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AQB59 レストランをめぐるグルメのめくるめくメルクマール (早口言葉)

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2018年 01月 24日

シャム創世記 (7)

 2017~2018 年越しはバンコク♪
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 大晦日のチットロム駅、地上レベルが賑やかだね~。
 サイアムエリアに繋がる都心だもんね~。こっから先は交通規制かな。
 2017年最後の一食は「ガー」。
 Gagganのスーシェフ・実働エンジンと言われた女性シェフGarima Aroraの独立店で2017春オープン。その当初から某シェフに「是非行くべし」と命じられた(笑)、「この旅の目的その2」でありんす。
 で、まあGagganグループ店的な位置付けでなくはないらしく、ロケーションがなんとGagganの目の前だという。
 そんな訳で、覚えのあるチットロム駅。

 駅から、いやBTSの中から…か、一緒の、ものすごく派手なファラン女性陣とオッサンが目の前を進む。踏まれたら足の甲が死亡しそうなピンヒールだ。
 空中通路を進み、交差点角のビルに入り、エスカレータを降り、通りを南下する。ず~っと目の前を行く。
「アレさあ、(俺らと)一緒かなあ」
「いやあ、ガガンの方じゃないの?(笑)」
「しかしあんだけ派手な恰好であの人数、ってフツー、タクシーだよなあ。変な奴ら(笑)」
 なおも300mほど進む。“これはホントにGagganかGaaだろ、どっちだ?”…と思った瞬間、連中は建物に吸い込まれた。おっとこんなとこに5つ星ホテルがあんのか。…それにしてもあのピンヒール、タクシーだよなあ、フツー。なんか罰ゲームか?

 ま、とにかくワシらはGagganのとこ…と聞いてるのでまっつぐ向かう。守衛のオッサンのとこで曲がって、左手にガガン…と思ったら右手に「Gaa」看板が見えた。ほぼ「別棟」状態やな(^^;)。
 ガーの方は、道から厨房が見える。
 ハッピーニューイヤー♪ (バンコク・ファインダイニングは12/28くらいからもう、「コンニチハ」タイミングも「サヨナラ」タイミングも「ハッピーニューイヤー」って言うなあ)

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 NEW YEARS EVE 2017
 *Chilled Soup of Mango, Pumpkin and Kaffir Lime
 *Savory Betal Leaf
 *Duckoyagi & Home-Made Pickles
 +NV Champagne brut Decotte Auge
 *Chicken Liver on Toast
 *Grilled Corn
 +Gewurztraminer Albert Mann
 *Cow's Milk Tofu, Grilled leaves of Mustard & Coriander
 *Quail Egg & Royal Project's Sturgeon Caviar
 *Cray fish, Khakhra
 +Gruner Veltliner Bioweingut J.Zillinger
 *Crab, Cauliflower, Caramelized Whey
 *Khanom-La, Grilled Grouper
 +Rieslin Kabinett Fritz Haag
 *Barbeque Pork Rib
 *Lamb Keema Pao, Homemade Butter
 +St.Joseph Stephane Ogier
 *Purple Sweet Potato & Strawberries
 *Burnt Coconut Sugar Ice cream served on Organic Red Rice Cone topped with Pork Floss
 *Chocolate Betal Leaf
 +Muscat Auslese Kracher

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 厨房が地表レベルで、中2階くらいに上がってメインのサル。クールでカジュアルでラクな居心地。
 サービスは女性も多い。ウチらの担当の蓮舫カットの女子は、蓮舫より落ち着いていて感じ良いw。ワインの面倒見もこなれたもの。

Chilled Soup of Mango, Pumpkin and Kaffir Lime
 氷で冷やして爽やかな清涼感…と、バンコクは北半球ばなれした新年である(^^;)。

Savory Betal Leaf
 白い枝に二葉の蒟醤。薄くパリっとした仕立て・表面にスパイスで、まさにsavory…香ばしい。
 所謂「プレゼンの一品」ながら、存在感ある美味。

Duckoyagi & Home-Made Pickles
 ダッコヤ…ああ、で見当つく通りにduckのタコヤキがコロン…と。
 同時に蓮舫サンがピクルス船団をセット。
 Spicy Tomato, Cucumber, Chili, Garlic, Baby Bokchoy, Carrot Daikon
 Bok Choy=青梗菜。
 ピクルスの幾つかに、青山シターラを想起する。飛びぬけて旨いってこともないけれど。

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Chicken Liver on Toast
 凍結削り、かな。アリロビッスパイシーなのが嬉しい♪
 へべの皿の模様は、よく似合ってるw。

