AQB59 レストランをめぐるグルメのめくるめくメルクマール (早口言葉)

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2015年 06月 30日

初夏の札幌でしょか (7)

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Miya-Vie」へ。

 [ Yukidoke ]
 *プティブシェ
  レンズ豆、フロマージュブランと鶉の卵、黒糖と酸味をアクセントに、
 *MiYa-Vieのシンボルマークから、
  葉野菜、実野菜、根野菜を海の香りでつつみ、
 *名古屋コーチンのショーフロアをミヤヴィスタイルで、
  鮑、グリーンアスパラガス、
 *春蕪と帆立貝を浮かべたそら豆の冷たいスープ、
  キヌア、山葵の香りを添えて、
 *オリーブオイルでさっと焼き上げた時鮭
  胡瓜と大根、オゼイユのクリーム、
 *甲殻類の香りを付けたキタアカリのフラン、
  絹さやとミョウガ、ボタンエビと緑茶の香り、
 *短角牛のロースト、
  ホワイトアスパラガスとレタス、酸味の効いたクリームソース、松の実、
 *白味噌のフランとミルクチョコレートのクリーム、
  日向夏のアイスクリーム、
 *ミニャルディーズ
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[AQ!]
 青空の下、円山公園駅からお散歩して、お昼のミヤヴィへ。
 そう、今日はもう帰京日である。お昼をドンと豪華に行くことにした。横須賀シェフの繊細微妙な味覚は、昼の舌に向いている部分もアリ。…などとも言ってみる…夜に来られない負け惜しみだが(笑)。
 この8月で8年になります、だそう。
 一番奥の個室っぽい空間に通される。(楽)。

プティブシェ
 これ、オイシイんです。「人気があってやめられない(苦笑)」(笑)

MiYa-Vieのシンボルマークから
 蒸し野菜には蕗も。世界のガルグイユ兄弟中、最もツンモリしてる(笑)。

[へべ]
 横須賀シェフ、無口で物静かな基本トーンは変わらず、少しお顔がふっくらした?
 緑と白の鮮烈な季節。蒸し野菜(箸のありがたさ!)のひとつひとつがくっきり立ち上がっている。
 運ばれてきた皿/鉢/料理の中に、またそれぞれに織り込まれた時間の流れ。
 スナップえんどう、ふき、ゴボウ、れんこん、…そしてゴボウのフラン、大地の滋味へ。
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名古屋コーチンのショーフロアをミヤヴィスタイルで
 皿の登場時にゆずやスダチや山椒がぱっと香って、それから…
 この皿では青柚子。

[AQ!]
「白と緑が多いですよねえ、春から初夏でしょか」…より一層の横須賀さんシーズンか(笑)
 鶏+鮑は「ミヤヴィの定番」と言う。世界観。鶏を巻くソースには鮑の香り。鮑の肝の扱いも綺麗にコントロールする「スタイル」感。

春蕪と帆立貝を浮かべたそら豆の冷たいスープ
 キノアに山葵・葉山葵、ヘェ〜。これはアリ。空豆に蕪もありそうで無い展開、ワシら好き好きスペシャルなキャスト。とっても美味しい。

[へべ]
 そら豆のスープに、カブ!
 試行錯誤の(元々はえんどう豆のよう/今日はそら豆)末にたどり着いたという、その蕪の生き生きと鮮やかなこと。AQと顔見合わせて、「カブ大王だねー」と、にんまり。
 浅い火入れのものと、じっくり火を入れたのと2色のカブに、豆に、豆苗。そこへ帆立、が旨味と香ばしさを与えつつ、そっと寄り添う。キノアわさびも新鮮。
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オリーブオイルでさっと焼き上げた時鮭
 卓上のファイル(昔の学校の出席簿みたい)には、「本日のメニュー」に続いて主な料理のメモが綴じられている。
 でき上がったものを食べていると自然に湧いて出たような静かな調和を感じる横須賀さんの料理が、実は意外なほどの試行錯誤の末にあることを、そのメモは伝えている。豆に合わせたカブにしても、ソモンオゼイユの胡瓜と大根にしても。

