2018年 08月 22日
お盆休みは北欧へ。(標題「お盆でおぼーんホルム」はU-35活躍中のGUシェフからいただきました、、、(俺のせいじゃないっw)) ------------------------ [Selections of Local Fauna] *2011 IN RETROSPECT 40 km Mussel, cod and elderflower +14 Domaine Ratapoil Raphael Monnier, Chardonnay, Arbois *CHILDHOOD MEMORIES 167 km Cabbage, pork, sherry +16 Cascina Galletto, Brachetto, Piemonte *BANKRUPTCY 232 km Langoustine, kohl rabi and marjoram +14 M.Chapoutiers, Marsanne, Saint Joseph *POOR MAN´S ASPARAGUS 3 km Salcify, buttermilk and beach cress +14 Gouffier, Pinot Noir, Rully 1 cru *INTERMEDIATE 179 km Sweetbread, spruce shoots and sallad +NV Henri Giraud Blanc de Craie, Ay *ANTICIPATED 72 km Duck, spring onion and havgus +11 Ch.Capbern Gasqueton, CS & Merlot, Saint-Estephe *UMAMI 75 km Tomato, vanilla and Sort himmel +03 Sybille Kuntz Goldkapsel, Riesling, Mosel *END OF SUMMAR 23 km Raspberry, cream and violet +13 Raymond Morin, Chenin blanc, Coteaux du Layon マルメに来た、Vollmersだ。 Vollmersと言えばTrioの跡地…と、ウチの家庭内ではそうなってしまう(^^;)。そう、北欧最高の一軒と讃えられながら短命に終わった幻のレストラン「Trio」の店舗物件を引き継いだ店がこの「Vollmers」なのだ。 家庭内ではそうなってまうが、一般論はちゃうよ(^^;)。 いま話題のホットな一軒。ミシュランノルディック2017版で2つ星を獲得した注目株。何せこの2017版での2つ星って、北欧全体で5軒しか無いんでやんすからねえ。 …ま、そんなこんなで、マルメ訪問にはマストな一軒、って感じ。 だから、店の場所だけは見当ついてる。駅から近い。 と油断して駅前の移動遊園地を見物してたら、人混みの大津波に呑まれて、2人しかいないのにはぐれてシマタ(^^;)。 ナンダカンダで、お店集合。 Vollmersは玄関でオネーサンが、何となく予約客の到着を見ててくれて、ホッとする。 店内は、床の敷物はじめガラっとリニューアル…はしてるんだろうけど、間取りや厨房の見え方など色々と「Trio」時代のまんまでもあり、一瞬、会話が懐古調になる。 おまかせ&ペアリング、ほぼ固定の1本コース。 女子制服は、薄ピンクのヒラリとしたイメージで、ヒトにより妖精っぽく、あるいは多少現世っぽく着こなしながら、軽快にサービスする。 Amuse フィンガーフード中心に、数品のオツマミから。 ・燻製ウズラ卵 絵的にnomaを思い出してしまうのだから、連想すり込みって恐ろしい(笑)。美味。 ・ブルーマッセルタルト…だっけ ・黄豆にバタークリームをつけて こーゆーのはイイ。 ・ケールサンド 近年流行の迷彩盛り込みだが、ホントに見分けにくくて、へべが一瞬「すんごい小さいのしかない?」と(^^;)。 ・ダックマヨネーズのジャガイモリンク巻、ナスタチウム葉の蓋 いいツマミだ。 ・イカスミラビオリ…だっけ この辺、忘れちった。アミューズ全体に、シンプルでストレートな味。 ・緑のお薄 ゲリドンサービス、オネーサンがまずクロックに香草類を投入し、擂り潰す。そこにエルダーフラワー風味のジュース。 こうして出来た香草スープを、氷球の入った器へ。爽やか。氷がうまく容器にくっついてる?のか、ゴロゴロしないんで啜りやすい。 ・パンとバタ Oat Malt Briocheなどパン3種。パン・バタともにシッカリ味、パンの塩気がかなりあるんで気をつけないと塩辛いくらい。 