AQB59 レストランをめぐるグルメのめくるめくメルクマール (早口言葉)

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カテゴリ:美味しい日々( 381 )


2018年 04月 17日

月下翁ソナタ (3)


 ~アミューズ~
 *アンチョビバターを挟んだチーズのサブレ (banquet)
 *ピータン豆腐 (月下翁)
 *揚げ湯葉の薄皮包み 甜麺醤 (月下翁)
 *アサリと乳酸発酵竹の子春雨の煮込み (月下翁)
 *江差町大川さんのアスパラ トリュフのクーリー (banquet)
 *牛ミスジとクレソンの蒸しスープ (月下翁)
 *オマール海老 スクランブルエッグ (banquet)
 ~前菜~
 *フォアグラのテリーヌ・フュメ 干しイチジクとユリ根 黒酢のソース (月下翁 & banquet)
 ~魚料理~
 *活アワビと空豆 腐乳の炒め (月下翁)
 ~肉料理~
 *フランス・ペリゴール産マグレ・ド・カナール シノワーズ (banquet)
 ~しめのごはん~
 *蓮の葉包みごはん (月下翁)
 ~デザート~
 *愛玉子ゼリー (月下翁)
 *金ゴマのアイス 銀龍苺 (banquet)
 *ミルクフリット (月下翁)
 +Cremant de Bourgogne brut / F.Mikulski
 +11 Cremant du Jura Quaestio extra brut / Reine Jeanne
 +16 Palhete [Amphora] 'Phaunus' Casal do Paço Padreiro
 +16 T-blanc / Kondo vineyard (近藤拓身)
 +14 Sauvignon blanc / Kante
 +16 Flotsam & Jetsam Stalwart Cinsault / Alheit Vineyards
 +円熟純米吟醸 独楽蔵 50℃燗
 +07 Vin Jaune / Domaine de la Borde Julien Mareschal

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[AQ!]
 北の知らせ。
 バンケットの若杉幸平シェフと月下翁の高橋裕一シェフ(ex.yinzu)がコラボするという。
 なにー、それは邪魔せねば(笑)…と札幌へ。

[へべ]
 札幌に行かねば! …週末だけのショートトリップの、背中を押してくれちゃったのがこのコラボ。
 元YINZUの高橋シェフがバンケットで若杉シェフと…と、ここまで聞いただけで!!!ピコ~ン ピコ~ンと緊急出動ランプが点灯、全艦発進とあいなった。

[AQ!]
 コラボは1日限り、しかも早い段階で「10名限定」としてしまったようで、勿体なくもありがたく、ゆったりとした企画である。まあ、何となく知っているお客さんと楽しみたい、という内容なのだろう。

 どもどもこんばんは。
 …と、奥から出てきたのは、おー、高橋シェフじゃあ~りませんか。続いて、若杉シェフ。
 いやあ高橋さん、懐かしい会えてヨカタです、ってゆーか開店おめでとー!、ってゆーか本日はヨロシク、ってゆーか、、、

 高橋シェフがyinzuを離脱して独立へ…と聞いたのは、もう随分と前…だった気がする。
 実際うかがうと「2年くらいブラブラ…になっちゃって」…
 当時は「ま、すぐに店を始められるつもりだったんですが」…
「ボクらも音沙汰ないんで何回も『yinzu 高橋 オープン』とかでググっちゃいましたよ(^^;)」
「もう全然決まらない期間は、誰にも連絡もしないで引き篭もってましたから(笑)」
 詳しい話はまったく聞いてはいないけど、「予想以上に独立開店に時間がかかってしまった」…ということではあるようだ。
 何はともあれ、ヨカタです。お店はすすきの。
[ 月下翁 札幌市中央区南3条西3-3 B1F 011-215-1017 gekkaoh.com ]

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[へべ]
 月下翁高橋さん大きい!(身長が)

[AQ!]
 白い恋人(?)とミクルスキのクレマンで、乾杯。

ピータン豆腐
 オーソドックスだが颯爽とした切れ味。アア料理は人なり。
 細かい刻みの胡瓜が混ぜ込まれている、「バンケットで胡瓜!…は珍しいよな(笑)」
 ところで、この後も何回か思ったが、バンケットの食器 vs. 中華…の眺めがけっこう、面白良い。この皮蛋豆腐の“ちょい同系色”も洒落てる。

揚げ湯葉の薄皮包み 甜麺醤
 「なーに?」と尋ねるお客さまには「精進北京ダックですw、包んで召し上がってください」とのお答え…で。
 いやああ、コレが唸った。(わかり易く「こんなモンに唸った」と言ってもいいのだが(^^;))
 もうホントに素軽いアミューズなんだけど、実に品よくウンマイ。
 北京ダックから説明すれば、ダックを揚げ湯葉に置き換え、白髪葱をルッコラ&バジルに置き換えている。
 ボクたちにとっては、北京ダックの構成って、いつもイマイチ釈然としないのだが、コイツは気持ちよくキマッている。
 きちんと、餅(ピン)が美味い!…と感じさせるのだ。開胃菜の傑作。

[へべ]
 中華には、根強いファンの多い料理なんだけど自分にはピンとこないなぁ、という品がいくつかあったりする(他ジャンルにももちろんあるが)。そんな人気料理の一つに、ぼくらの長年のモヤモヤを一掃する、鮮やかな「解決篇」が提示された…などと御託を並べたくなるこの一品。
 揚げ湯葉の軽快なクロッカン、ルッコラにひとひらのバジルの絶妙な配合が、餅の旨さを引き立てる。
 お見事!

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[AQ!]
アサリと乳酸発酵竹の子春雨の煮込み
 コチラは、品書で名乗りを見た時に期待(大)された通りに、美味しい♪
 そしてこの皿の、アサリ(の出汁の強さ)・竹の子の発酵(の臭さw具合)…みたいなところには、料理人の嗜好・志向が立ち現れると思うのだが、やはり高橋シェフは、格調高い。強さはあるけど、清く、透明感がある。

江差町大川さんのアスパラ トリュフのクーリー
 皿の片隅に、緑と黒(贅沢)の同心円、葉っぱたちがフンワリ。
「ウム!?」というところに背後からサービスが忍び寄りw、木のトングで茹で上げアスパラを皿上に鎮座させる。ワッホイ♪
 うーむ、抜群の食感(単純に言ってしまえばこの巨大さで柔らかい)・香り・味わい…。幸平さんの緑アスパラ、えらく旨いんだよなあ!…と過去帳にも何回か書いてた…ホント。秘密、あるんやろな~。生産者大川さんとのコンビネーションってこともあるんかな。
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牛ミスジとクレソンの蒸しスープ
 具なしのスープだけ…の碗とスープに使ったミスジ・クレソンを和えた(醤油ベース味)皿、の2ピース構成。
 いやあ…、やめてよしていやんばかん…というくらいに身が捩れるようにウンマイ。…って、この格調高い湯に言うのもどうかと思うが、ウンマイ(^^;)。コンソメとも牛肉湯とも違う宇宙。
 ダシガラ和え物…って理屈だが、肉クレソン和えも十分に…いや十分以上にとても美味しい。コッチがこのくらいだから、湯の方が「上澄み」的な清澄感であるとも言えるか。

オマール海老 スクランブルエッグ
 オマールと言えば?…って連想ゲームに勝ち残りそうな若杉シェフだが、本日はスクランブルエッグ仕立て…だと。下にはクスクスが潜んでいる。…って、ん?、『天津飯』?(笑)
 オマールと言えば?…こーゆー味がしてて欲しい!、っていう美味。
 オマールの赤・スープのオレンジに浮ぶ黄色い小花が映える色彩。
 可憐さ…それも原色感があったり濃密な色あいの可憐…の色彩感、は、幸平さんの「皿の色」イメージの一つとして、あるなあ。

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フォアグラのテリーヌ・フュメ 干しイチジクとユリ根 黒酢のソース
 ここから前菜。
 さすがに特別企画の日?(笑)、必殺技がばしばし飛んでくるが、フォアグラのテリーヌも幸平さんの16文キック♪…いやフントにウマイ。
 干しイチジクは紹興酒漬、百合根は饅頭。黒酢ソースの深キレが素晴らしい、バルサミコソースより颯爽としててイイかも!?
 …って訳でこの皿が、名乗り上は本日初の「共作」となる。…のだが、もう8品目だが、ここまでも、共作っぽい…ってんではないのだが、一本の線のような流れ…というか、とても滑らかな食い心地のコース展開である。異種格闘技っぽくないw。
 若杉シェフ高橋シェフ…は、調理師学校同級生だったかな、何かそんな関係らしくて、仲もいいし感覚的なツーカー感はかなりある。そこは、表れてるかなあ。

 「希少ワイン呑んだ自慢…は原則避けよ(^^;)」、としたものだが、2016 T-blanc / Kondo vineyard (近藤拓身)の限定165本(!)(ガレージ規模やがな)の出来の素晴らしさは、応援の意味もこめて、自慢しとく(^^;)。
 岩見沢(三笠)のピノグリ・シルヴァネール…、かな。

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活アワビと空豆 腐乳の炒め
 空豆の緑が腐乳の霞に曇って、春の色♪
 食べれば品格高く、味わいのボリュームは正統に迫ってくる。うーん、腐乳仕立て、イイんじゃないかなあ。お醤油をベースとした料理より活鮑は得をしてる?…ような気になってくる。まろやかで穏やかだが、香りのエッジは立ち、満足感溢れる。
 添えた肝が、何故か旨く、働きもある。鮑のキモって「ある…から、添えました、以上」ってのが多いよねえ。
 今日はフランス料理厨房だから、高橋シェフの「強火炒め」とか中華厨房設備ネタの幾つかは封印…だけど、そうと気がつかないくらいだわ。
 Sauvignon blanc / Kante はとっても合う。

