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AQB59 レストランをめぐるグルメのめくるめくメルクマール (早口言葉)

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2018年 08月 14日

お盆でおぼーんホルム (1)

 お盆休みは北欧へ。(標題「お盆でおぼーんホルム」はU-35活躍中のUシェフからいただきました、、、(俺のせいじゃないっw))

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[へべ]
 成田→コペン、SAS機内ミケレルのノーザントレイルで乾杯♪ フルーティな香りの入れ方が巧みで、さすがに旨い。
 チキンのマッシュポテト添え、機内食臭なく食べやすい。ワインは最初のドリンクワゴンでもらうべきだったか(^^;;

 コペンまぶしい晴天、簡単な高架メトロ、日射しは強く風爽やか、高原のごたる

 簡単なスタジオホテル、キチネットつき


[AQ!]
 機内サービスにMikkellerが、、、ついSASの評価が上がってまう(笑)。

 コペンハーゲンと東京の気温差は、ほぼ10度。お盆休みはつい北欧を選びがち…になるわけだ(^^;)。
 沿線にサーカステント、欧州の夏…。

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 到着日夜。
 SAS成田便は16時前に着くので、何処かではディナーにしたくなる。
 まあ中程度の目標店は数多いコペンだが、AOC再訪を選んだ。シェフがソレンセリンに変わってからこっち、なかなか評判が良いのが気になったもんで。
 まあ、場所や店の雰囲気はわかっているので、いくぶん気楽ということもある。

 ウチらのホテルからはメトロで数駅、Kongens Nytrov駅へ。観光も商業も爆心地で今日も賑やかだ。2ブロック歩いた角がAOC…なのだが、建物全体がすっぽりとビニールの幌にくるまっている。大規模外装工事か。でっかく「AOC(2つ星)はやってるよん↓」と書いてある。
 (建物は1653年建造らしい)
 エントランスは記憶にあるまんま。奥角の上席に通される。

 *Snacks & appetizers, multiple serverings
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 *German Turnip with apple & Danish oysters
 *Scallop with fermented asparagus
 *Bread & butter
 *Baked onion with caviar & elderflower
 *Grilled king crab with thyme
 *King crab in lardo, bouillon on wild seaweed
 *Fava beans, honey truffle & duck egg
 *Quail, flowers & roasted potato skin
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 *White currant & lemon verbena
 *Burnt Jerusalem artichoke with caramel and hazelnut
 *Nordic vanilla
 *Aronia berries, beech nut & caramelized bread
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 +16 Skærsøgaard Don's Cuvée Brut Mousserende Kvalitetsvin
 +15 Chenas "Chassignol" Domaine Thillardon Beaujolais
 +15 "La Reine des Bois" Lirac Domaine de la Mordoree
 +96 Riesling Auslese Geisenheimer Rothenberg Weingut Wegeler Rheingau

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「シャンパンでも呑みますか?」
 ”知ってるから気楽”ではあるが、店の格式はコペンでは最上の方の一軒だ。
 泡は3種の紹介だが、一本はデンマーク産のスパークリングワインだと言う。へええええ。
 そら勿論、それで行くわ、デニッシュスパークリング。ものすごく高貴…なんてことはないが、十分にスタートを任せられる泡でした。

 コースは、おまかせ/その短縮版…の2本。ワインペアリングは、標準/高級…のそれぞれ3.5.8杯。
 おまかせ&標準5杯…で。

[へべ]
Snacks & appetizers 1.
 ちびレタスに緑ストロベリーとフェンネル、ベビーキューカンバーにジュニパービネガー、梨っぽいシャクシャクのリングにパインソルトと香草

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Snacks & appetizers 2.
 レインディアモスにキノコのパウダーとマヨ系クリームソース、巻きポテチにハバティタイプのデンマークチーズの細かーくおろしたの

[AQ!]
 苔茸(発酵茸粉)はマヨ系ディップにつけていただく。オトナのツマミ味、イケる。「いやあレインディアモスももう“ただ出しただけ”では通用しない時代ですな(笑)」
 チーズは24ヶ月熟成ハード。名前が失念というか聴取り難解(^^;)…だったが、ハバティ系だって。

[へべ]
Snacks & appetizers 3.
 根セロリのブラウンバター・オレンジの魚卵、タルタルのクリスピーサンド・ホースラディッシュマヨ・クレス・パン粉

[AQ!]
 根セロリは、ロイロムとクレームを混ぜ混ぜしたディップにつけて。
 タルタルは南部の何たらという産地からの牛(聴取り難解(^^;))。サンドにして挟む生地がカリカリの仕上げで、「タルタル煎餅」みたいでおもろい。

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Snacks & appetizers 4.
 BBQ Witch Flounder
 これが旨かった♪ 一見、何が現れたかわからんような、アイスキャンディのような姿だが、とても身厚な骨付平目焼を鮨の握り大くらいに切り分けたモノ。
 食べ方指導付:「骨を持って片側を齧ってください、そしたら反転、逆側もこそげるように食べます」
 チーズマヨ塗りつけ焼…みたいになってて、シツコイのかと思うとノンノン、程よく補助的なソース役。

