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AQB59 レストランをめぐるグルメのめくるめくメルクマール (早口言葉)

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2019年 01月 04日

男はKaixo! (4)

 年末年始の話。
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 *Alcachofa
 *Pimientos del Piquillo confitados
 *Chuleta a la parrilla
 *Tejas y Cigarrillos de Tolosa
 *Tarta de queso
 +Keler
 +14 Psi Ribera del Duero
 +自家製パチャラン

[AQ!]
 年末年始の欧州だからやってない店が多い。
 とりわけ、晦日・大晦日・元日は難しい。今年はこの3日間が、日月火…ということもある。
 ワシらの日程の方もイレギュラーになる。いきなり2日続けてのアサドール…2日続けてのチュレータ、ということになった(^^;)。
 でもやっててくれてありがたい、晦日日曜のCasa Julian (Tolosa)。

 昨日、Irunからドノスティアへ向かう電車の車内でボーっと電光掲示板を見ていたら、Tolosaという文字列が目についた。
 ありゃ、この電車、トロサまで行くとですか!
 カサ・フリアンのあるトロサへの移動はバスを考えていたのだが、電車あるならそれもイイネ。
 駅で時刻表を見ると大丈夫そう。電車の方が多少速く、30分ほどで着く。

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 トロサは、あの「トロサ豆」のトロサ、だ。
 だからって駅前に豆の彫刻像があったり…はしないのだが、町内数ヶ所の彫刻はご自慢らしく案内板が立ってたりする。
 そんなこんな、で、散歩。

 橋を渡って川の対岸。
 …と、道沿いの建物に「Casa Julian」と書かれたぺラい看板が見える。
 …アジアだったら「パチもんか?」と思うような具合だが、到着したようだw。
 道のその側に渡ると、まず、Casa Julian Barがあるが、こっちの方がまだ店舗らしい。

 何の飾り気もない扉を開けると、薄暗い倉庫のような…。
 すわ入口を間違えたかと、二度見してると、「ここで良いのぢゃよ」風にオジサンに招かれる。(後で思うにご主人だな)
 「倉庫を抜けて厨房へ」向かうようなコースがクイッと曲がって、潜りこむ…みたいな先の穴蔵、が主サルで、もう結構な数が始まっている。

 道端の店の一階で外は大ピーカンなのだが、一切窓などなく「古びた居酒屋の夜更け」みたいな感じ。
 そして、すぐ目に入るのが、この店はほぼチュレータ専門のアサドールなのだが、その炉窯。
 さほど大きい訳ではない窯に上下二段の網、薪火が雄叫んでいる。傍らにはドンと積み上げられた肉。

 内装はシブシブだがサービスはこなれていて、「世界12位」です…って感じ(笑)。
 ま、コチラは注文も簡単だ。
 「今日はアルカチョッファあります」…でソレ、とピミエント、で、チュレータ。だわなー!

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 ビールはDonostiaのKeler。(「Donostiaにビールあったんか」と思ったのだが、注意して見てるとバル街でもわりと使われてる(^^;))
 ワインは、リストがリベラデルデュエロに手厚く見えたので、其処からオススメを聞く。
 3本ほど上がったのから、Ψ(Psi)。
 ラベルを見ると葡萄の苗木の形が「Ψ」。可愛い。
 知らんで頼んだが、ピングスのワイン。肉とノーブルに合う。

 アルカチョッファは季節らしい豊かさを、ベタに炒め煮で。
 むーちょオーソドックスで、昨日のライアみたいな驚きはない。その代わり、カラフルな花やスプラウトを散らしてて、眺めはちょびっつインスタ映え(笑)。
 内装とサービス…の話もそうだが、各店、どのポイントで“イマドキアクセル”を踏むか、それぞれマチマチなんがオモロー。

 ピミエントはチュレータの直前に登場。品書上もチュレータに寄り添うように書かれていて、「定番ガルニ」みたいな感じかな。
 ジビエの血のような色w。正体無いにもほどがある・香ばしいにもほどがある…なトロトロの妖しげな魅力。
 また、チュレータ登場後は、その存在が意識から外れるのだがいつの間にかずんずん減っている…という絶妙の相方具合。

[へべ]
 サルの向こうに見える炉で、炎と肉と脂と塩が躍る。
 ほぅら焼けたよお待ちかね、こちらはセニョーラ、骨付きのこっちはセニョールにね、と手際良く取り分けてくれた肉を切る間ももどかしく、いそいそと口に運ぶ。
 ああ食べ始めたらもう止まらない! これはもう理屈じゃない、いわゆる一つの「◯◯は飲みもの」の世界では…。
 とろとろに焼けたピミエントスが絶妙な合いの手で、みるみる肉が消えていく。

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[AQ!]
 チュレータ、こちらでは二等分…というか中心部と外郭部にだけ分けて現れる。
 どちらが?…ってそりゃフツー、中がセニョーラでそ、どうせ取っ替え引っ替え食うことになるにせよw。
 がぶり!
 おひょー、なんだこの感覚は、一瞬にして肉空間に取り込まれたような感じ。
 恐ろしく食べやすい。…というか、恐ろしい勢いで目の前の肉が減っていく(^^;。うわー、メシの時間がすぐ終わっちゃうよ…と、珍しくも自己規制をかけたくらい。
 「柔らかい」という言葉は全く浮かばないが、どこか本質的なテンダーさもあるのだろう。

 フリアンのチュレータは、丸のイメージ。丸とか、円とか球とかのイメージ。
 チュレータを2日連続食うのも珍しいのでイメージの違いをメモっておけば、
 ライアがマルチカットのダイヤだとすればフリアンは磨きこまれた水晶玉。
 ライアが微視ならフリアンは俯瞰。
 ライアがガストロならフリアンはビストロ。
 ライアがまわしならフリアンは力士。(?)

 ようやくひと落ち着きしたところで、(肉プロファイルは近いのに)「全然違うもんですなあ」の声が双方から。
 また、違いは明白ながら、どっちが旨い?と問われたら「かなり、困る」。(笑)

 ポストレはタルタデケソと、焼き菓子のTejas y Cigarrillosがトロサ名物だと言うのでソレ。(後でググると、1924年にLuís María Eceizaって人が創作したらしー)

 余韻に浸りながら、まだまだ入店してくる客(!…2回転目の卓も多い)を眺めてると、おにーちゃんが、
「自家製のパチャラン、呑まんけ?」
 とグラスを持ってくる。(品良い出来、ウマ)
 いい店や~♪




by aqishii | 2019-01-04 10:49 | 美味しい日々 | Comments(0)


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