フランス・ペリゴール産マグレ・ド・カナール シノワーズ
 お、幸平ちゃん版シノワっすか~?…などとウカウカしてはいけない(笑)。
 へべ「居酒屋の鶏皮じゃなかったスマソ」…でもいけない(笑)。
 この Magret de Canard Laqué は façon Michel Guerard のド本物でござる。1970年代にゲラールやシャペルやサンドランスやトワグロが中国を見てビックリした…時代から流れる歴史に連なる一品でござる。
 上にダイスカットの沖縄産パイナップル(酢豚か?(笑))。山椒とそのソース…だっけかな。
 まず、鴨マグレ(とその焼き)が旨い。ずいぶん旨い。マグレ、こんな旨かったけ?
 そして全体からシノワズリが香り立つ。
 ゲラールもラケの試作は、けっこー失敗したらしい。
 ゲラールの「試作」の話はおもろかったなあ。師匠、料理を思いつくと下の者に言って作らせて試食会をするらしいんだけど、その時の判断に「*つ星」って付けるらしい。「コレは3つ星だ、次のメニューに載せよう」って(笑)。

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蓮の葉包みごはん
 アジア絡みのコラボは「〆のごはん」があるんで、それはそれで嬉しい(笑)。
 高橋さんのは、やはりキリっとして甘だれない男前な蓮の葉包み。
 ここに独楽蔵を50度にお燗して合わすのだが、コレがかなりヨカタ。蓮ごはんの香り・お燗の湯気…をかわりばんこに匂いでるだけで、かなりイイ気持ちになる。

愛玉子ゼリー
金ゴマのアイス 銀龍苺
ミルクフリット
 オーソドックスな愛玉子、プレデセール的にイイよね。
 銀龍苺は「さがほのか」の音更町産。ゴマとのコントラストがきらきらしてる。
 そして、名物“ミルクフリット”が帰ってきたぜ♪ 山椒塩・蜂蜜と。ヴァンジョーヌ/工芸茶もよく合います。

*****

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 まあ底抜けに楽しかった♪
 札幌に来ると、旅先なのに東京以上に寛いでしまうのは、どうしたらよいかどうか(^^;)。
 まあ今日はやっぱ、ワシらには、「月下翁出帆祝賀会」となるなあ。
 本当にヨカタ。高橋シェフ「(店オープンの)当初は出るのは餃子に春巻ばっかりですよ」と笑うが、勿論、“おまかせコース”含め応相談で広く受けているとのこと。
 …まあワシらは、これから更に更に「札幌旅行のスケジュール組み」に苦吟することになるんだろうが(笑)。
 バンケットの若い子たちは、打ち合わせやなんやと月下翁に食べに行ったりミーティングがあったり…有用な勉強は沢山できたようで、そこも何より。

[へべ]
 お山の地面には雪。バンケットへの道中交差点脇にも積んだ雪山とけのこり。
 …と思ったら帰路は冷たい雨が雪に!
 降ってる!


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by aqishii | 2018-04-17 14:54 | 美味しい日々 | Comments(0)
2018年 04月 16日

月下翁ソナタ (2)

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 決戦は夜♪…の昼は何をいただくか。
 ま、コース料理…とかではないな。
 …で、ここんとこのワシらの札幌で浮んでくるのが「ジャドプール」。
「行っちゃう?」「行こか♪」
 細かい点だが、開店が11時なのも好都合なのだ。

 円山公園。札幌に来てメシ食うのに、地下鉄東西線利用率ばか高いよな、ワシら(^^;)。

[へべ]
「みなさま、地下鉄をご利用いただき…」
 冒頭なぜか「みなさま」と呼びかける、ちょっと珍しい?

[AQ!]
 丁寧なんだな北海道(笑)。JR北海道アナウンスも「みなさま」がついてたような…。

 ちょっと早く着いた。
「円山公園…、なんかあったよな」「えーと、北海道のチーズとか買う…」「ソレソレ、ん~、ああフェルミエじゃん」
 フェルミエ札幌店がたしか円山公園だったな…と、ググる。…と、
「ご愛顧に感謝…」
 …あり?、閉店してるわ~(2017年)。
 ただ、地図上にチーズの店「コンテ」というのが表示されるので行ってみる。
「ああフェルミエ(の所)ぢゃん」
 経営形態でも変更になったか、店名は変わったけど内容は継続しているようであった。
 11時オープンのようでまだ閉まっていたけど、何となく確認・安心して、「ジャドプール」へ向かう。
 徒歩10分、歩くの嫌いな人にはバスもある。

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 *ランチミールス
  フィッシュココナツカレー サンバル ラッサム 副菜 ダヒ チャトニ(ミント・コリアンダー ココナツ) ピックル プーリ パパド バスマティライス
 *ランチターリー
  マトンローガンジョシュ ダル チャナチャット 副菜 ライタ チャトニ(ミント・コリアンダー トマト) アチャール チャパティ バスマティライス
 +グラス赤ワイン
 +マサラチャイ

[へべ]
 お山の地面には雪。
 ジャドプールに入る路地。相変わらずの、車のわだちに盛大な水たまり。

[AQ!]
 未舗装の札幌の早春…ということだが、バシャバシャどろグチャ。「ええと、わざとですか…?」というくらい、インドな情景である(笑)。
 ま、畝を歩けば大丈夫w、今日もクールでカコイイ印度の館へ。
 たまたまだが、直前に「旅行人 1号だけ復刊号」ミーナー画特集を読んでいた。…ので、コチラの壁の紋様も妙に気になる(笑)。

 札幌にジャドプールあり!…ということで、爆発的…ではないかもしれないが人気店となっているよう、「予約ベター」の声も目にしたので、予約を入れておいた。たしかに、次々と訪れるお客で「ほぼ満」状態が続いていた。

 注文はオーソドックスに、ランチミールスとランチターリーで。…だが、カレーは4,5種類からチョイスで、うーん、嬉しくも悩むんだよなあ。真正面っぽく、魚ココナツカレー・マトンローガンジョシュで。

 本格っていいなあ♪
 まあ最近は「東京の印度」と呼ばれる世田谷区から来たワシら(笑)ではあるが、やはりコチラも凄く良い。
 エッセンシャルで、よくわからん夾雑的な所がバッサリ切り落とされてる、美味しさ。料理の時間関数がきちんと計算されてて、ピントがしゃき~んと合う。
 要らんもん・美味しくないもん…が皿に乗ってない。

[へべ]
 グラスワイン赤。
 サンバルやさしい。カードとライタの違い。チャトニ重要。ダール案外辛い。

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*****

 まあ何だな、珈琲でも。
 札幌は珈琲の町でもある、ボクらの最近の第一指名は「ベーシック」なんだけど、悪い予感でググるとやはり「日休」。
 「アトリエモリヒコ」へ。
 まったり過ごすのにピッタリ、こちらの深煎りもシックリくる。

 ちょっと東急ハンズ札幌でも冷やかそうか、と歩く。…と、シーンとしている。
「ご愛顧に感謝…」
 …あり?、閉店してるわ~。
 小さくなって東急百貨店内に入るらしー。




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by aqishii | 2018-04-16 12:57 | 美味しい日々 | Comments(0)
2018年 04月 15日

月下翁ソナタ (1)

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 北の知らせ。
 バンケットの若杉シェフと月下翁の高橋裕一シェフ(ex.yinzu)がコラボするという。
 なにー、それは邪魔せねば(笑)…と札幌へ。
 春の札幌はけっこー訪れているが、「4月」というのは案外なかったかも。春は何でも変化が激しいしね。ワクワク。

 羽田空港の昼メシをどうするか、は、いつも悩ましい。「天政」カードは割りとこないだ使ってしもたし。
 (空港ではないが)天王洲アイルにブルワリーがあって…という話は聞いてて気になっていた。今回はソレでもお試ししまひょか。

 一応東京の人間だが、近くてよう知らんのが湾岸エリア、りんかい線といふもので行くのは初めてか(^^;)。
 同じ東京なのにテレビドラマを見ているような町並。テレビドラマの中っぽい人々(笑)。
 海沿いのボードウォークを歩くと人影多き建物がある。そこが「T.Y.Harbor」であるらしい。
 入口受付、予約の有無を聞かれる。馬鹿でかい店なのだが、基本的には満席なのだそう(!)。ただし1時間半以内でよければ案内するとのこと。

 *T.Y.HARBOR BURGER
 *T.Y.HARBOR BURGER Cheddar Cheese
 +お試し6種
 +Amber Ale
 +Mosaic Session Amber

 目の前を行き交う船と鴎。

 バーカウンターで見かけた、自分とこのビール6種お試しセットをまず注文。
 全体的に、入門向け…というか間口を広く取った作りか、ちょい甘めが特徴的。
 追ってこの中から、アンバーと、シーズナルのモザイクホップ・アンバーをアンコール。

 フードは幅広く用意されたブルワリーレストランなのだが、名物らしき「ハンバーガー」を。
 直球タイプ、“変なことをしていない”バーガーで好印象、あ~んど、ビールのアテにグッドです♪ オトナな感じのパテ。
 オープンで来るけど、組立て~バーガー袋収納はスンナリいける。フリッツもさりげなく真ん中なあがり。
「ピクルスは挟み込まないで合いの手に齧った方がオススメ」
 ってのが珍しいけど、悪くない。


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 モノレールに乗るの、久しぶりだわ。
 で、札幌。
「思いっきり寒いです(^^;)」とメッセージをもらっていたので、真冬のコート持参(^^;)。
 たしかに5度とかだもんなあ、でも、心と衣類の準備があれば「まあこんなもんかな…」w。
 初日夜は、ラ・サンテ♪

 *森と大地のウエルカムスープ
 *新タマネギとカブのムース 知内産ウニと羊のコンソメジュレ
 *ヤリイカと北寄貝と浜防風とハッサクのマリネ
 *枝幸産海明け毛蟹とツブ貝とアボカドのタルタル
 *噴火湾メヌキのムニエル ジャガイモのバター煮
 *ボタン海老と帆立貝のビスク
 *いけだ牛と厚岸産牡蠣
 *足寄・石田めん羊牧場の2歳のマトンの薪焼き
 *イチゴの塩プリンと喜茂別・牧場タカラの幸せな牛のミルクの練乳のシャーベット
 *熊笹のクレームブリュレとキャラメルオレンジのアイスクリーム
 +Champagne Drappier Carte d'Or Brut
 +Viognier
 +11 Pinot Gris VV Fondation Josmeyer
 +15 Pinot Noir IRENKA
 +09 Bourgogne rouge Courtiers Selection
 +Ch.Citran

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[AQ!]
 駅前のスポーツクラブ駐車場が工事中で(ズルの)近道が出来なくなってる…とくだらんことを嘆きつつ、小雨の中、ラ・サンテへ。

「なんか御期待にそえなくてすいません」
「へ?」
「いやあ、昨日はもっと寒かったんですけどねえ(笑)」
 “この寒さは東京モンが凍りつく”…と事前メッセでアテンションしてくれたのだが、今日は全然しばれませんなあ…ということのようであるw。
「いや、十分…に寒いです(^^;)」
 本日は奥の間、厨房横のカウンター席(かぶりつき…ジュルル(笑))だ。
 薪の炉の炎の暖かさに迎えられる。
 卓上に本日のお品書。2.3.6月は来てるけど4月は初めての「ラ・サンテ」、何が出るかな?