[AQ!]
 胡瓜は叩いて塩揉んでオリーブオイル。「やっぱりソモンオゼイユはよく出来てるんだなあ、と(笑)」

 卓上にコースの料理などについての冊子が置かれている。最近流行の「シェフのポエム」…な類の奴はうーんどうか…ってのもあるけど、こちらのは素朴なレシピ練り上げ記録メモで、楽しく眺めて次の皿を待つ。「なるほどソコか!」などと言いながら。サイトにもけっこう上がってますわね。
 「ソモン・オゼイユ」は、テーマというより背景。実際、制作メモによると「鮭+胡瓜」からスタートしている料理だそうだ。
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甲殻類の香りを付けたキタアカリのフラン
 料理はマダムや厨房の若い子が運んでくれる。最近の厨房はどこも「スラっとした男の子」が増えてるなー(^^;)。
 キタアカリフランに甲殻類…実に旨そう、と臨む皿のトップノートで、茗荷と緑茶の香りが美しく交わる。うわ~、こりゃエエわ。「和食の人の歯噛みが聞こえる(笑)」とか冗談を飛ばしながら…(^^;)。
 一皿の中でも、鼻香りから食べ香りへ、展開がある。

短角牛のロースト
 メニュー上ジャージー牛が、本日は道産短角牛に差し替え。
 松の実、レテュ、白アスパラ…→一つの世界。いつも思うが、アレックスと横須賀さんの2人は似てるとこも多いけど、「他には」似てるヒトが少ないよなあ(笑)。
 バターでこんがり香ばしい白アスパラ…の仕立ては、「良くある」けど「ミヤヴィでは初めて」だそう。

 そのアレックスの「サカナ」は建物が古いこともあって、今年中に数ヶ月の改装がありそうだとか。
 …となれば、日本にも、ま、来そうですね♪
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 横須賀さんの料理をいただいていつも思うのは、一種意外な、「家庭感」というかファミリアルな感じ。
 「ミヤヴィ」は一義的には、洗練された・モダンの・先端的ファインダイニング…であるのだけど、「そういった」タイプの店の中では際立って、ワタシには「家庭的親密さ」を思わせるところがある。
 それは表面的には、お箸のセッティングであるとかツンモリした鉢の眺めであるとか穏やかでケレンのない味わいであるとか、ということもあるのだが、更に深いところで何か、ホッとする家庭的風景…が見えるような気がする。

 この奥のスペースの小窓の外は、建築材でもほっといてあるのか、不思議な石の眺め。カルナックのドルメンみたいだ(笑)。
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 お勘定。
 しかし札幌はどこも、「交通費の元が取れてしまうやんけ(^^;)」…って感じなんすよねー(^^;)。

 横須賀さん、、ル・ミュゼの石井さんとも食材話なんかよくするらしい。
 そのミュゼも行きたかったんだけど、旅程がタイトで断念。「今度は違う月に行きたいね」ということもあって、次回。
 その他、ココもソコもアソコも行きたかったんだけど、札幌はしょーがないなー(^^;)。これが人生それも人生(^^;)。

 満腹に青空が心地良い。
 今日は月曜なので、西11丁目「ベーシック」で珈琲らぁ♪

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by aqishii | 2015-06-30 12:42 | 美味しい日々 | Comments(1)
2015年 06月 26日

初夏の札幌でしょか (6)

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 *ホワイトアスパラガスの収穫…
 *ホワイトアスパラガスのスープ 生ウニと海老のコンソメジュレ
 *ナンバン海老と帆立貝のタルタルと焼きアスパラ添え
 *ホワイトアスパラガスの茹で上げ ムースリーヌソース 松川ガレイのムニエル添え
 *笹で包んだ塩釜焼き
 ~足寄石田めん羊牧場のミルクラム料理
 *舌を浮き身にしたミルクラムのエッセンスのスープ
 *ハラミ・スネ・アキレス腱のゼリー寄せ
 *胃袋・気管・肺・レバーのアンドゥイエットと内臓のソテー
 *30日のミルクラムのロースト
 *羊乳のシャーベット
 *リュバーブとイチゴのスープ 焼メレンゲのアイスクリーム添え
 *イチゴとミルフィーユ
 *バースデーケーキ
 *ミニャルディーズ
 +13 Riesling / Kientzler
 +14 Sauvignon blanc / Yamazaki Winery
 +09 Rully / J.Y.Devevey
 +05 Bourgogne rouge / Courtiers Selections
 +06 Medoc Chapelle de Potensac / Delon
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[AQ!]
 2015年3月1日、開店20年を過ぎた「ラ・サンテ」は移転。一軒家のレストランとなる。
 いやあそれはオメデタイ是非とも伺わなければ…、というのが実現して今日である。
 新店は同じ西28丁目界隈だが、駅のすぐ近くになった。
 
