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AQB59 レストランをめぐるグルメのめくるめくメルクマール (早口言葉)

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2018年 04月 22日

コラボ 「オード x アビス」

 先週の話。
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コラボ 「オード x アビス」_e0254271_18172213.jpg
 *ドラ○ンボール?  オマール カカオバター [Ode]
 +07 Maurice Vesselle Champagne Grand Cru Brut Millesime
 +Orange/Lemon grass/Black pepper
 *ハマグリ  地蛤 葉わさび [Abysse]
 *色々な魚介  鯵 雲丹 アオリイカ ボタンエビ トリガイ キャビア [Abysse]
 +17 Gaia Wines / Santorini Assyrtiko wild ferment
 *豆  空豆 塩トマト シュークルート 昆布 和からし [Ode]
 +17 Le Sake Naturel 90 / Domaine Sogga
 *稚鮎  鮎魚醤 コシアブラ セリ ワラビ 新じゃがいも [Abysse]
 +15 Nando / Rebula
 *仔羊  ラベンダー モリーユ バナナ [Ode]
 +14 Beaujolais / Yvan Metras
 *カツオ  もち鰹 新玉ネギ フキノトウ チョリソ 完熟梅 [Ode]
 +16 Grande Polaire 甲斐ノワール / Sapporo
 *仔牛  乳飲み仔牛 行者にんにく ホタルイカ 春トリュフ [Abysse]
 +11 Bongrain / Vire Clesse Cuvee EJ Thevenet
 *スープドポワソン  桜エビ 花山椒 [Abysse/Ode]
 +NV Cappeliano / Barolo Chinato
 *ごま  黒ゴマ ほうじ茶 黒大豆 八重桜 [Ode]
 +NECTARD'OR / Glenmorangie
 *苺  瑞の香 アーモンド クリームチーズ [Abysse]
 +17 Alain Renardat-Fache / Bugey Cerdon melhode ancestraie
 *ドラ○ンボール?  キャラメル マンゴー [Ode]

コラボ 「オード x アビス」_e0254271_18180913.jpg
[AQ!]
 生井シェフ目黒シェフでコラボやて。へ~、そら行かんと。
 と、ツラツラ伺う。
 大好きなシェフたちで、そら伺いますけど、コラボと聞くと「へぇ?」って感じ。
 才能溢れる優秀な料理人…だけど、コラボって「同じ道を行く同志」とか「真逆な相対感」とか「何が起こるかわからん化学反応」とか…みたいな2人の“角度”があるぢゃん。
 このコラボは、その辺が「なんで勃発したか、すぐにはわからん」感じ。

 …といった第一印象は、あとで聞いたら、お客さんの多くが持ったそう、だ。
 で、ワシらなんか当日も「なんで?」のとこを知らんまま伺ったのだが、実はこのコラボには、ハッキリしたテーマ…というか主旨があったのだ。
 3月に、「Tokyo New Wave: 31 Chefs Defining Japan's Next Generation, with Recipes」(Andrea Fazzari)という東京のシェフの写真集が出版された。
 「Ode」「Abysse」もその31 Chefsに選ばれており、まあその“出版記念”イベント…みたいな…催しを、というのがキッカケであるようだ。
 そんな訳で今日は引出物(?)としてその写真集が1人1冊もらえると言う(…重い(^^;)。「1家に1冊でいいのに…」と老人連中は言う(^^;))。
(写真集の31人のシェフは多士済々、『インスタ映え』枠から『世界の話題』枠・『発信/シェア力』枠・『ゲイシャフジヤマ』枠…などなど、、、そんな中では『美味しい店』枠寄りの2人のコラボ…は、やっぱり美味いモノが食いたかったんだろうか(笑))

 席は、M家と一緒に手前の(半)個室。ちゃんとお客としては『座敷牢(老)』枠の我々である(笑)。
(先に言っておくと、料理の出来の素晴らしさもあって、座敷老は盛り上がり杉♪ 騒いでるうちに本日内容は忘却や記憶違いも多そうだがご容赦…)
 卓上にメニュー、どれどれ?…と老眼鏡を取り出すと、
『Amuse1/Amuse2/Entree1/Entree2…』
 なんだ、枠組みしか書かれてへん。
「ナニ? 内容、直前まで決まんなかったんでそ?(笑)」
「いえいえ、詳しい内容が記された品書は後ほど…何なら今お渡ししてもいいのですが。クイズ…というか、ひと皿ごとに“サプライズ”でお出ししたいということで♪」

コラボ 「オード x アビス」_e0254271_18192042.jpg
 シェフズの軽いご挨拶。
 今回は話をする回数(打ち合わせ回数)の多かったコラボで、ひと皿ひと皿はめいめいの分担だが、リレースタイルとでもいうか、呼び水インスピレーション的に相互に影響を受けつつ出しあって一つのコースを作るという、構成クレアティフなコラボ…ということのようだ。