[へべ]
 今宵はついに憧れのこの席、シェフズテーブル的なプチカウンターで!
 厨房奥であかあかと躍る薪の炎が眼福♪

 料理の進行に合わせて時折、高橋シェフが新たな薪を投入。じっくり焼いたり、ちょうど頃合の薪火や熾火でさっと炙って仕上げたりと、すっかり「手になじんだ」感じの自在な使いぶりが、見ていても(そしてもちろん、食べても!)楽しい。

森と大地のウエルカムスープ
 大沼の白樺樹液、きのこ、パースニップ。
「これこそ末期でもイケそう」((笑)。

[AQ!]
 切り株に乗せられたお碗からイイ香りが…。
 白樺の微かな甘みに、爽やかで和やかで…少し鬱蒼とした深い香り。
 温かさにホンヤリ。

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新タマネギとカブのムース 知内産ウニと羊のコンソメジュレ
 一種の“定番”…ではないかもしれないがフランス王道な組立てのひと皿である。…と頭では思っても、あまりの官能に身体がワナワナと震えるほど(笑)。
 ウチは「ウニはウニだな(冷静)」と思う方のタチなのだが、この知内産雲丹は素晴らしい質・状態で感服。食感・肉質の膨らみ、「まあ雲丹の甘みがね…」というとこに落とし込まれる前の、雲丹のトータル感ある味の力。

[へべ]
 新タマネギとカブのムースに、冬から春へと暦を一枚めくった、「四月の札幌」を感じる。
 深く輝く羊コンソメ(ここで登場するとは!)のジュレの味わい、あぁラサンテにきたんだなぁ…という喜びが静かに広がる瞬間だ。知内産のウニは優しく清く、一陣の春風のよう。
 羊コンソメ、知内産雲丹が香り、味、食感とも見事に調和。

ヤリイカと北寄貝と浜防風とハッサクのマリネ
 いか北寄は薪炙り、ぴちぴち♪
 浜防風に今年は八朔も参戦。

[AQ!]
 八朔は芸域広いなあ…というか、この料理の八朔の働きは柑橘の中でも独特。
 4者とも、あまり強く香りを引っ張ると癖っぽくなり易い所を、ノーブルに香らせております。(炙り、偉い)
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枝幸産海明け毛蟹とツブ貝とアボカドのタルタル
 前回はオムライスでいただいた「海明け毛蟹」と再会…なんて言ってたら後ほどシェフから“舞台裏”開陳アリ。実は、最近みつけた余市の蟹を今日出したい…と予定していたのだが、シケで数日船が出ず、海明けの連続登板(笑)となったとのこと。
 ツブ・アボカド・ディルとのハーモニーが楽しいが、また、お連れの山菜サラダがかな~り嬉しい。コジャク(山人参)・小豆菜(ユキザサ)。小豆菜は知らんかった。
 ジョスメイヤのピノグリがまことによく合う。

[へべ]
 海明け毛蟹とツブ貝とアボカドのタルタル 、フランス料理と出逢った頃を思い出す。

[AQ!]
噴火湾メヌキのムニエル ジャガイモのバター煮
 蕗の薹をハラリとふりかけて。
 メヌキ…内地で言うメヌケか、は、函館の魚屋さんが「高いけどすごくイイのが揚がって…」みたいなことで登場。
 ひどくシミジミと、旨かった。
 …ってのも変な言い方だが、シェフも「コース中、サラっと…というかホワっと、此処はあまり凝らず目立ち過ぎずで…」っていうひと皿で、取り合わせも含め王道・スタンダード・シンプル…なんだけど、なんだか旨い。
「何だよ、旨いなあ」
 というヒトリゴトが、最も出た皿かも(^^;)。
 魚自体も、物凄いUMAMI爆弾…とか、物凄いしっとり滑らか…とか、物凄い香ばしさ…とか、が突出して攻めてくるのではないのだが、フォークが止まらなくなる、うーん、美味しさ。
 ワインは岩見沢のピノ「IRENKA」…素晴らしい(なんと初リリース…にして、エレガント)♪

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[へべ]
 メークイン、蕗の薹。じゃがバター=郷土料理、味百仙(札幌駅前)流とのこと。煮ること4時間(3時間より4時間(^^;))。

ボタン海老と帆立貝のビスク
 牡丹海老のピュアなビスク。頭の殻も清い。ビスク、嬉しい!

[AQ!]
 海老のアタマの炙りが追っかけて出てくるのだが、こんなん知らんがな…っつうくらいピュア。綺麗な旨みだけを、フワっと纏っている。
 帆立も綺麗。料理は王道、90年代はさあ…とかすぐ昔話になるのが情けない客(笑)。

いけだ牛と厚岸産牡蠣
 牛x牡蠣のフランス古典オマージュな組合せ、には、ソース・ボルドレーズ&ベアルネーズの2色♪
 これは事前厨房試食があったようで、「うわあシェフ、フランス料理ってやっぱ凄旨ですね」的に盛り上がったらしいのだが、シェフは「もう一つ面白くてもいいかなあ」だったそう、
 で、それがどうなったかと言うと、試作の菠薐草が本日は「ボンナ」♪
 ボンナ知ってる?…ワシゃ知らん(^^;)…けど、「山菜御三家」だそうですよ奥さん!(^^;)
 今日のは定山渓産だけど、秋田なんかも多い。ボンナ、ホンナ、ボウナ、ホナコ、ヨブスマソウ、ヤマブキショウマ、カンデェナ、ウドフキ…などと呼ばれる。
 ボンナ・シドケ・アイコ…で山菜御三家。(もっとも、さすがにやはり、ググると「山菜御三家」は多い(^^;)。先ほど出てきた「小豆菜」も、アズキナ・ツリガネニンジン・ソバナで御三家…と言われるらしい)
 このボンナ様の爽やかな苦味が実に効いている。味わいにエッジ、これは(いい意味)「21世紀のクラシックや~」って感じ♪

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[へべ]
足寄・石田めん羊牧場の2歳のマトンの薪焼き
 マトン、熟成40日。焼いて切ってみるまでドキドキ、充実した味、濁りのない美味しさ。
 待ってました!
 羊の薪焼きは2歳マトン。肉の旨みに力がみなぎり、きれいな脂、いい香り…。
 高橋シェフのところでいただく石田さんの羊は、自分にとって、他のものでは換えがたい特別な何かだと、あらためて思う。

[AQ!]
 脂の白も身の赤も、シットリと落ち着いた色。お連れは、ユキノシタ茸・空豆・青菜。
 美味しい、美味しいなあ、濃さや爆発力に持ってかれたんじゃなくて、密度はあるんだけど膨らみがあり、コレが肉の味・コレが脂の味…というのを「純粋さ」と感じるくらいの、マトン世界。
「ウチなんか羊レストランですけど(笑)」…「やっぱり焼いて(切って)開けてみるまで、ホントのホントのところはわからないんでドキドキします(^^;)。一期一会です」
 …とのこと。…なんてとこまでわかる料理人も少ないと思うけどw。
 今回は時期違いだが、今年のミルクラムは、昨秋の牧草状態(母羊が食べる)が良かったので真っ直ぐに期待してる…って仰ってたかな。
 石田さんは「何も言わないで送ってくる」タイプなんだそう。で、料理人が「…なんぢゃない?」とレスポンスするのを待っている…らしい(笑)。

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 やっぱり季節の呼び声か、また食べてしまった「イチゴx幸せな練乳」。
 熊笹クレームブリュレは初めてだったかな、落ち着く香り。アルロドデンドロに「熊笹グリッシーニ」ってのがあったけど、イイんだよね♪

*****

 カウンターにかじりついて、厨房の炎や人の動きを見つめている。
 デパ地下食品売場の小学生と変わらへん(^^;)。
 寛ぎすぎだけど(^^;)。
 まあ(勝手なことを言えば)コチラはワシら、美食の故郷のような感覚。ワシらの、美食の実家w。
 その一方で、ラ・サンテでの一食は、いつもワシらにとって世紀の一食である。
 …と、言葉にすると随分かけ離れたような2つのイメージを抱いてしまうのだが、一軒にして殿堂であって実家である…のが、実に自然に具現化しているのがワシらにとっての「ラ・サンテ」なのである(笑)。

 雑談。さすがは札幌、インバウンド客も多い。一時期、web予約でフルオープンにしてたら、とんでもなくややこしい構成や注文の外人客がチラホラ現れるようになって、ウチじゃあ無理ですよ…とやめたそうな(^^;)。
「まあ電話で、電話かけてくるくらいには(食への)関心と熱意があれば…お話を聞きますが(笑)」



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by aqishii | 2018-04-15 13:01 | 美味しい日々 | Comments(0)
2018年 04月 01日

台南からボタ餅 (9)

 サバオ!
 飛び石連休で台湾南部へ。
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 帰る、まずは台南から台北へ。「早朝から行列が出来る」店へチャレンジしてもいいような時間設定にしてはあったが、昨日フラついてだいぶ小吃欲が満ちたので、早起きは取りやめ。
 昨日同様、台南駅売店で、包子・珈琲。
 高鐵は台南站は通らない。高鐵台南站は新横浜みたいな塩梅で、台鐵・沙崙駅と繋がっている。台南~沙崙は30分弱。

 高鐵で台北。
 そのまま臺大校友會館へ歩いて行けばちょうど「蘇杭餐廳」オープンの11時半くらいジャマイカ?
 中山南路を折れて立法院の前。「太陽花革命の時は占拠されてたもんなあ」…と言いながら通り過ぎると、おやおや、ゴツイ鉄条網vs.煽る幟…が。
 なんやまた何かもめとるんか、元気だなあ台湾(^^;)…。(後ググリすると、労基法再改正問題?)