[へべ]
 薪の香ばしい香りに鼻をヒクヒク…こっちかな?
 ほど良い親密さの感じられる落ち着いた一軒家へ、移転後の初訪問。
 コーヘイちゃんの
「あの年になってから、それも西28丁目から西28丁目への移転っすヨ! 凄いっすヨ!」
という名言の通り(笑)。
 ただ前店舗ではそろそろ階段がつらいという昔からのお客様もいて…というあたりにも配慮し、新店はバリアフリー。
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[AQ!]
 トイレもバリアフリー。
 玄関で、積まれた薪にコンニチハ。
「白基調で明るくなったでしょ、北欧イメージもちょっと」
 天井高も結構あっていいですね~。
 「北欧」と聞くと、ストックホルム郊外にあった「Mistral」の内装の雰囲気にちょっと似てるな、と思う。
 へべは距離感が高橋さんらしくていい、と言う。親密感のある近さ、だけど空気の通う近過ぎなさ。
 
 北海道人たちは、これでも暑いらしい(笑)。何処へ行っても「急に暑くなりましたね~」と言われる。いや爽やかなんすけど(^^;)。
 2004年の日記に書いてあるけど、ラ・サンテは評判を聞きつけてから実際に訪れるまで結構かかってしまった店で、そんな心理があるから「ずっと昔から通ってましてな…」的気分は全然ないんだけど、それでももう10年になるんかあ…、感慨深い。
 人生もなんやかんや思ったからといってどーなるわけでもないのだが、なんやかんやしてると3年続けてミルクラムと白アスパラの北海道に来られることもある。感慨深い…かどうかは知らんけど、ありがたい(^^;)。
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 間取りはちょっと凝ってて、主サルに、奥の8人程度の個室はシェフズテーブル的雰囲気もあり。其処には2人がけカウンターも備えている…このカウンター板は「前店から持ってきた」っておっしゃってたかな?

 で、玄関入った厨房脇に2人卓だけの不思議な空間がある。こちらへ、「秘密の小部屋へどうぞ」と案内される(それは違…笑)。横長の小窓から前庭が見える、花、夕暮れの明り、気持ちイイ。
 窓の前にドンキホーテとサンチョパンサの像が飾られている…のだが、何の拍子にか、ドンキとサンチョがオカさんとコーヘーさんにしか見えなくなる(笑)、…ってのは内緒だぞ。内緒だからな(^^;)。

 3年連続参加…みたいなことは珍しいのだが、それだけに、年々歳々食材同じからず(違)…いや、年ごとの食材の表情も違うもんだなあという眺めの楽しみが出てくる。
 で、今年の白アスパラは…と言い出すわけだが所詮1年前の記憶アテにも何にもならんけど…イメージは女性的でジューシーで、味わいに深みがあり旨みの要素が多いような印象、かなあ。
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「収穫」は、黒千石と蕪が秀逸だよなあ。
 
「スープ」は、海老コンソメで雲丹と白アスパラを取り結ぶ。クリアなままに強烈、深〜い陰影を持つ白騎士。

 不思議なくらいイカした「タルタル」。「え~何で~?」とパクつくへべ。帆立・海老の食感も工夫を感じたけど、謎解きは聞き忘れ。
 でアスパラは新店になってのテーマである薪で、熾火の炙り。先っちょの息を飲むスゴさ。

 高橋シェフの料理の印象は一貫して、ピュア界のストロンゲストというか、天使の部隊最強の腕っぷしというか、そういう所がある。
 今日もそんな滑り出し。
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「茹で上げ」。オランデーズ所望者も多いそう、更にムースリーヌが好きでそっちに持っていく。
 松川ガレイの皮下脂ももさすがのいい香り。
 白アスパラの皮は、遠熾火炙りでアソートで食べるように出せるようになりました。こりゃイイね。
 
