を思いっきり吸い込む。
 エース格は「Mark Ryan Winery」だろうか。

 18時。
 Herbfarmにごめんなんしょ。
 やぁやぁやぁいらっさい♪…でまずは(何だっけ白サングリアみたいな)軽いカクテルを渡される。暖炉では薪が燃えている(8月のお盆(^^;))。
「そこの階段を上がるとシェフのライブラリー、そっちの通路を進むとワインカーブです。そんなんをウロチョロするといいんじゃね? 18時20分から『ハーブガーデンツアー』が始まりますでよ♪」
 一軒家レストランはなんつーか、田舎の豪族が建てたちょい古く豪奢なお館…風で、ゴチャゴチャ風味でもあるのだが何処となく一貫性があるせいか、この手の豪勢系メゾンとしては品が良い。
 まず2階のシェフライブラリーに上がる。書棚にびっちりと書籍、シェフ本ばっかりという訳でなくハーブ関連資料など広範な揃え。Herbfarm先代シェフの料理本?…と思しきも、ある。
 このライブラリーからはレストラン1階のメインのサルが気持ちよく見下ろせる。1時間後には始まると思うとワクワクしますな。フルで50席とかかなあ、程良い広さ。トーテムポールが飾られてたりするのがワシントン州らしい。
 厨房はハーフオープンになっていて、既に料理人たちがフル回転している。

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 ワインカーブは、…これがまた、弩級なのであった。
 25000本所有のうち14000本がこのレストラン棟でスタンバっている。種類で言うと5000種で、ピノ好きなのかピノだけで1000種を超えると言う。所有する最古のワインは1795年(アメリカ的には初代ワシントン大統領時代!)のマデラで、別にお飾りではなくグラスで供するそうだ。最高価のワインは、1811のトカイ"The Year of the Comet"で22000ドル。ハンガリー革命を乗り越え1863年にロンドンに持ち込まれてBarry Brothersが1925年にリラベルしたこのワインは、世界に2本だけ存在すると推定される、…そう。
 まあ確かに、小さいとはいえワイン生産地域のど真ん中のレストランだからなあ。横積みにされたワインはすべて瓶底が手前で、その瓶底にほぼ全て、各々のワインの名前が記入されている。整理のよいことだ。
 カーブ中心付近に鍵のかかるソムリエ室があり、高額ワインはその中のよう。常連、もしくはワインエンスーと思しきがソムリエをつかまえて熱心に討論を交わしている。「カーブツアー」かな。

「はーい、そろそろ表に出てください♪」
 と声がかかって、出てみると
「THIS WAY to the Pre-Dinner Snacks →」
 の立て札、それに従って裏庭に進む。庭入り口のアーチはどうやらホップのよう。
(後で聞くと「そうだよ」と言って、もいで嗅がせてくれた。フレッシュないい香り。おかげでこの旅程の間、あちこちで呑むIPAなどクラフトビールのホップ香に敏感な状態が続いた(^^;)。感覚器官とは不思議なものである(笑))
 奥の、野外のピザ窯のような窯に火が見える。「ヤァヤァどーだい?」と料理人が、サッと炙ったハーブ花をサッとマリネして薄い生地に乗せた花タルトを手渡してくる。
 綺麗なもんだ。ウガっといただくと、花の香りと甘みに、花の快い苦味がきっちりあって、美味しい。花っぽ〜い。「何となくの雰囲気もん」じゃなくて食べる存在感があるのは、さすがトレトレの現地もん。

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 続いてジャルダンツアーである。
 当館マダムCarrie Van Dyckが先頭に立つ。まずは、先代の創設から火事での焼失なども含む波乱万丈譚が名調子で語られる…のから始まる(笑)。
 店先から、幾つかのハーブの説明をしては、試食・試嗅。う〜んフレッシュはいいなあ。レストラン客はけっこうな人数なので、試食ハーブは前から回すとともに、マダムが後ろの方の客何人かに投げて寄越す。ハーブなんて軽過ぎて放りにくいんじゃないかと思うのだが、これが上手く飛んでくる。慣れというのは恐ろしい(笑)。
 どんつきにはペット?の豚が2頭、飼われている。名前と目の色(笑)が書かれている、、、豚の目の色?…よく見えなかったが。





by aqishii | 2017-08-15 00:38 | 美味しい日々 | Comments(0)


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