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 *絲瓜蝦仁湯包 Steamed Sponge Cucumber and Shrimps Soup Dumpling
  へちまと蝦の小籠包
 *枸杞香菇水蓮
 *私房臭豆腐 Signature Stinky Tofu
  臭豆腐の辛味土鍋煮
 *杭椒爆肉
  獅子唐辛子と豚肉塊の炒め
 +台湾ビールClassic

 ま、立法院が占拠されようともちゃんと小籠包をふかしてくれるのはわかっている、目の前の臺大校友會館「蘇杭」である。信頼は厚い(笑)。
 11時半ちょうどくらいにドアオープン。すぐに、ボクらともう1卓。

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 こちらでは絶対的定番の湯包と臭豆腐…その中でもエース格の「ヘチマ」と「私房」で。
 間違いなく旨いざんす♪
 とくに臭豆腐料理ってなあ、案外なかなか思うようでないのだが、コチラのはまさにストライク。ちゃんと臭くてちゃんと料理になってる。
 大量の水蓮菜と大量の獅子唐も嬉し。

 ごちそうさま♪
 時計を見る。
 急げばギリ、迪化街で買物できるかなあ。
 迪化街はMRT駅から遠いのが難だ。タクシーで行ってしまう。
 漢誠堂で魯味包など(ココの包が、サイズが丁度良い)。エイヤと維豐肉鬆にも回る(いつもはフラフラしてるが、真っ直ぐ行くとこの2軒、近いな)。
 余裕で大橋頭站、松山空港までMRT。大橋頭站近くの理髪店の髪型名がゴイス♪




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by aqishii | 2018-04-01 20:51 | 美味しい日々 | Comments(0)
2018年 03月 29日

台南からボタ餅 (8)

 サバオ!
 飛び石連休で台湾南部へ。
--------------------------

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 關子嶺温泉。
 河原に下りると温泉公園のようになっている。
 源泉がある。泥湯だ。湯温44.8度の表示。
 白鷺。オッサン観光客がワシら2人の写真を撮って見せてくれる。見せるだけ。変なオッサンたちw。
 「天梯」という階段で温泉街上部へ。眺めが山々しくなる。
 登り切ると「嶺頂公園」。広い公園で、嘉義行きバスはここが始発。

 嘉義へ戻るバス。
 国立白河商工の通学時間。
 嘉義客運バスターミナルで下車して駅まで歩く、約5分。

 *火雞肉飯
 *雞魯飯
 *虱目魚肚湯

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 嘉義駅前に着いて見回すと、最後っ屁のような「火鶏」看板攻撃(笑)。
「う~ん、聖地嘉義にまで来てスルーもアレですかねw」と寄ってみることにする。
 ま、ラフなネットウォッチ的には「どの店もそんな変わらん」みたいに言う人もおるし、駅前で。
 ど駅前に2店並んでいって、それぞれ「35年老店」「50年老店」を謳っている。どちらも看板に七面鳥の絵。(後でググると、看板の色から「黄色い35年」「赤い50年」と呼ぶ人が多いw)

 空いてる赤い50年の方に入ってみる(ボクらが入店したら、すぐ混んだ。そんなもんや)。
 気のいいオカーサンたち。注文票にマークして渡す。

 雞魯飯とゆーの、何ダベ?と頼んだら「あいがけ」みたいだった。
 火鶏(七面鳥)肉飯はやはり、鶏肉飯とは少しだけ趣きが違って、サッパリしているとも言える。
 サバヒ汁は、身のままゴロンと入った(魚肚)タイプ。やっぱですね、サバヒ汁と鶏飯っつうのが、ごっつー、合うんですわ。
 …ウンそうだね!…ってとこで、ゴワン!!と地面が突き上げられ建物が横揺れて軋む、店内、みな中腰になってザワ、、、 すぐにおさまったが、後のニュースをみると震度4、嘉義辺りが震源だった模様。
 台湾だもんなあ。…居合わせたヒトみな、すぐ慌て、すぐ落ち着く(^^;)。

 (後ググリの結果を書くのもナニだが、やや「黄色い35年」の方が評価されているようだ)
 コンビニ珈琲買って、鈍行で台南に戻る。

*****

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 嘉義から鈍行で台南にノンビリと戻る。
 …と小腹が空いてくる。
 バスで小西門あたりに出て、こないだ「昼休み」を眺めた「阿村第二代」へ。

 *牛肉湯

 嘉義から鈍行で台南にノンビリと戻る。
 …と小腹が空いてくる。
 バスで小西門あたりに出て、こないだ「昼休み」を眺めた「阿村第二代」へ。
 そう、やっぱ、台南名物牛肉湯をやらずには帰れません(^^;)。

 牛肉料理が10種ほど並ぶのだが、オネーサンがすごい勢いで「牛肉湯」を指すので、「ウンウン」と。
 ま、コチラもこれから梯子するつもりなので、単品でいっか。

 牛肉湯…生の牛肉に熱々の牛スープをじゃっとかけた(だけの)もの、というが、ウン、そのまんま(笑)。
 うっすらコンソメにちょっと胡麻油風味…のような印象で、食べて、へへえ♪
 ご飯といけば多分、しゃぶしゃぶ後のおじやの軽~~い奴?
 …というか、2人揃って連想は、「コレって、昔の広尾プティポワンのスペシャリテ『コンソメしゃぶしゃぶ』のうすらボンヤリした奴だにw」。
 具は牛肉だけ。朝食によく食う…というが、そりゃイイかも♪

 近くに保安宮があり「阿村第二代」の前の通りは「保安路」というらしい。この通り、小食店がとても多い。
 とくに人気を博しているのは、阿明豬心冬粉と醇涎坊古早味鍋焼意面…かな。

 阿村第二代牛肉湯から國華街を北上する。
 若い感じといなたい感じが入り混じった通りだが、バイク大杉(^^;)。とりあえず「南はノンビリしてるけど、クルマ・バイクは凶暴につき注意せよ」だそうです。
 たまに「福袋の自販機」みたいのがある。訳わからん。

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 許家肉圓とゆーのを探す。
 一度通り過ぎてしまった。フツーに通りに面した店だが、屋号の入った看板が小さい(^^;)。

 *蝦仁肉圓

 オニーチャンがいて店主らしいオバサン、客はなくなんか厭戦っぽい雰囲気なんで「終り?」と聞くと「どうぞ」。
 飲物が多種と、蝦仁肉圓・芋粿・香菇肉羹がある。
 肉圓(ばーわん)チャレンジ。

 蝦入り肉餡を芋粉で包み蒸し上げ、タレ餡をかける。
 むにゅぐにゅとした不思議な食感。碗粿と並ぶ、謎物体スライム感にして「QQ」感♪
 まあコチラにとっては、珍なる代物でありんす。

 壁に45元と書いてあったので100元札と1元玉5つを出すと、オバサンがとても変な顔をする。
 60元のお釣りと、1元玉5つをそのまま、返してくる。
 うーむ。未だに謎。
 イートインだと40元、とか、かなあ?

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 西門路を民族路に向けて北上。
 この辺りは宝石店が並び、21時くらいだというのに、婚礼に向けたカップル…かな、が真剣に相談している。へえ、そーゆーもんか。
 西門路・民族路の大ロータリーに面したタウナギ麺、これも食わずには帰れないでひょか。

 *鱔魚意麺焿

 阿輝は小店の中では立派にしてて、シェフ写真(笑)を飾っている…そのヒトはいないけど(^^;)。
 鱔魚の料理が並ぶ中、代表的かな?と焿の意麺を選ぶ。

 …ん、ん、ん、(^^;)。
 タウナギ自体は、昨日の錦霞樓同様、とても良質なんだけど…。
 …いやあ、この、調味料が前面に来る甘酸っぱさは、…苦手だわゴメン、日本の大衆食堂のスブタ…例のアレのタレをタップリにした中にグチャ意麺と炒め鱔魚・玉葱を放り込んだ…みたいな。
 でもまあ、こーゆー調味料味料理って、存外、郷愁感に繋がるものだから、そこはそうだろうと思う。
 苦手ではあるが、アフターが然程くどくないのは救い。

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 *擔仔麵

 「阿輝」の甘酸っぱさ、とくに甘味が口に残って、どこに進んでいいかを見失う(^^;)。
 …民族路を駅方向に向かってフラフラ。
 …と、何かいい感じにシャビーな路上店が見えてきた。擔仔麵だ。こりゃエエんじゃないか、出戻ろうではないか♪

 こちらのオジサンの風情はたまらん。実は店舗を構えてるのだが、擔仔麵調理セット一式は路上に設置している。
 看板には「50年老店」とある。見た目以上に老けているのか…いや2代目かな。
 オジサンの目の前のカウンターのしゃがみ椅子に陣取って、擔仔麵を頼む。

 目の前でチャッチャッチャッ。
「煮玉子、乗せるかい?」…へべの方にだけ1つ、お願いする。

 ずるずる、ぷはっ、ほ~っ…いやあ気分気分♪
 擔仔麵はやっぱ、安心しますな。
 オジサンが最後にドバ…の生大蒜がドッカンと来る、「鋭角なる鈍器」の如し(^^;)。“酔っ払いの〆”感、満載だっちゃ。
 煮玉子は素晴らしく合いました♪

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 *傳統白豆花
 *香濃鮮奶豆花

 台南(陳)擔仔麵で「〆の麺」をやった感…に満ちて民族路の先を眺めれば、すぐ先…50mくらいのとこに「安平豆花」の大看板が見える。
 え、安平豆花の支店、此処にもあったんだ…!?
 同記安平豆花は本店を安平に構える豆花の名門…と聞く、行ってみたかったんだけど今回は折が合わなかったなあ…と思ってたところ。
 市内中心部にも、新光三越とか支店アリ…とは知っていたのだが、いきなりその一つと出くわすとは。もう22時…というのにまだやってくれてるのも僥倖。
 飛んで火にいる甜品である♪

 白い豆花が2種…1つずつください。
 トッピングは色々色々ある…紅豆・緑豆・珍珠・檸檬・フルーツ、のだけど、ボクらはまんまの豆花が好きなんで「原味でいいです」と言うのだが、オネーサンたちは「信じらんな~い」という反応ですた(^^;)。