 第一部のトリは勿論「笹塩釜焼」。ここでも皮を合いの手に。

 さて第二部ミルクラム、先触れで「問題作」とも聞く羊の登場である(笑)。

 …「問題作」というのは勝手に盛り上げただけ(笑)だが、とにかく注目は仔羊の日齢だ。
 一昨年が「65日」・昨年が「85日」に対し、今年はなんと「30日」!
 フツーはそれじゃ味がないというか食うところがないというか…はよく知らんけど…アリエナイとしたものだが、この羊は育て方が違う、と言う。
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 で、それはだなあ…って話は高橋さんや石田さんに聞いていただく(^^;)として、高橋さんの説明から概要を引用させていただくと、
「石田さん夫妻が昨年12月の南仏~スペインバスクの旅の中でバスクの羊飼いから教わったという飼育法にチャレンジしたミルクラム。うまくいくか不安だったそうで、今まで封印してたそうです。1ヶ月なのに肉はけっこうムッチリでも淡いピンク色」
 となる。
  歯も生えぬ「ド・レ」なのだが母親にトコトコくっついて草原をウロチョロした奴、ってことらしい。まだ試行中なのだが、「今年のこの子は出してみよう」と思われたとか。

 そう言えば、石田さんの欧州研修記は「石田めん羊牧場」サイトの「嫁のたわ言」欄にポツポツ上がっている。
「出発直前にオットが足を捻挫し松葉杖、同じ日に今度は熱を出し「行く気あるのか!?」とキレそう」…になるとこから始まる抱腹絶倒編(^^;)、必見!
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「エッセンスのスープ」は、密かな“イチバンの”楽しみ(笑)。

「ゼリー寄せ」も定番だが、今年は味の厚みと香りがイイ。タケノコ(北海道語(笑)→笹竹)と。

「内臓」は、セルヴェル・リダニョー・膵臓・ハツ・ロニョン。
 とても旨い。天使のお尻の弾力、仄かだが確かに染まる甘い脂の空気。甲乙つけがたいが、リダニョーはびっくりレベル。セルヴェルもまあ望み難いほどの質。
 写真見てると涎が垂れるなあ(^^;)。
 
「ロースト」は、腿・背肉・エポール・ミンチ、真狩男爵ピュレ、後から炙り緑アスパラ。
 おお、おお、おおお!
 (…しかし、こーゆーものは後から日記に起こすのはたいそー難しい(^^;))
 はっきりとアニョードレレレのレ、のいたいけさ。可憐な佇まい。でいながら、「運動」という言葉が頭をよぎる肉の気配、魅力。ムチムチっ。
 新厨房でリファインされた火入れも力がこもる。
 実に美味しい!
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 個人的に、2006年に魅せられて以来、「羊に対する関心」というのが高橋さん石田さんに大きく拠っている。
 (2008年には、1月にランブロワジーでロゼル産・2月に此処で石田さん尽くし、なんて面白い連チャンもあったが)
  といっても、羊を飼うわけでも焼くわけでもなく、関心ってナンジャラほい?と考えるに、よーするに、「俺が如何にオイシクいただくかということ」なのだが、そこに更に新たな天体を付け加えていただいたような気がする。

 男爵芋…。ワタシのガキの頃はジャガイモと言えば男爵ばっかりだった。ばっかり食わされてた気がする。しょーじき食わされ過ぎて多少飽き多少嫌いになったところはある。フランスの爺ぃが戦争を思い出すからトピナンブールは嫌いだ、というように…。
 でも、今日の男爵ピュレの香りの立ちは良かったなあ。見直した。スマン男爵…と、ちょっとだけオモタ(^^;)。
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「羊乳ソルベ」が爽やか。

 ハピバースデーのBGMが流れると、コチラでも現れるバースデーケーキ。
 札幌の皆さんがなんでこんなに良くしてくれるのか、わけわからん…ヽ(^~^;)ノヽ(^~^;)ノヽ(^~^;)ノ。
 ありがたや。
 