2011 IN RETROSPECT 40 km Mussel, cod and elderflower 薄切り鱈、エルダーフラワーのキャビア成形、サリコルニアなどを美しく並べ、そこにマッスル・クリームスープを注ぐ。仕上げ香りオイルを垂らす。…と、美しい整列はすべて水没するw。 品書にはすべて「**km」が付される、フードマイレージ・センシティブ調。…増えてきましたなー。 爽やか系顔合わせでもあるが、むしろコッテリ寄りに美味。以後も含め、全体にコチラは「スウェーデン(古典)調の質実剛健味」かなあ、という印象がある。 CHILDHOOD MEMORIES 167 km Cabbage, pork, sherry コルプディング…キャベツのプリンだと言う。キャベツ・豚煮込にラールの蓋をしたような。 「これはもう、シェフのおばあさまのレシピ、そのままに近い形です♪」 CHILDHOOD MEMORIESに思いを馳せる、伝わってくる。 ところで、Vollmersのサイトやら何やらを拝見していると、シンボルマークとして「洋服ハンガー」が使われているのに気付く。「アレ何なん?」と伺うと、「シェフの祖母が仕立屋のような仕事をしてまして」そこから、なのだそう。洋服ハンガー直系コルプディン♪ この皿に合わせるのはCascina Galletto, Brachetto、赤の泡なのだが、このチョイスは、 「この料理には元々はリンゴンベリーが沢山はいるのが伝統的です。ですが此処では料理の方は幾分シンプルに絞込みまして、代わりに、リンゴンベリーのニュアンスにたいへん近いこのワインを合わせてみました。是非、ご一緒にどうぞ」 ということだそう。 ところでやや太めのソムリエール姉さん、優しい上にむんのすごく聴き取りやすい英語で、ほんまアリガタ! BANKRUPTCY 232 km Langoustine, kohl rabi and marjoram 「倒産」と名付けた意図は聞き忘れたが、目も眩むほどに高級なラングスティーヌ…ってことかw? コールラビの円盤にマジョラムの点ぽっち。 ストレートに倒産しよう。 「ワインも頑張ってシャプティエよ♪」 POOR MAN´S ASPARAGUS 3 km Salcify, buttermilk and beach cress 海老で贅沢して貧乏になってアスパラが買えない男…ってストーリー解釈でよかですかw? サルシフィのアスパラ見立て。サルシフィのデクリネゾンみたいな仕立て、ソースの方にはダイス状ピクルスとして沈んでいる。上に乗っているのはビーチクレスの類の花、かな。 この皿は、見立ての面白さに加えてサルシフィの複雑性がよく出てて、素晴らしい出来。 ただアスパラを食わされるよりイイんじゃね♪ フードマイルもたった3kmやしw。 INTERMEDIATE 179 km Sweetbread, spruce shoots and sallad 軽いタッチの胸腺の衣揚げ。お菓子っぽさもあるくらい。たっぷりのオカヒジキとスプルースシューツ、花。ジュレ状のスプルース・ソースをかけて。 素軽いINTERMEDIATE。 ペアリングもアンリジローのシャンパンに戻って。 ANTICIPATED 72 km Duck, spring onion and havgus 鴨。上にナスタチウム葉を並べた春玉葱…が「V」の字に置かれているのはVollmersの「V」だろうか。 更に、チーズ・芋のピュレ…ハウグス多めの「アリゴ」って感じ、の…をサーヴ。 鴨に力強いソースをかけ回して、召し上がれ♪ ANTICIPATEDですわ、モダンな中に剛毅な安定感が、この店らしい…かな。 UMAMI 75 km Tomato, vanilla and Sort himmel END OF SUMMAR 23 km Raspberry, cream and violet 甘味は小品が続々と。蜂の子も使われる。 季節のベリー類と素晴らしい出来のクリームのコントラストが印象に残る。 一貫して丁寧な料理と、ナチュラルに温かい接客のレストランで、大いに寛ぐ。 夏フェス真っ最中の街を抜けて帰る足取りも軽い。
by aqishii
| 2018-08-22 15:20
| 美味しい日々
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石井AQのBlog、1959年式。本業とは別の、飲食関係クロニクルを中心に語るブログです。ほとんど、自分用備忘録のようなもの(^^;)。内容本体は、石井AQサイト aq.webtech.co.jp をどうぞ。 by aqishii カレンダー
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