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 傳統白豆花がその通り伝統的豆花で、香濃鮮奶豆花は牛乳入り。
 甘蔗所熬製的糖水シロップの具合も素直で、美味しくいただきました。いいデザートだわん。やっぱり原味でいいわん♪
 店内は可愛く、若者が甘味てんこもりを攻めている。

 〆~デザート…と、ハシゴも綺麗にまとまった。
 “この調子ならホテルまで歩けるね”と民族路を進む。「赤崁樓」がある。17世紀にオランダ人が築いた城で、大観光名所。
 まあボクらはキョーミ無し…ですたけど、夜中に見ると怪しくてカコイイね♪




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by aqishii | 2018-03-29 17:02 | 美味しい日々 | Comments(0)
2018年 03月 28日

台南からボタ餅 (7)

 サバオ!
 飛び石連休で台湾南部へ。
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[AQ!]
 本日も晴天。
 關子嶺温泉に行ってみようと思う。「ワシらが温泉に…」なのに入浴でなくてメシ目当てだ(^^;)。
 台南駅の目の前に泊まっているので、台鐡・バスでの移動はかなりラクだ。

[へべ]
 朝の台南駅売店、弁当売り切れにつき、あったか包子(肉まん、野菜まん)とコーヒーで朝食に。
 饅頭の皮の生地部分がふっくらしっかりおいしくて、肉あんは嫌気なく、野菜あんはさっぱりとしつつ胡麻油の風味よく、なかなか結構♪

[AQ!]
 駅のコンビニ風売店はかなり忙しそうで、珈琲なんか頼んでイヤな顔されんかなあ…と心配したが、オジサンはむしろ嬉しそうな顔をして販売を女子に交代、マシンの前で珈琲豆を挽く。ちゃんとイマドキのコンビニ珈琲風ですた。日本でいうブレンドとかレギュラーをこちらでは「アメリカン」と呼んでるフシはあったかな。

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 まずは嘉義へ。自強号だと30分程度で着く。台南駅同様、既に「観光目的」になりそうなくらい、古くてボロっとしていて、味わいのある駅舎。
 関子嶺温泉行きバスは嘉義客運で、昼は1時間に1本くらい。サイトに駅裏のバスターミナル始発とあるので、そちらに向かう。駅としては寂れた側。
 長距離バスターミナルのようでバス各社がカウンターを並べているが、嘉義客運は見当たらないので、他社の係のヒトに聞くと、「バス溜まりの向こう側に見えてる棟から、だよ。2階の渡り通路からお行きなせ」…シェーシェです。
 出発待ちはボクらの他にはオジサンが1人だけ。平日はこんなもんか。へべが料金表を見ていると、「おまーら大丈夫け?」と冊子の絵を見せるので、「コレ持ってるある」と悠遊カードを示すと「OKOK」。優しいことですシェーシェ。台湾だ。
 台湾のバスは現状、かなり多くが悠遊カードで乗れる模様。
 こちらのプラットホームの料金表には色んな行き先が書かれているのだが、数字が入っているのは関子嶺行きだけ。あまり使われてないホームだな(^^;)。
 関子嶺行きバスのラッピングCMは「キミも台湾軍に入らないか?」

 嘉義の街路樹は盆栽みたいな刈込み。
 出発したバスは駅正面側に回り込み、駅から少し離れた嘉義客運ターミナルへ。建物がボロっとしている。非力な会社のようだ。
 嘉義中心部へ進むと黄金のピッチャーが見えてくる(岐阜駅前の信長みたいだ)。さすがは「嘉農」の嘉義だ。像の足元には「臺灣本塁KANO精神 棒球原郷在嘉義」と書いてあるらしい。

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 街道沿いは、わりとダラダラと街並みが続く。概ね、古くてボロっとしている。
 台湾南部は全般に檳榔屋が目立つが、嘉義を出てしばらくの間の檳榔屋密度は、そーーとーー高い。“この数の檳榔屋がやってけんだ”と驚くほどだ。…と思ってたら、地名まで「檳榔(樹角)」だ(^^;)。
 50分ほどで「白河」の町。行政区画的には台南市白河區…台南市はバカでかい。
 ここまで来ると後面に山が迫る。その山を20分ほど登ると関子嶺温泉。

[へべ]
 山の温泉地へ行くバス。ワイワイと賑やかなご老人たちも、いつのまにか1人降り、2人降りして…やがてボクらが最後の客に。

[AQ!]
 嘉義~白河は「火雞肉飯」の看板がとても多いが、山にさしかかると、「桶仔雞」「甕仔雞」が猛烈に増える。

 目指す「碧翠山産店」は関子嶺バス停の目の前、と聞いてきたが、ホントに目の前(笑)。

 *麻油紅鳳菜
 *丁香山蘇
 *麻油搾菜
 *清蒸筍殻魚
 *炒過貓菜
 *炒山鹿肉
 *蛋炒飯
 +台湾啤酒

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[へべ]
 目的地の温泉地、關子嶺でバスを降りるとすぐ、2軒目くらいのところに目指す店がある。
 ワォ!…店先の水槽に数種類の川魚が泳ぎ、緑鮮やかな山菜が待ち受けていて、胸が高鳴る。
 平日とあって店内はガラガラ、というか無人で、どうやらうちが本日のお客第1号らしい(ほどなくもう一組、4人の卓が来て、ちょうどいい感じになった)。

[AQ!]
 3段水槽の最下段に入ってる超巨大のウツボっぽい奴が凄い…8人くらいで来たら頼めるだろうか(笑)。2段目はナマズ系が色々。最上段が我々お目当ての筍殻魚の類かなあ。
 丁度12時くらい、まだ早いからか…とも思ったのだが、どうも温泉地全体が平日はボヤっと御茶を挽いているようなのであった。
 「碧翠山産店」はそれでも店前に食材山積みなのだが、同様の他店は申し訳程度…。

 店番(とサービス)はオニーチャン。我々の面倒をみた後は店先の案内ポジションに戻って、手元でテレビゲームに熱中…何しろ人通りが無いしな(笑)。
 厨房にはオバチャン。…平日のシフトはこの2人だけかな?

 温泉街の川っぷちの食堂。窓外、川には屋根付きの橋がかかる。温泉旅館の看板。
 つげ義春調…とまでは言わないが、そっち系の風情♪
 台湾啤酒で乾杯。

 山の幸を食う店…ということか「山産店」。その、山の演し物…は案外多くて、青菜・野菜・淡水魚・狩猟肉・土雞…が並ぶ。「since1961」の50年老店だという。

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[へべ]
 まずは注文会議。
 とにかく川魚と山菜が食べたい。
 品書き筆頭の筍殻魚、というのが店内の壁に賛辞が書かれていたりする名物らしく、そちらを清蒸で。山菜(ちなみにこちらでは野菜。蔬菜=栽培ベジタブル、野菜=ワイルドな山の恵みとなるらしい)は品書きでアタリをつけつつ、外の現物と見比べながら店の兄さんに相談して3品ほどをリクエスト。

麻油紅鳳菜
 まず店頭でこれは良さげと見初めた紅色の山菜「紅鳳菜」を、麻油風味の炒めで。ツルムラサキ・ミシー系の芯の強い持ち味が、強めの仕立てと素晴らしく合っている。

[AQ!]
 強めの金時草…って感じ。強い菜vs.強い火の対決が何故かたおやかに着地する。ウマイなあ。麻油仕立てって、巧いなあ。

[へべ]
麻油搾菜
 続いて、メニューにはないが外で指さしオーダーした「*ーツァイ」(と聞こえた)が登場。
 こぶ高菜やチシャトウに似た、やさしい甘みをたたえた緑の茎芽を薄切りにして、千切り生姜と香ばしい胡麻油の香りで、泣きそうに旨い。

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[AQ!]
 “ここは楽園か?”…と思わず呟いてしまう。
 後から思うと、生搾菜かなぁ。魂が自分の奥底で何か叫んでいる…というくらい、うち震える旨さ。
 (後日談:…と思ってたら、水岡シェフが教えてくれた。コレが「娃娃菜」。但し、娃娃菜って日本もそうだがミニ白菜を指すこともある…が、それとは別の娃娃菜なので注意。蕾菜に似ている。確かにニーチャンは「ワーツァイ」と言ったようには聞こえたんだよな…)
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[へべ]
丁香山蘇
 山蘇は豆豉と煮干し風小魚と炒めて。いずれも生姜を的確に効かせつつ、これがまたいい取り合わせ。

[AQ!]
 ボクら、まだまだ山蘇(オオタニワタリ)熱中時代wなもんだから、店頭に並ぶ山蘇を見かけた時から、コレは決めていた。
 何て美味しいこと♪ 山蘇は、この豆豉・煮干(大蒜・唐辛子)仕立て「丁香山蘇」というのが“定番”であるらしい。細かく色々あるんだねー。

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清蒸筍殻魚
 店の看板スターらしい筍殻魚…マーブルゴビーを頼む。和名は無い、東南アジアに分布するスズキ目ハゼ亜目で最大の魚。
 店内に「極品筍殻魚」を讃える文言が掲げられている。「老餐最愛筍殻魚」から始まり、「最高級的淡水魚也被構為皇帝魚」と締め括られる。
 その筍殻魚の腹に破布子を詰めて清蒸される。(破布子の量が実に適切)
 こんな典雅に美味なる清蒸って、あったっけ?
 “ここは楽園か?”…と、結局、この店にいる間に20回くらいへべに聞いたろうか?(笑)
 ここは楽園だ。

 ま、ワシら、基本的には「好きなものは?」「美味しいもの」/「嫌いなものは?」「まずいもの」と答える、食材ジャンルにこだわらないジェネラリスト(笑)…なのだが、基本線はそうなのだが、「肉か魚か野菜か、一つに決めねば殺す」と言われれば「野菜」だし、「海水魚か淡水魚か決めねば殺す」と言われれば「淡水魚」だし、「水か油か?」なら「油」だし…、といった嗜好が無いって訳でもない。
 そのワシらにとって、あまりにも此処はジャストなんだよなあ♪
 「絢爛豪華か鄙びか?」と問われれば勿論、「鄙び」だし(笑)。