[へべ]
 アイランドキッチン(と言うときの高橋シェフの口調のうれしそうなこと!)の奥にうわさの薪ガマが鎮座する。
 薪研究の話。
 Vへ行ってみたけど、ビステッカ用の強火主体で、もうちょっといろいろな使い方をしたいイメージだったのでちょっと違った。あとはbb9とか。
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[AQ!]
 トスカーナ流はイイんだけど違うかな、で関心の中心は、イメージ的にはエチェバリ流熾火の感じとか。
 薪ガマも、使ってみて…の所はあるようで、主に排煙の都合ではあるがこの後リプレイスの予定だって。
 新厨房にはスチコンなど近代兵器も揃うが、若者に任せっぱなし?だとか(笑)。

 50代の高橋さんは、(余裕とともに)遊び心をもって仕事をしていけたらいいな、とおっしゃる。
 その遊び心の向かうところ…当面は「薪」であるようだ。

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by aqishii | 2015-06-26 18:03 | 美味しい日々 | Comments(0)
2015年 06月 25日

初夏の札幌でしょか (5)

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けん豆
 *そばがき
 *とろろせいろ
 *鳥ごぼうせいろ
 +サッポロクラシック

[AQ!]
 札幌で行った蕎麦店には素敵な店が何軒もある。
 あるのだが、ボクらの好みのド真ん中ではなかったり、あるいは雨耕庵なんかいい例だけど「それはあんまり(^^;)」な行きにくい場所だったり、…ということがあって、更に新規探索してしまいもする。
 今回は「けん豆」さんに行ってみた。南北線の平岸駅から徒歩10分弱…と、便利ではないが不便でもない。

[へべ]
 席に着くと、揚げそばが出る。
 飲む人にも飲まない人にも。細長い板状、強めの香ばしさがいい感じ。
 わりとすぐ品切れた。タイムサービス品?
 ちょいこわもてヒゲの大将に、きまじめそうなマダム。車でもバイクでも自転車でもありません徒歩ですからと誓って、札幌クラシックにありつく。揚げそばとよく合う!
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 そばがき登場。平たくのして、表裏軽くこんがり炙った焼き目が珍しい。表面こんがり部はちょっと焼き餅っぽさもあり、温度の加わった中からふわっと穀物が香り立つ。
 ほど良い強さのとろろにもみ海苔少々、濃いめの卵黄はお好みで、という とろろせいろ はそばへのからみが丁度よい加減。
 とりごぼうそばは、「抜き」もある…あたりからの予想をよい方向へ裏切る、きれいな細切りごぼうにひらりと品よくカットした鶏肉のきれいな仕立てで、この汁が圧倒的にそばに合う。
 これに限らずすべてのアイテムが「うちのそば」に寄り添う具合にぴたりと合わせてある印象。この方向性はとてもありだなあと思った。

 そばみそ焼きおにぎり、道民に人気のアイテム♪ (…なのか、とてもよく売れていた)
 道の向こうの民家にたわわに実るさくらんぼの木が!
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[AQ!]
 そばがきは炙り仕立て。「焼餅」みたいな感触もアリ。

 鳥ごぼうせいろにはひと口だけ、「お試し用せいろのツユ」がサービス。鶏は厚真町の桜姫鶏とのこと。
 蕎麦は、黒松内町(奈川在来種)+弟子屈町(キタワセ種)のブレンド…の純朴感。
 で、それと合わせる鳥ゴボウやトロロには技と情熱があり、エクセレントに蕎麦を「上げる」。素晴らしい。牛蒡の切り方一つとっても、ソバ愛につながっている。
 セイロのツユも考えられて合ってたな。

 オカミが大将に注文を通す声は「21世紀のかんだやぶそば」!(笑)

 ***

 蕎麦食ったら珈琲でしょ。
 …と珈琲を求めて歩き出す。珈琲店は蕎麦店と違って市内の便利なエリアに多い。
 気分は「ベーシック」なのだがちょうど定休日。「ミンガスコーヒー」というのに向かってみる。直立エンジン全開。大通の駅からすぐ。
 古めの雑居ビルは「珈琲ビル」と言っては言い過ぎだが、数軒の珈琲店が入ってる。ミンガスはその一番上7階。
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 タンノイの同軸にもう1発ウーファーの入ったスタジオモニター。アンプはマッキンとクワドが並んでたけどマッキンかな。
 珈琲は札幌らしく深煎りの気配、フレンチ(強)とおかわりはフレンチ(普通)。
 季節柄、窓も開放でおそろしく気持ちよい。テラス席希望客も多い。
 居心地よくダラダラ。屋号のわりに、ジャズ喫茶臭はほとんど無し。