Grilled Corn
 鞘つき焼きヤングコーン。「鞘はスポっと取れます」…あ、ホントだ。マヨネーズディップをつけていただく。
 なんでだか、昨今のファインダイニングシーン、焼きヤングコーンの登場が多いですね(^^;)。郷愁っぽい旨さ?
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Cow's Milk Tofu, Grilled leaves of Mustard & Coriander
 牛乳豆腐ね~。葉の軽~いサクサク揚げが良い風味。楽しいひと皿。

Quail Egg & Royal Project's Sturgeon Caviar
Cray fish, Khakhra
 ひと口サイズ、2つ並んで登場。
 鶉の玉子も起用頻度上がったよなあ。キャビアはRoyal Project=タイ産…で、昨日のSuhringのように「何が悲しゅうて独産キャビア…」ってことが、無い。
 ザリガニ+柑橘のひと口タルトは、とても軽快♪ タイらしい。柑橘はひと砂瓤ずつバラして乗せられている(これは有効)。此処んちのコミに楊枝甘露を作ってもらお~(笑)。スプラウトも極小。

Crab, Cauliflower, Caramelized Whey
 圧倒的魅力♪ ウチらの「本日のひと皿」または「来てヨカタ」。
 焼きゴビ…は、まさにウチらの印度ツボの一つだが、それを活かしきるアンサンブル。Caramelized Whey…そうだよなあ、イイよなあ。ワンポイント、対照を与える蟹もイイ。
 器もイイ(笑)。フリッツハークもイイ♪

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Khanom-La, Grilled Grouper
 焼きガルーパのカノムラ。ポアソン・プラの位置に、変わったもん来たぜ♪
 Khanom…はタイの「お菓子」。Khanom-Laはsouthern Thai sweet made of rice, flour, sugar, honey, oil and egg yolk…だとか。焼き魚のお菓子仕立て…カノムラ包み仕立て。
(ところでカノムチン(カノムジーン)のカノムも英綴りはkhanomだけど、こっちは「お菓子」とは意味違うのかなあ)
 食べ心地もユニークであった。
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Barbeque Pork Rib
Lamb Keema Pao, Homemade Butter
 いきなり活劇調のポップな奴がスター気取りでやってきたw。コリアンダー・柘榴・赤玉葱…イタリア国旗かw。
 このポークリブは味もわりと真っ直ぐ。
 「お連れのパンです」って具合に地味に置かれたのが、必殺のカレーパンwithバター。う、う、うおっ!…これがウンマイ♪

Purple Sweet Potato & Strawberries
Burnt Coconut Sugar Ice cream served on Organic Red Rice Cone topped with Pork Floss
Chocolate Betal Leaf
 紫芋・苺はベタに。
 茶色のココナツシュガー・ソフトは何と肉鬆トッピング!で、味も極上。また、赤米の薄いコーンも素晴らしい。
「世の中のソフトクリームのコーンがこうなら、どんなにイイだろう…」とへべ。
 最後は2色チョココーティングの蒟醤の葉が出て、ブックエンド構造でコースを閉じて行く。
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*****

 …と、ナイスな2017年の〆となりました。
 Gagganに比べると、キュッと焦点が定まった感じがして、流れの品格が保たれる印象。精度も出ている。
 こちらは再訪希望の一軒だな、と思う。
 (ただし、余計な「聞いた話」も書いておくと、複数回Gaaを訪れてる方によると「品書固定度」が今のとこ、ちょっと高過ぎるのでは?…と感じるそう、である。毎回同じ…がけっこーあるらしい)

 我々の横手の下階が厨房で、ガラス張りのためたまに火があがるのが見えたりする。
 覗きこんでみると、こちらにも例のエチェバリ型焼き台が置かれている。ただSuhringのは昇降ハンドルが奥についてて「操作するの、熱くね?」って疑問だったのだが、コチラのは実用的。使用頻度もコチラは高そうだ。

シャム創世記 (7)_e0254271_20245549.jpg
 トイレの帰りに階段を見下ろしてみたら、ちょうど直下がデシャップ台みたいで、ガリマシェフが見えた。
 手を振ったらピースサイン、可愛い(笑)。
 お勘定も済ませた頃合はだいぶ仕事がはけたようなので、厨房に寄ってみた。
 イエイ、美味しかったぜ、シェフ
 そんでさあ、俺らトーキョーからだけどシモムラシェフが此処に行けってうるさくてさあ、
 …なんて言うと、
「え、コージさんのトモダチなの?、きゃーきゃー」
 って厨房メンバーを集めてきて、記念撮影♪
 厨房メンツについても「カレは焼き場でとっても上手なの」とか説明してくれるのが、ガリマシェフの素敵なところだった。
 この時点で、トーキョーは2018年に突入…くらい(笑)。





by aqishii | 2018-01-24 20:27 | 美味しい日々 | Comments(0)


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