 まあしかし、やる気あんのかどうだかわからんオバチャンが裏でちゃっちゃって作ってすぐ出てくる料理なんだよなあ。
 それでコレ、とか、何なんだろうなあ。中国料理の魔力と神秘と皮肉…だよな(笑)。

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 第一段の注文がここまで。
 まだ余裕はあるぞ、と、店頭の野菜を見に行く。
 品書の「過貓菜」が気になったのでオニーチャンにどれのことか、聞く。羊歯系。旨そうぢゃん。
 それに鹿炒めと炒飯で、お食事の段、とする。

炒過貓菜
炒山鹿肉
蛋炒飯
 後ググリだが、和名クワレシダ…食われ羊歯…日本でも食べるのね。
 軽くシャッキリした、羊歯と思えば可憐な食い応えが楽しい。
 酸筍と蔭豆豉(と生姜)の炒め。
 頼んだ野菜4品、こちらのアセゾネは申し分なかった。台湾の山ん中一般論では、「甘過ぎる」「マヨネーズかけ過ぎで台無し」…なんて記事もたまにあるが、マヨネーズは見なかったし。
 食べやすい鹿は甘めだが、過貓菜・炒飯といい塩梅。

 昼だし、啤酒で通してしまったが、棚にワイン(と高粱酒)はあった。紹興酒は見てない。
 壁の貼紙によると「9時~21時」。

 名残り惜しいが、ニーチャン、さいなら♪
 心が満足してちょうど良かったが、腹具合だけなら、野菜もう2皿くらい行ってもイイ…くらい。

 温泉街を流すが、飲食店で客がいるの、碧翠山產店くらいだった(^^;)。
 みな、週末勝負型なんだろう。


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by aqishii | 2018-03-28 14:23 | 美味しい日々 | Comments(0)
2018年 03月 27日

台南からボタ餅 (6)

 サバオ!
 飛び石連休で台湾南部へ。
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 度小月を出る。
 交差点に古臭い建物が見えるので行ってみる。「ハヤシ百貨店」。
 …何だコリャ?…と寄ってくるのはワシらくらいかも(^^;)、知名度高き観光の目玉スポットであるらしい。
 日本統治時代のデパート/近年、修復完了/米軍の爆撃跡/一館まるごとデザインデパート/レトロモダン/屋上に庭園と神社…
 セレクトショップやデザイングッズは洒落てるし、いい時間潰し。とくに、神社・鳥居のある屋上の一種“奇異”な眺めは新本格調の風情wで、かなり萌える♪
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[AQ!]
 台南の一晩目。行程は白紙。
 夕食の方向決めの分かれ目は、まず、ハシゴ型で行くか? レストラン型で行くか?
 …と言ったものの「どっちでも」という意見が大勢を占めた(二人しかいないがw)が、最後は「呑みを考えると腰が落ち着く方」で、レストラン型を採用。
 府城食府・阿美飯店・阿霞飯店…などなどノミネートしていたのだが、阿霞飯店の当代主人の新店「錦霞樓」にしてみた。理由はあまり無いのだが、新しいから少人数対応とか多少いいんじゃね?…くらいの気持ち。

 *粉腸 水煮腸詰
 *扁燉娃娃菜 干しヒラメと白菜のスープ
 *生炒鳝魚
 *紅蟳米糕 蟹おこわ
 *自製手工甜湯

 ホテルフロントに電話してもらう。
 場所だが、台南中心部から数km離れた東区。タクシーを頼む。
 台南駅前~中心部の街は、何処見てもボロボロに古い(素晴らしい)のだが、東区に建つ大ビル・南紡購物中心はピッカピカ。ユニクロも誠品生活もZARAも入ってるでよ。その2階に錦霞樓。
 かなりの大店だが、電話してもらっといてヨカタ…という客入り。

 名物的には米糕、とくに紅蟳米糕(蟹おこわ)を食え、と。俺ら好み的には蟹要らんのだけど、ま、郷に入れば一度は蟹も入れよ、と。
 タウナギも行っときますか。生炒鳝魚には麺を入れることも出来るが、オニーチャン「おこわ食べるなら麺イラナイ」とのこと。
 前菜だが、品書の最初から「名物・茹でソーセージ」と連呼してるんで、疑いながらも粉腸を。
 あとは、野菜兼スープで程良さそうな扁燉娃娃菜。

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 粉腸:あああ、こーゆーモノですか、勉強になりました、ありがとう。(もう会うこともないかもしれないが(^^;))
 生炒鳝魚:立派な、食べ応えのあるタウナギ。単調に甘酸っぱく、玉葱(の量)が多少、支配的過ぎる、かなあ。

 ま、啤酒から紹興酒に移ってゆっくりやりまっか。
 ちょうどこのくらいの、向こうにとっては高級っていう店らしく、スタッフに声をかけても逃げてっちゃって日本語の流暢なオニーチャンが呼ばれてくる。
 こちらは紹興酒ボトル3種類。
 まあ、見渡すと、ソウルの食事中がマッコリよりソジュ…なのと似て、台南の食事中は紹興酒より白酒…が目立つかなあ。

 扁燉娃娃菜:ごく素直に期待に応える。いいレシピだよな。
 紅蟳米糕:おこわ、美味しい。蟹…要る? パサっとした味抜け…。でも出汁には出てんのかなあ?
 自製手工甜湯:甜品はサービス…というか、勝手に出てくる。杏仁豆腐入り色々ミックス。杏仁豆腐がナツカシイ…というか、ゼラチンばりばりの昔の日本中華のアンニン豆腐。

[へべ]
 ベースラインの確認は大事、っていう訪問。
 鳝魚の件は、キミのせいじゃなかったゴメンって感じ…

[AQ!]
 20時半くらいになると、急にシュワーっと各卓が終わって行く。あれ~っ、と思う間もなく、残り2卓くらいに…。やっぱ、この辺は「一軒目の夜」は早いなあ。
 タクシー呼べるかな?…と思ったがOKで、日本語担当のオニーチャンが1階に下りて車寄せまで案内してくれる。このヒトはとても優しい。


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by aqishii | 2018-03-27 10:41 | 美味しい日々 | Comments(0)
2018年 03月 26日

台南からボタ餅 (5)

 サバオ!
 飛び石連休で台湾南部へ。
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 よく寝た。鳥の囀り。
 Kapulruさんが珈琲のパックとカップをくれて、「そこのポット使う、ダロ?」(笑)
 珈琲をいれてる間に、朝食が用意されてくる。リビングに腰かけようとすると、「違う違う、外♪」
 ああ、なるほど何でもテラスなんだな。気持ちい~。
 玉子焼・自家製“キムチ”・皮付ヤングコーン・バナナ・グアバ・トマト…
 そして、昨日畑で採った「人参菜」の炒め。スベリヒユ科の野菜のよう。ちょい苦ちょい甘のミネラル感がたまらん。

 帰りはKapulruさんが屏東站まで送ってくれるという。オカーサンも乗って4人でスタート。
 畑で、お茶にする青い花を摘む。「野菜持ってかない?」…ウンと言えば幾らでもくれそうな勢いなのだが、うーんフレッシュな野菜を持って帰る準備はないなあ…とありがたく断る。

 ルカイの彫刻家の工房&民芸品店に寄る。伝統的彫刻も数多く見られる。
 ここのオジサン、80歳だと言うのだが、Kapulruさんの3倍くらいの量の日本語を話す。…すごい勢いで話してくれるのだが、いまいち中身がよくわからん(^^;)。大学で彫刻を教えているらしい…という話で10分くらいかかる(^^;)。
 槍を持ってきて、歌いながら踊る(ありがたや♪)。
 Kapulruさんの思惑では多分、小さな民芸品の一つも買えばwin-win…ってとこだったと思うのだが、オジサン、商売っ気ゼロ(^^;)。…というか、演説が楽しくて止まらない(笑)。
 マリマリ、戦利品も出費もなく(笑)、アイイー(^^;)。

 マンゴー畑、椰子畑、パイナップル畑、、、
 屏東站。
 Kapulruさん「何処行くんだ?、台南か」…と切符買う面倒をみてエスカレーターまで送ってくれる。再会を約して、アイイー♪

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 鈍行(區間車)だと1時間20分くらい。台南站。
 南の、レトロな駅。カッコいいなあ。バック遠景に現代的なビルが見えるのもいい味だ。駅は改装にとりかかっているようだけど、このルックスは是非、残した方がいいと思うよん。
 高雄に続き、利便第一で、駅前のホテル。

 腹も減ったし、町へよろばい出る。
 ひと通りの行きたい店リストは作ってあるが、行程スケジュールなどはまったく未定。行き当たりばったり。
 まずは店の魚影が濃そうな西門友愛街口あたりに…とバス(5路)。台南のバスも悠遊カードで乗れるのでラク。

 「阿堂咸粥」:もう終りだよん…って感じで椅子を片付けている。
 「包成羊肉」:その隣の包成は「朝だけ」と聞いてた通り、閉まってる。
 あんれま~、とマップを眺め、近い店から当たっていくことにする。
 「阿村第二代牛肉湯」:お~っとこの時間は昼休みだ。
 「無名羊肉湯」:惜しい、終わったとこだ。

 街歩きも目的なのでショックはない(笑)が、わかってきたことは、小食店はどうせやってるだろう…と思っていたのだが、14~17時くらいの時間帯(&月曜日)は、案外に閉まってたりもするということだ。(まあ「何でもイイ」というなら幾らでも開いてるけど)

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 *碗粿

 そんな中、府前路二段沿いのこの店は16時頃までやっているようだ。
 台南に着いて「いきなり碗粿」もどうかと思ったが、まずは一発いってみることとする。
 注文は碗粿(他には魚焿があるだけ)。

 米汁の碗蒸しである。豚肉・椎茸・鹹蛋・肉汁。
 謎物体である(笑)、ぬらりひょ~ん。筋肉質なスライム…くらいか。
 知らないのに懐かしい、知らないのに時代を感じる食べモノ。

*****

 虫押さえが出来た、って感じかな。
 次の店はちょっと調べて、開いてそうなとこを目指そう。
 バス(18路)で光復市場。
 PAのマイクチェックが聞こえてくる…方向を見ると、お廟。祭りの準備か。
 マイクは延々と何か喋っている、テストなのか演説なのか、わからなくなる(笑)。
 この時間、頭上を飛ぶ軍用ジェットが多い。台北より基地っぽい位置なんだろか。