 ***

 そして夜にそなえてマッサージに行ったり。
 ホテルへの帰り道、久しぶりに雪印パーラーの前を通る。
 ここだけはホントに古い、ワシが生まれた時からあるもんなあ、…と思って調べたら嘘(^^;)で、私より年下・へべよりは年上…な店なのであった。ま、古い(^^;)。
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 !…しかしコレ、1万円パフェとかは聞いたことあるけど、こんなんあったとですか(^^;)。
 まあ100人で来れば、一人1000円だけど…(そーゆー問題か?)。

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by aqishii | 2015-06-25 14:09 | 美味しい日々 | Comments(0)
2015年 06月 24日

初夏の札幌でしょか (4)

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 その日の夜。

 *北インド前菜盛合せ
 *南インド前菜盛合せ
 *ミールス:ココナツフィッシュ、ベジサガ、サンバル、ラッサム、ダル、タンドリーチキンなどなど
 *ターリー:パンジャブチキン、マトンローガンジョシュ、サモサ、チャナチャット、チキン65などなど
 *マサラドーサ
 *ハイデラバディ・ダム・ビリヤニ

 札幌行きが決まってG君にメールすると、
「どっか新しい店は行くんですか?」
「そうねぇちょっとはね…」
「…わかった! アソコは入ってるでしょ、、、」
 …と当てられてしまったのだが、それが昨年9月に円山にオープンしたばかりの南北インド料理店「ジャドプール」である。
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 そもそも店のことを知ったのは開店すぐにA夫人が行ってきて写真をFBに上げていたからなのだが、それはビビビ♪ときましたね(笑)。
 まあこのトシになるとイイ店なんてのは行かなくてもわかるようになるもんで(?)……いやソレはともかく、相性の良さそうな店は7割方ぐらいピンと来るものなのだが、とくにインド料理店なんかは、看板だとか壁材の写真を見ただけでも何となく、
「アルと思います♪」
 と思うことはある。
 ほら、主張、とか、嗜好・志向とか、そういうのが何処かには出るじゃん…

 …と言う訳で「一緒に行かな~い?」と誘う。夜から合流のA夫人ともども4人で乗り込む私たちであった。
 場所は南6西24、円山公園駅から10分くらい歩く。ほぼ西25丁目通り沿いなのだが、最後に路地を家一軒分くらい入る。…まあ「最後ちょっと入る」と覚えてればOK。ちなみに仏料理「ミヤヴィ」から歩いて50秒くらいである(笑)。
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 「ジャドプール」の仕様・構成やポリシーの詳細はお店のFBページを見てもらうのが一番だと思うが、特徴的なのは、日本人のご主人の采配のもと、北インドのMilan氏・南インドのSrinivas氏の2人の経験豊かな料理人がいて、それぞれの地域の料理を担当すること。
 ミラン氏は国籍はネパール、スリニワス氏はハイデラバード出身だそうで、そのせいか(?)2人ともけっこー愛嬌のある馴染みやすい面立ちである♪。

 居心地のいいところで美味しいもの食べる、コレ一番!
 …というレストランの楽しみ原点をバッチリ満喫できる店。4人揃って歓談にも忙しい一夜だったが、実にイイ思いをさせていただきました。

 品書きは、上手く楽に頼める感じになっていて、おおよそ大船に乗る。前菜盛合せ的なの、ミールス・ターリー、それにハイデラバード風のビリヤニはG氏が予約しといてくれてる。
 あと、G夫妻が「マサラドーサって知らない」と言うので、それは是非行くべし♪と注文。
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 北前菜はタンドール焼き物。こちらはタンドリーゴビがあり、盛り合わせにも入ってる♪ ひじょーに嬉しい。実はご主人はFBにも書いてるくらい青山シターラ好きらしいのだが、青山シターラ愛好者同士の「裏のサイン」かと思うくらい(笑)。ただ「ゴビはそろそろ季節終了かも」だそう、食べられてヨカタ。
 南は勿論、65とか。
 ミールスでは、ラッサムの味付けが好み!、ロビア豆のダルカレーが激ウマ(でけっこー辛い)。
 ターリーの、パンジャブチキン・マトンローガンジョシュが実に貫禄ある旨味。そういえばFBに書かれてたけど、マトンは北海道でとーぜん羊肉なのだが、いずれ上手いルートがみつかったらインドのように山羊肉でやってみたいな…とのこと。うんうん。

