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AQB59 レストランをめぐるグルメのめくるめくメルクマール (早口言葉)

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2019年 02月 20日

サイト更新記録 クラージュ

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2019年 1月
 *氷見鰤しゃぶ トリュフ
 *大分産鼈テリーヌ味噌粉 アオリイカ・長芋・柚子 淡路産鰆/熟成鰆サンド・海苔
 *蝦夷鹿シンタマ・小人参
 *トラフグ・海老芋・金柑・春菊 白子ソース・唐墨
 *鮑・雲丹・大葉揚げ ワカメパスタ
 *都萬牛・菊芋・生胡椒
 *大麦雑炊・かんずり・漬物
 *蜜柑・ピスタチオ
 *カカオ・林檎・加賀棒茶・和三盆
 *ティラミス・ポルボロン・レモン大福・芋圓
 +09 Champagne Dom Perignon
 +水芭蕉 純米吟醸 共鳴
 +15 Rosso di Montalcino Pian dell Orino
 +π Paraschos Orange One
 +16 Puligny-Montrachet VV / Florent Garaudet
 +12 Ch.Chasse-Spleen

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 順をおって話せば、「タケダさんの跡地、どうなるんだろね~?」
 そう、次なる雄飛に向かって武田シェフが閉めた麻布十番「リベルテ・ア・ターブル」なのだが、勿論、武田シェフの行き先がいちばん気になるものの、こちら店舗物件の方も気にならぬではない。
 東京には珍しいほどの、優美な、いいハコなのである。

 で、その跡地なのだが、引き継ぐこととなった新店の船出は早かった。
 2017年一杯のリベルテ・ア・ターブルの後、わずか数ヶ月のブランクで、3月に「クラージュ」という新レストランがスタートする。
 若き大井健司シェフは神戸カ・セントなどで修業、ベテランサービス相澤ジーノ氏はサローネや81で活躍。…とコチラお2人は存じ上げなかったのだが、アドバイザーで入ったのが、ex.アンドレのKen Hasegawa氏と聞いて、「ほほ~」と思ったのでござる。
 その長谷川さんからお声がかかったこともあり、お邪魔すること相成った。

 庭から水のオーラ。
 ああやっぱ、晴れやかで落ち着くな此処…と入店。赤に変わったテーブルクロスや飾られたアート作品(即売可です)が、店内をよりシックに魅せる。
 ハウスシャンパン?がドンペリ、というスタイル表明で始まるヨ♪(ドンペリは美味い)

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氷見鰤しゃぶ トリュフ
 器が、店の標榜する「tokyo cuisine」を香らせる。
 ブリあらスープに、しゃぶしゃぶで、旨味ストロング。

大分産鼈テリーヌ/味噌粉・フェンネル アオリイカ・長芋・柚子・魚醤 淡路産鰆/熟成鰆サンド・海苔チップス
 『八寸』。純米吟醸と。
 アミューズ的な打順だが、構築性のしっかりした“料理”の味わいは、(既に)骨太と言ってよい。面白み…というより、「食え、旨いダロ?」系。
 3種盛りなのだが、3種とも、ある程度大きさがある上に“二貫づけ”なのが好評。「小ぶりなアミューズひと粒…って、美味くても“アレ何だっけ?”になりやすいからなあ」。

蝦夷鹿シンタマ フランボワーズジュレ・黒オリーブパン粉/小人参
 最近ちょっと増えてるが、早い段階で一回、正面切って肉を味あわせる…手法。俺らも好き。
 森のイメージを漂わせて。
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トラフグ・海老芋・金柑・春菊 白子ソース・唐墨
 河豚コンフィ・海老芋フリット。
 白子唐墨のソースといい、まあ、まっつぐな“お贅沢”を、適確に着地させている。

鮑・雲丹・大葉揚げ ワカメパスタ
 ゆっくりと(85℃ 4h)仕上げた鮑に、フュメドポワソン・鶏コンソメ・バター・クレームで、大いにフランス…略して大仏…している、ひと皿。濃厚豊潤を絵に描いたようで、極めて美味。タイプは全然違うけど“タダユキ・タカハシ”なんて名前が頭を過ぎるw。
 大葉揚げはコントラスト的な意味合いだろうが、例えば斉須さん的に覚悟を決めれば「別皿に緑」みたいなやり方でもいいのかもしれない。
 ソース回収用のワカメパスタは、ほど良いか。

都萬牛・菊芋・生胡椒
 実はいちばん驚いたのはコレ♪ うんまい!
 心の中では、“あ~あ、チュレータランドから帰ったばかりのワシらに牛とはツイてないわ(^^;)”とか“そもそも俺らにワギューは悪手”…とかと心配?、していたのだが。
 都萬牛…は初めてかなあ、西都で獣医が作る…だそう、グラスフェッドで月齢高く赤身を目指し霜降りをあまりつけない。
 …で、焼きが良くて、ヘテロな(ノッペリでない)仕上がり。薪炙りの香ばしいフィニッシュが、正確にエネルギッシュな感覚を押し立てる。狙いがわかってる感じ。

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 一貫して、食べた印象は、「本格的」「骨太」「まっつぐ」。鮑に代表される「濃厚豊潤」。
 ある意味、聞いていた、「トーキョーキュイジーヌ」「フュージョン」「ハイブリッド」という言葉から連想する、軽いフットワーク感・鋭利なアート感…からは、部分的にはズレる。
 勿論、手法や対食材の扱いなど、事実「フュージョン」ということにはなるのだが、後で、「旨さのご本尊的に出会った的な意味合いで『今日はすげーフランス料理食ったわ』感もある」とシェフに告げると、“まあそこはそうですね♪”というようなことを仰ってました。

 都萬牛に合わせるのはシャススプリーン、ずいぶん久しぶりに見る顔だわ。
 最近は、ペアリングでベタなボルドーを持ってくるのが“逆に”面白く感じることがたまにあるのだが、このシャススプリーンも実にイイ感じだ。
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大麦雑炊・かんずり・漬物
 〆の炭水化物がある、でござる。本日使った材料オールキャストから取ったスープで雑炊。
 旨くない訳がないw。

蜜柑・ピスタチオ
 見た目も食感も珍しき、楽しいプレデセール。

カカオ・林檎・加賀棒茶・和三盆
 これはデセールらしいデセール♪ 爽やかに、まったり。

ティラミス・ポルボロン・レモン大福・芋圓
 ミニャルディーズが』変わってて、「縁ある国の郷土菓子」たち。

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 常々思うことではあるが、食いもんは、やっぱ、食ってみんとわからん(^^;)。
 「へ~、こんなとこ突いてくるのかあ」と思うことの多い訪問であった。
 店の方向性をどう定めて伸びて行くのか、はこれからの楽しみであるが、個人的には、旨いもん好きのベテランズにもちょっと試してみていただきたい…と思う、若者大井シェフの料理でありました。

 神戸もだけど、Raul君のCa'Sentoの話を出したら、
「え、カ・セントに行ったってお客様はちょくちょくみえますけど、バレンシアのCa'Sentoに行ったって方、初めてです!」
 だそう(笑)。


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by aqishii | 2019-02-20 22:31 | サイト更新 | Comments(0)


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