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 「阿憨鹹粥」:googleさんは「大丈夫、やってます」と言うがシャッターが降りている(^^;)。
 ううむ…。来た道を戻り、赤崁楼方向へ。お廟はやっとPAテストが終わり、人形劇のリハ中。
 「清江鱔魚意面」:昼休み中か、オッサンが昼寝してる。
 「赤崁擔仔麵」:扉を閉ざして、昼休み中。

 これはまいりましたなあ…と思案投げ首の中、マップのこの辺りを思い浮かべる。と、アアと閃くものがある。
「これは、度小月に来なさい、と言われてる?」
 1895年創業の百年老店、台北は勿論海外にも進出する台南ターミー麺のビッグボス…その度小月の本店(原始店本舖)が、もうすぐソコなのである。
 観光客も押しかける(だろう)有名店なら、こんな昼下がりにもオープンしているに違いない…。
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 *担仔麺
 *黃金蝦捲
 *自家製キムチ
 *烤虱目魚肚
 +台湾啤酒

 湯徳章紀念公園の大ラウンドアバウトのすぐ近く、度小月は勿論!やっていた。
 15時半、空いてる。さすがに、ピカピカの立派店。入ってすぐ右が、伝統的な、低い椅子で擔仔麵を作るポジション。三代目主人の写真。
 こちらは擔仔麵オンリーではなく、台南料理全般が頼める。
 ゆったり落ち着いたし、多少、台南名物の消化につとめるとする。

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 黃金蝦捲、ヘイクン。蝦餃と海老フライの折衷、みたいなw。コレ結構良い、台湾啤酒のアテに最高♪…って感じ。
 担仔麺は、人懐こい味。甘味も強いが、バランスが取れている。まあ手馴れた味だわ。
 で、ダラダラと啤酒を呑んでると頼んでいないキムチが登場、「ん?」
「スイマセン、虱目魚を焦がしちゃったみたいです、真っ黒。新しいの焼いてますんでコレで待っててクダサイ(^^;)」
 タハハ(笑)
 オニーチャンのノリが、南で、ええわあ。なんか呑気で間が抜けてて♪ (昼時間の当番…ということもあろうが、スタッフはみな若い)
 虱目魚の塩焼は、サバヒの味や脂の具合が再確認できるモノ。これも啤酒にエエね。

 店頭には担仔麺の「顔ハメ」もありやす。




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by aqishii | 2018-03-26 21:09 | 美味しい日々 | Comments(0)
2018年 03月 25日

台南からボタ餅 (4)

 サバオ!
 飛び石連休で台湾南部へ。
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 *台東手採野菜
 *東北角花枝
 *烤鵪鶉 黒蒜頭醤
 *新鮮香草燻野生山豬里肌肉
 *台湾黒山羊肋排
 *五葉松吉拿棒&62%台湾功克力
 *七股香水草苺 秋海棠梗 台湾香草醤
 +13 VDF Vieille Garde
 +粟酒

[AQ!]
 昨年10月のコラボ [Anis x AKAME in Tokyo]。
 年間でも、とても美味しくとても印象的な会であった。同時に“これは(AKAMEの)現地に行って食いタイワンw”と思わされる会であった。
 なんか遠い山ん中らしい…とは言うものの、台湾自体は日本に近い。なんとか来ることが出来た。

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 小さいレストランだ。10席ちょっと。
 2015年オープン。後で気付いたのだが、googleストリートビューにはまだ2012年の写真が入っており、AKAMEの現在地は“家と家の間の駐車スペース”だったことがわかる。
 水~日曜の週5日営業で、18時~/21時~の2部制である。ボクらは第2部。
 20時50分頃に覗いたら、もう第1部のお客さんは帰っていたが、「表で21時まで待っててネ」とのこと。

[へべ]
 これは奇遇、カウンター席の相客も日本人交じりのグループ。(AQ!「我々と違い、台湾と縁の深い面々でしたw」)

 ほどよくモダンで落ち着いた、かっこいい店内。
 カウンター席にオープンキッチン、厨房の表口寄りの端が重厚な石造り2連の炉になっていて、アレックスはほぼ終始、炉の前で炎と対峙する。そうか「AKAME」と記された店の前の張り出しは炉の奥の部分だったのか(たしかに石/コンクリの肌が、ほんのり温かかった)。
 厨房、サービス合わせて4人の体制で、料理はなんとアラカルト。どれも食べたくなるところを、おすすめの口上を踏まえてエイヤと選ぶ。
 最初はビール、そのあとはワインへ。ナチュラルワインがここの料理によく合っていた。

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[AQ!]
 そうそう、店の前まで来るとまず目立つのが「AKAME」の看板文字?…だけど、アレって、炉のお尻の部分だったんだね~。
 店の中にはその日使う薪が積まれている。その横手のクロック(鉢)はソース作りなどに使われていたが、ルカイのモノのようで、翌日、民芸品店で見かけた。

「やっほーAlexさん、(昨年言った通り)何とか来られたぜい」と手を振ると、ニッコリ会釈するAlex Pengシェフ。「Andre」の出身でもある。
 女性サービスは、Alexの奥様姉妹・スーシェフは従兄弟?…だったかな。文字通りの家族経営ですにゃ。

 新興ガストロだから何となくコースかと思ってたら、アラカルト。考えてみれば、「何を焼いて食いたい?」って骨子からすれば、その方がフィットしてるか。
 口頭も含め、25品程度。
 何となく品書きは、前菜・主菜・デザート…の順で書かれ、1人に“それぞれから1品”…が基本量、とベーシック・ドゥプラ・システム。
 モノによってはもう少し食べられそうで、我々の注文は、2人で“前菜3皿・主菜2皿・デザ2皿”。
 そう言えば「AKAME」というのはルカイ語で「焼き」みたいな意味だそう。品書には、
「Aboriginal Fire AKAME Restaurant」
 と記されている。

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 ワインは「すべてナチュラルです」。リスト記載は10種ちょい、ほぼ5000円以下くらいのチョイス。

 カトラリーは使いまわしスタイル。クトゥーのゴツさが、そそる(笑)。

[へべ]
 アミューズは、黒いポテト玉。炭の黒、トッピングはカラスミと烏山椒、いいスターター。
 パンに添えたホイップバターの上にはこんがり香ばしい大麦をパラリと散らして。

台東手採野菜
 本日の野菜前菜。3種類の「野菜」(=山菜)をさっとボイルして、おろしたチーズをたっぷり、ポーチドエッグ、ピーナッツをトッピング、よく混ぜて召し上がれ。
 …少しぬめりがあったり、香りの強いもの、シャキシャキした食感のものと、それぞれに個性ある野菜の強さとちょうどバランスのとれた、いい仕立て!

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[AQ!]
 深い緑にひきこまれる。
 チーズ・ナッツで和えるという作戦はとくに奇襲ではないのだが、実に塩梅が良くて、野菜の強い魅力をひきたてる。
 野菜の名前は聞かなかったが、タイプ的に言えば、ヒユっぽいの・ミシーっぽいの・龍鬚っぽいの…のミックス、みたいな。

[へべ]
東北角花枝
 続いて鮮度抜群のヤリイカを、絶妙な火入れで。
 唐辛子のソースは、辛さというより奥深い複雑味があって魅力的。緑鮮やか、風味軽やかなわさび菜の若芽がいい仕事をしている。スパイス、小さな柑橘(シークワーサーか)を添えて。
 イカ焼きのシンプルな旨さと精妙な料理性が並び立つ、さりげなくも巧みな一皿。

[AQ!]
 「ヤリイカです」の日本語紹介で。見た目はコウイカっぽい種類かも。台湾の東北産。
 赤唐辛子ソースは適度にラッキョウ入りなのが巧み。柑橘は「沖縄の」と言ってたね。そしてパウダー状のスパイスを全体にハラリ。
 “イカにもイカ焼きw”な親しみある感触をふんわり残しながら、雑味をバッサリ切り落とす手練れの焼き。食感の、イカの細胞がサックリハラハラと噛み砕かれるような気分もたまらん。

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烤鵪鶉 黒蒜頭醤
「鶉はお手でどうぞ」
 スペシャリテ…格、なのかな、ウズラ1羽、東京コラボでも出してた。そん時の話だと、烏山椒や台湾五葉松エキスのマリネ。ソースの方は、香草オイルと黒ニンニク(イカの唐辛子ラッキョウもそうだが、黒大蒜っぽさを前面に出し過ぎないのがマル)。
 ウルっとした艶、どえらく美味なウズラ♪

[へべ]
 前菜コーナー、ちょい欲張って3品めは、やはり名菜の鶉を。
 小柄で脂ののった鶉の質が抜群、これを手づかみでワシワシと。
 ハーブのオイルソースと黒にんにくのピュレがよく合うが、それ以前に、肉に施されこんがり焼かれて一体化したマリナードの味に陶然とする。肉の焼いたのはこれが一番、と言ってしまいたくなる魔性の旨さ。

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新鮮香草燻野生山豬里肌肉
 主菜には、まず今宵のおすすめ筆頭の、猪を。
 鋳鉄鍋の蓋を開けると、青松葉の燻煙がホワッと立ちのぼる。昨日獲れたという猪肉が味といい質感といい、燻香の塩梅といい、素晴らしい。
 ガルニは山で採れた極上の茸(肉厚な木耳と、しめじに似たきのこ)に、緑の蕾は夜来香。バンコクで季節違いにて食べ損ねていた食材に、まさかのここで会えるとは♪
 美味しくて楽しくて、もう、たまりませーん。

[AQ!]
 美味しい! 今宵の大スター♪
 純粋で複雑で、軽~い!
 昨日ハンターがとってきたという猪、そのフレッシュの良さがよく出てる。香りのトーンが高く、弾むようでいて滑らかな食感、更に、旨みのトーンが高い。
 燻煙香がまた、ジメっとまとわりつくようではなく、素軽くたなびく。