 味わいは全体的に、正当性とナチュールさが印象に残る。本物・本格で、無理をしない、コビない味が、ス~っと伸びてくる。美味しい、楽だ、好き♪

 ドーサの皮は、割りとフカフカで厚みのあるタイプ…クリスピーさとのバランスが取れている。一級品。
 ココナツチャツネの質の高さは特筆モノ(ドーサ以外にも付いてくるけど)。
 ドーサ、店によって結構違うよねー。いずれにしても2人だと頼みにくい一品なんで4人いるのに感謝。
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 そしてお待ちかねのビリヤニ。ハイデラバードの人がハイデラバードの店で作ってたハイデラバード風(笑)、まっすぐ♪
 インドの米料理特有の、品の良さ、軽さ、ほの甘さ、空気の香り、アルカイックスマイル(?)…素晴らしい。
 いただいてて嬉しくなる。グレービーソースやライタもいいが、「賄いで食べる時はけっこータップリかけちゃうんですけど(笑)」とコリアンダーペーストも推奨される。
 ビリヤニって東京でも、こりゃウマイ!となるとシャヒダワットとかシターラとかある程度限られてしまうような印象があるが、イイねー札幌。

 ご主人は物腰柔らかなナイスホスピタリティ。…に加え、ニコヤカなままに時たまグリーンチリの効いた発言も小混ぜしてくるのが楽しい♪
 まあここには書きにくいけど、「東京のインドマニアの(ネガティブ)あるある」系の話とか、「そう!そう!そう!」ってか~んじ(笑)。…いや、ペダンチックは狭量ですわよね、って♪
 南北については、
「しいて言うと、ゴチソウは北/毎日食い易いのは南、みたいな傾向の差はあるかもしれないけど、(とーぜん)両方良いモノ」
 …ってか、そう思ってるから、こうやってるんですよね。
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 で、青山シターラ好き…にも繋がるのだが、ワタシは「日本人プロデュースでインド人調理」というパターンは結構イイと思ってて、その割りにこのパターンは案外少ないとも思ってる。
 日本でインド料理店をやる際、現地そのままを狙っても、すべてインドの食材ではまかなえないし、またお客からはあーだこーだと要望が寄せられる。その「摺り合わせ」の部分については店のプロデュース能力が問われるわけだけど、そこは日本人が舵取りした方が良いケースも多々ある。(勿論、経営・プロデュースからすべてインド人が仕切る良さも一方にあるが)
 そんなことも話す。
 ご主人はその辺り、ダバインディアの日本人オーナーさんの話をとても参考にされたそうだ。
 ワタシは実はダバが日本人経営なのを知らなかったんだけど、そう聞くと「たしかに!」、そしてダバのサイトの「オーナーの挨拶」「私たちの考え」を読むと、なかなか良いことが書いてあるのであった。

 そんな訳でまだオープン1年にもならない店だが、この日見てると&話を聞いてると「既に入りがいい」といってよろしそうな気配である。
 灯りは灯った。

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by aqishii | 2015-06-24 20:12 | 美味しい日々 | Comments(0)
2015年 06月 23日

初夏の札幌でしょか (3)

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 2日目。
 G君の歓待に甘えましょ~のコーナー(^^;)。

 まずは軽い昼食。
 *マルゲリータ
 *マリナーラ
 マリナーラ2枚とマルゲリータ。
 熟成と塩の効いた、男気…の印象は変わらず。瞬時になくなる(笑)。
 土曜の昼はひっきりなし。

 近所の公園で「バンケット」からもらったバースデー苺タルトを楽しむ。超~ぜーたく♪

 ***
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 支笏湖は世界有数の透明度を誇り水質日本一に認定されてたりする湖だが、札幌からクルマで1時間ほどで走れる。
 湖畔の秘湯・丸駒温泉旅館は、名前くらいは聞いたことあったけど、A夫人が大プッシュ。
 …そんなんで、連れてってもらう。

 湖岸からパッと見ただけでも透明な湖水…もスゴイが、緑の対岸がほとんど「手つかず」なのが美しい。さすが北海道!