 ま、いずれにしても、始まりがドラ○ンボールでないわけは、ない♪

ハマグリ  地蛤 葉わさび [Abysse]
 何故だか見た目で、アタマが冷製と判断してしまって、食べて温製でビクリ(^^;)。
 ぬくい温石的スターター。さすがにこの時期の蛤は美味い…をナイスキャッチ。
 山葵花が可憐。…、飾りだと思うが下に敷かれた山葵花・葉もけっこー摘んでいただくヒトビト(^^;)。

色々な魚介  鯵 雲丹 アオリイカ ボタンエビ トリガイ キャビア [Abysse]
 アビスサイドスタッフが「ウチでは珍しいんですがw」と切り出す、『色々な』魚介のひと皿。
 美々鯵が主役格だが、ほんとに色々な魚介、更には蓴菜。オイルはディル・フェンネルだったかな。食感の尖ったハーブが多用されてるのも面白い。豊かなおいしさと切れ味。
 目黒シェフの今宵テーマの一つは「ウチではやらないこと」のようだ♪

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豆  空豆 塩トマト シュークルート 昆布 和からし [Ode]
 お豆さんに、4,5種のハーブ、花はボリジ・ルッコラ…だったか。
 そして、昆布出汁シュークルート…みたいな。
 シェフがサイホンからエスプーマ…これが自家製熟成和からし…だっけ?
 …ま、構成はともかく、快心の美味。

[ヘベ]
 豆、旨かったねー♪
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コラボ 「オード x アビス」_e0254271_18213137.jpg
[AQ!]
稚鮎  鮎魚醤 コシアブラ セリ ワラビ 新じゃがいも [Abysse]
 パンプルネル、ルッコラ花。
 緑の淵に隠れ、飛びかからんばかりの鮎。緑の構築と鮎魚醤の巧み、「アビス」でもそうだが目黒シェフの鮎は他にまるで似ない。ポイントが違う。

[ヘベ]
 稚鮎、よかった!

[AQ!]
仔羊  ラベンダー モリーユ バナナ [Ode]
 生井シェフらしい「かくれんぼ」仕立て。
 甘やいで軽やかで華やかな、前菜の、仔羊・モリーユ詰め。こーゆータイプの味、俺も好きだが、若手のフーディーズさん達とか大好物ちゃうかなあ…って思う(笑)。

コラボ 「オード x アビス」_e0254271_18221470.jpg
カツオ  もち鰹 新玉ネギ フキノトウ チョリソ 完熟梅 [Ode]
 傑作か? ずいぶん、ずいぶんと美味くいったもんだ♪
 サイホンからヌーべのソースを仕上げに足す、、ベアルネーズだっけ?かなあ?、まあ構成要素はけっこう多い皿だが、見事にみんな働いていた。
 ペアリングの甲斐ノワールが素晴らしい。おそらく酒単体としては「まあな」なワインだろうが、鰹との出会いは魔法のかけあいのようだ。

[ヘベ]
 鰹、旨かったねー♪

[AQ!]
仔牛  乳飲み仔牛 行者にんにく ホタルイカ 春トリュフ [Abysse]
 「一夜限りの目黒浩太郎!」感満載(笑)のひと皿。
 仔牛の旨みを魚系の出汁で、ある種ピュアに、引き出す試み。たしかに、旨みのコアが凝縮されて迫ってくる印象になる。
 蛍烏賊参戦、サンダ対ガイラの“フランス古典”調アンサンブル。
 更に、春トリュフらしい春トリュフ、が、けっこーよく香る。
 眺めもシリアスに、美しい。

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スープドポワソン  桜エビ 花山椒 [Abysse/Ode]
 共作。桜エビたっぷりスープが目黒シェフ・麺が生井シェフって感じかな。
 麺は、ジャガイモを使ってるあたりが巧みで、実にスープに寄り添う。
 Cappeliano / Barolo Chinatoは、ソーダと柑橘だっけ?…で割って。

[ヘベ]
 スープドポアソンにじゃがいも麺はコラボ企画らしいおもしろさ。
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コラボ 「オード x アビス」_e0254271_18241702.jpg
[AQ!]
ごま  黒ゴマ ほうじ茶 黒大豆 八重桜 [Ode]
 カモフラージュ・メレンゲ・スタイル。
 ほうじ茶チョコ粉…だっけ?、をふりかけて。

苺  瑞の香 アーモンド クリームチーズ [Abysse]
 「オーソドックスですかね?」…うん、美味しい!
 瑞の香:北海道の新苺、章姫系?

 ま、いずれにしても、終わりがドラ○ンボールでないわけは、ない♪
 ボールのお座布団は、紫から赤へ。

*****

 主旨が主旨だし、サルのお客さんも華やか。…って、最後にサルを覗いたら知った顔が多くてビクリね(^^;)。
 美味し・楽し・めるし、です♪
 クールな顔してバサッバサッと「ウチではやらない」試みにジャイアントステップインする目黒シェフ。
 いつもは冷静王的でもあるのに、刺激にスイッチをおされてか、(料理が)弾けまくる生井シェフ。
 2人に共通する「スマートさ」は今日もその通りなんだけど、そのすぐ下にダイナミックな脈動が感じられて、すんばらしー。





by aqishii | 2018-04-22 18:15 | 年代記(日本) | Comments(0)


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