 話は逸れるが、世間で「熟成肉」が流行り過ぎて、下手すると「フレッシュな旨さ」の扱いがぞんざいになっちゃいそうなのも、ナンダカナーだわなあ。
 何でもそうなのだが、最初のうちは『熟成の良さ』の話をしてたものが、人口に膾炙し過ぎるとピーポーはそれを『熟成が良い』と読み変えちゃうんだよなあ。ま、それが大衆化というものかもしれないけど(笑)。「熟成の良さ」「フレッシュの良さ」は、それぞれに、それぞれのモノ♪

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 イエライシャン(夜来香)は今のヒトは読めるのだろうか…バンコクの仇をここで討つとは…とゆーか、美味しいもんですねー!
 茸の極上具合にもびびる。

台湾黒山羊肋排
 黒山羊さんからお手紙ついた♪…お、台湾黒山羊だ、食べよ!
 品書には、里肌肉(=ロース)と肋排があるが、猪が里肌肉だったので肋排にする。
「山羊はお手でどうぞ」
 立派な骨2本と長さの揃ったw焼葱1本。山羊肉汁のソースは追いがけ用。野菜・無花果サラダ。
 しなやかでプリプリのアスリートの肉から、滾々と旨みが湧いてくるある♪ 肉を通じて感じる炎のパワーがどえらい満足感。

[へべ]
 黒山羊スペアリブは、骨ぎわの肉の魅力を満喫できる絶妙な焼き。
 ナイフははね返すのに噛みしめると思いの外の歯切れ良さ、というあたりはバンコク80/20のご近所山羊を彷彿させる。
 芋ピュレのソース、焼き葱のお供も嬉しい。

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 あかあかと燃える火で、山の恵みを焼いて食べる。ルカイ族の、言葉にすればシンプルな営みの奥の深さを、AKAMEは見事なかたちで具現化して、皿の上に載せて差し出してくれる。
 なんというか、ものすごく原初で文化で哲学な…。肉はこうして食べるのがこの上なく旨い、つくづくそんな風に感じる。自分はこういうものが、たまらなく好きなんだなぁと、あらためて実感する。

五葉松吉拿棒&62%台湾功克力
七股香水草苺 秋海棠梗 台湾香草醤
 揚げたてチュロス、外はこんがり中はふわとろ…は、それだけでも楽しいところへ、台湾カカオのチョコディップ。
 苺デザートは七股香水草苺をメインに、秋海棠のプチムース、ハーブなどの取り合わせ。
 粟の濁り酒のグラスを手に、夜は更けていく…。

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[AQ!]
 出来立てチュロス(名物らしい)の美味しいこと、“チュロスってこんな好きだっけ?”と思う間もなく、消えていく。チョコは屏東の店のものらしい。

 七股香水草苺…って凄い名前だな、日本の品種をルーツに持ち「南部天氣太陽公公太熱情」な天候に合わせたものらしい。
 シュウカイドウのスライム型ムース/香草ゼリーで囲んだ、けっこー凝った仕立ての甜品。

 デザートのお供は、ルカイ族の粟の濁り酒。(オネーサンが「アワのオサケ飲みますか?」と聞くので、みんな最初、スパークリングワインだと思った(笑))
 チャンとかマッコリとか、系統はそっち寄りで、黄色味が強く、独特の香りが良い個性。

*****

 いやあ参りました、ひと皿ごとに何だコレ!?…ってくらい、美味い。
 やっぱり「薪窯の前に1人」の精度と勢いが皿上に漲っている。
 様々なアイデア・技法も「一つの料理」に昇華している。皿上の物心一如感w。…現代のイノベイティブでは、(アイデアなどの)“足し算”が“足し算”という形のまま皿上に現れる場合が少なくないけど、やはりホントの満足感を味わえるのは「一つの料理」というものに成り果せた時だなあ。

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 親密な空間、豪快でかつ繊細な料理。こんな楽しいことはない♪

 その料理は、エッセンシャルであって、軸とか幹とか筋とか…を(文化的背景に)持っていて、シェフの個性・思考というものがあって、プリミティブなパワーがある。
 …そう考えると、「ここ最近のガストロ界の関心事」のかなり重要側面の幾つかをクリーンヒットしているのが、ここ「AKAME」ではないか…と感じられる。
 更に言えば、「その店に行くこと」「行って食べること」に伴うパフォーマンス性・イベント性…なんてのも、バッチリ持ち合わせている。(“台湾の山の中に来たらオーストロネシアな…しかもモデルか?ってくらい眉目秀麗な面々に迎えられる”…というのも、知らなかったらかなりビックリするだろう(笑))

 まあ既に台湾南部では「予約の取れない店」という評判も取っているが、これが世界ランキング系なんかで上位に上がるようになると、この僅かな席は大変な奪い合いになってしまうんジャマイカ?(^^;)
 ま、そうなる前に、再訪したいものぢゃ♪




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by aqishii | 2018-03-25 21:00 | 美味しい日々 | Comments(0)
2018年 03月 23日

台南からボタ餅 (3)

 サバオ!
 飛び石連休で台湾南部へ。
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 三地門の手前まで戻ったタクシーは手前側の小高い山を登る。山の上は、前述の災害による経緯で、新興住宅地のように整備された新しい村だ。
 原住民の像が建ち、「好茶 古茶柏安部落」の文字が見える。おお、着きましたな。
 「←AKAME」の看板が出てる。部落全体に、観光需要もあるせいか、各種のお店が出ている。AKAMEの通りにも数軒。

 ちょっと「AKAME」の予約の話に戻る。
 予約連絡はFBのメッセージでやり取りしていたのだが、
「部落に泊まりたかったらホームステイ先の予約もできますよ?」「いいっすね~お願いします」
 で頼んでいた。
 で、「OKOK」…で話が済んでいたのだが、OKと聞いただけのまま日程が近づいてきた。
「リコンファーム、あんど、ホームステイって何処行ったらええねん?」「確認OK。あ、ホームステイはAKAMEの隣んちです♪」
 そりゃわかりやすいわ、OKだわな♪

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[へべ]
 AKAMEの本当にすぐ隣が今宵の民泊の宿、カプルさんのお宅。いきなり(ご近所だか知り合いだかと談笑していた)テラスのテーブルに、やあやあようこそと迎えられ。

[AQ!]
 “えーとコチラがAKAMEで、”…隣を見ると、一団がテラスで何か飲んで談笑している。
 “えーと…”と思う間もなく、「ああコッチコッチ、来なさい、いらっさい」みたいに声がかかる。
「はいはい座りなさい、飲みなさい」…と、こちらの名前も聞かずに歓待が始まるが、ま、つまり、こちらが本日のホームステイ先ってことなんだろうヽ(^~^;)ノ。
 どのヒトが、ここんちのヒトなのか、この時点ではイマイチわからんが(^^;)。

 ここらのルカイ族の家の作りは、玄関先に軒が大きく張り出しており、広大なテラスのようになっている。下は石畳の小上がりで、ベンチ・テーブルなどがセットされている。
 このスペースは客間のようなものでここから靴を脱ぐ…と何かで読んだ気がするんで、そうする。

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[へべ]
 日本語、筆談で補強しつつ。
 淡いピンク色のウェルカムドリンク、山の蜂蜜。平地人は龍眼の蜜、山の蜂蜜は百花蜜。
 サックス、演歌。

[AQ!]
 蜂蜜ドリンクで談笑に混ざる。お客人は台湾の蘭の専門家のよう、ほどなく帰って行った。
 こちらのご主人はKapulruさん(ルカイ族名:中国語名は柯さん)。ほぼ独学の日本語を話す。その日本語は「気持ちはほぼ通じる」「実務的にはあやしい」…くらい(^^;)…だが、困ったら筆談が利くので大概はわかる。誰に習ったのか、「そだろ?」が口癖。
 家の壁に陸上競技のレリーフがあるのが不思議だったが、Kapulruさんは3000m障害の選手でアジアカップに出たことがあるそうな。
 あとよ~わからんが音楽好きらしく、楽器が装飾に使われている。1年前からサックスを練習してるそうで、津軽海峡冬景色などをひと節(わりとちゃんとしてる♪)。

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[へべ]
 部落内散歩:大頭目の家~洪水の碑。男の石、女の石。アートセンター~排湾族部落。

[AQ!]
 Kapulruさんの先導で歩く。まずは、大頭目(王様というか首長というか…のような存在)の家。
 洪水の碑や、遷村と新村設立の碑やら。石組みの建築基礎が多いが、「男の石と女の石を組んで行く」ように積む…という。
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 ここまでKapulruさんは我々の「AKAME」の食事スタートを18時だと思っていたようなのだが、「ボクらは21時の組ですよん」と伝えると、「お、じゃもう少し時間があるな♪」とクルマを出してくれる。
 部落をちょっと下ったところの「1n1原創空間」という工房群というかアートセンターへ。
 家を見ててもそうだが、美術感覚に優れた部族だ。中国よりアボリジナルなテイストの方に、ずっと近い。

 その後、Kapulruさん(本職は農夫)の畑へ。多種の野菜・果樹。多彩な色のトマトを作っていて幾つか味見させてもらったけど、杏みたいな味のがあったりしてオモロ。
 明日の朝食の菜っぱを収穫。(…翌朝、「その菜、何てーの?」に『人参』と書かれてビックリしたが、『土人参』=ハゼラン…であるらしい)

 帰りは更に少し下の、排湾族(パイワン族)部落をクルマで回る。パイワン族の方が人口規模は大きく、家の眺めは地味で中国調の入り混じり方が多い。

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[へべ]
 山地人と平地人、原住民の種類数、言語数、ルカイ三族も言語ちがう。サバオー、マリムームー、マリマリ、アイイーイー。

[AQ!]
 蜂蜜の説明もそうだったが、Kapulruさんの筆談にはよく「平地人」が出てくる。フツーの場所の台湾の人たちのことで、対してルカイ族は「山地人」。「山の民」というのが、とてもポイントのようだ。
 サバオ(こんにちは)、マリムームッ(美味しい)、マリマリ(ありがとう)、アイイーー(さよなら)。「マリマリ」ひとつとっても、屏東以外のルカイは違う言葉を言うらしい。

[へべ]
 カプルさん宅へ戻る。9時からじゃおなか空くだろう、とマーライコーと牛乳をふるまわれ♪


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by aqishii | 2018-03-23 20:56 | 美味しい日々 | Comments(0)