German Turnip with apple & Danish oysters
 コールラビそのままを容器にしたスープ、林檎・牡蠣のダイス入り。
 見た目通りに爽やか。

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Scallop with fermented asparagus
 帆立薄切りに発酵アスパラスープを回しかけて。カリカリのラディッシュ入り・ディルビネガーの緑。

Baked onion with caviar & elderflower
 焼玉葱さまをゲリドンサービスで。スペシャリテらしい。
 こんがり焼けたお姿をスパっとカット。
 仕上げは、皿に取りキャビアを乗せ、エルダーフラワーのフォーム・マッスルの出汁で。
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Grilled king crab with thyme
 今日の花形なのか、キングクラブは品書に2皿が記載されている。
 さて、まずはメートルが持ってきた香草束に、、、火をつけちゃったよ♪ レモンタイムの枝葉を燃やして香りを立て、卓上に煙をぐるりと回す。…たしかにイイ香り。
 キングクラブは焼けた脚が一本、そして緑のディップ。焼き蟹とはわかってらっさるw、脚からホジホジしてグリーントマト・グリーンストロベリー・タイムオイル連合軍ディップにつけていただく。なかなかケッコー♪…醤油をかけて食うよりだいぶイイ。

King crab in lardo, bouillon on wild seaweed
 2皿目は、「さっきは脚だけどこれは肩の肉」をラルドで巻いて、昆布イヨンがけw。ラルド巻は上策。
 汁は、そーとーきっつく塩辛い。
 …ジャパンイメージなんかなあ、日本人はあまり意識してないけど、向こうのヒトはたまさか「しょっぱくてくっどい味」を「日本の味」だと思ってる「部分」があるように感じることはある。
 「部分的」には当たってなくもないけどヽ( ´▽`)丿。

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Fava beans, honey truffle & duck egg
 えーと、トリュフですな。…という見た目と香り。
 下に空豆ラグー・玉子、、、コッチが主役だけどw。白いソースを、この皿では客自身が回しかけて、いただく。スモーク・ボーンマロー。
 ハニートリュフは、ハンガリー産を日本でも見るが、こちらはブルガリア産みたい。よく利く。

[へべ]
Quail, flowers & roasted potato skin
「チキンだよ〜ん、なんちゃって、鶉だもんね」
 …と夜が進むにつれてノリノリ度の上がるメートル氏♪
 ボディ部の骨は抜いてあり、たっぷり感のある仕立て。

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[AQ!]
White currant & lemon verbena
 プレデセール的冷菓。

Burnt Jerusalem artichoke with caramel and hazelnut
 覆いはキャラメライズド・トピナンブールのクリスプ・ウエハース、割った中は、ヘーゼルナッツアイスと生のヘーゼルナッツ・トピナンブール。

Nordic vanilla
「へっへっへ、バニラじゃないんだぴょん♪ ん~どう説明しようかなあ、サルシファイ…なんだけど、」
「ああ、サルシフィか、な~る」
「なんだチミら、サルシフィでわかるか♪」
 …というサルシフィ、砂糖・バニラビーンズを加えて10週間ドライ…とか。
 説明用に何ヶ国語かでサルシフィを言えるらしい、
「日本語では何つーの?」
「ん~モノはちょっと違うんだけど教科書的には『ゴボウ』っつうだで」
「お、そりゃ簡単だな、ゴボか、ゴボ!」

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*****

[へべ]
 フレンチの土台と北欧らしさがうまく噛み合った料理。
 高級店らしい厳選/希少系素材も、成金系ではなく、いい感じ。ロニー(エンボーグ)時代とは違って。

[AQ!]
 んだねー♪ モダン北欧料理食った!感も、フレンチ(的な王道)料理食った!感も、上手く表現できてた。割りと、どっちかを出すとどっちかはなくなる…というか、二兎を追いがちなんだけど。
 キャビアもトリュフも出しとけ…、ってタイプ、というかセクターの店でその課題もこなすんだけど、上手にやったはる。
 それでいて、料理にシグネチャー性はそこそこ出ているし。(ロニーとは違って…)
 しょーじき“随分(以前より)良くなったねえ”印象。
 サービスも相俟って、だが、楽しかった♪

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 シェフSøren Selinとともにオーナーを務めるのがソムリエChristian Aarø、the Danish Sommelier Societyのプレジデントである。
 …って訳で、ワインペアリングも上質かつピタリと合わせ込まれている印象。
 ただですねえ、並コース5杯で900・8杯で1200クローネ/1人…と、かなりなパンチ力(^^;) for 財布。
 いただいた感じ、「マスト試してみし」ってタイプのペアリングじゃないし、また逆にソムリエ店でもあるので単体ワインリストも手厚い。
 ん~、少なくとも我が家は、次回があったら、ワインリストからボトル注文…をまずは考えるかなあ。





by aqishii | 2018-08-14 11:25 | 美味しい日々 | Comments(0)


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