 丸駒で「日帰り入浴」の段…に、G君が「ちょっと待っててください」と言うからナニかと思ってたら、
「お誕生日プレゼントです!」
 と鍵をくれる、、、。
「へ?」…「!」…小一時間の「貸切風呂」を取ってくれた、という。
「ひえ~、、、」
 いい孝行息子を持ちましたよお(違)…と爺婆は涙ぐみながら湖畔の貸切露天(…と内風呂と、貸切なのに湯船は2つ!)に浸かるのでした(^^;)。
 多分こんな驚いた(&嬉しい)誕生日プレゼントは無かった!(^^;)。
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 あと、丸駒の湯では「足元湧出湯の天然露天風呂」が見事。ホントの湖畔、湖っぺりに堂々の大きさで湧いていて、湯面が支笏湖湖面と同水位。入ってみるべき豪快湯。
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 フロントの横に(テルマエ・ロマエの)ヤマザキ・マリのサイン色紙が。
 前に法師温泉に行った時には「テルマエロマエ撮影開始!」とか貼られてたし、テルマエ効果って凄いな~…なんてこと言いながら記事を読むと、こちら丸駒の副総支配人とヤマザキせんせは中学の同級生で、丸駒は「ホームグラウンド」とでも呼ぶべき温泉らしい。
 驚いたぞ、ルシウス!ヽ( ´▽`)丿

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by aqishii | 2015-06-23 23:33 | 温泉 | Comments(0)
2015年 06月 22日

初夏の札幌でしょか (2)

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 *アンチョビバターを挟んだチーズのサブレ
 *毛蟹
 *千歳産ビーツ コンテ サマートリュフ
 *釧路産イワシのマリネ 生ハム
 *フランス産フォアグラのテリーヌ、フュメ 長沼産インゲン
 *日高産時しらず 十勝産マッシュルーム グリーンアスパラ
 *静内産30日熟成短角牛
 *千歳産いちご
 +14 ラロ・フリッツァンテ アロマティコ / 農楽蔵
 +13 クリサワ・ブラン
 +10 ケルナー レイト・ハーヴェスト / 千歳ワイナリー
 +14 北ワイン ピノ・ノワール ロゼ / 千歳ワイナリー
 +11 ヨイチ・ノボリ キュムラ・ピノ・ノワール / タカヒコ・ソガ

[AQ!]
 東京の湿度を束の間忘れる爽やかな北海道…は、人の爽やかさがまたゴチソウである。
 まずは、悪戯好きな子熊のヌイグルミがエプロンをかけた…ようなシェフ(笑)、若杉さんの「バンケット」へ。
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[へべ]
 札幌第一夜。
 道産素材と道産ワイン満載で、コーヘーさんの北海道祭り開幕!
 90年代フランス料理の思い出走馬灯が回る!
 北海道ならではの良質な素材と、ヴィヴァロワの「あの時代」のフランス料理がやっぱり好き…というコーヘーさんの感性と料理で、「世界でここだけ」の楽しさが詰まった夜でした。

[AQ!]
 「佳き仏料理」x「北海道」という、王道というか本筋の道を辿りながら「此処でしか食べられない」感を強く抱かせた。

 料理が北海道なら、今日はペアリングも「北海道ワイン」で。
 道産ワイン、酒だけで1本飲ませる話ならまだ追求の余地も多かろうが、料理とのグラス・ペアリングで合わせこむには申し分ないレベルに来ているのを実感させる。
 最初のナイアガラ・ケルナーの泡は、面白いアペリティフのカクテル…っぽくイケる。アンショワにもOK。(農楽蔵さんはラベルが可愛い)
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毛蟹
 毛蟹は活きてましたよ~、な(笑)。昔のアレネドメール冷製っぽい前菜@パリ…だとクレームたっぷりでまったりさせそうなとこを、海水濃度ジュレと仄かな柑橘香で引っ張りスリムな中から毛蟹の甘みを引き立てる。…と書けばまったく別の料理なのだが、なぜか昔のフランスの卓上情景を思い出す(笑)。ジュレに使ったお水は「本日のお水」…ニセコ汲みのもの。

[へべ]
 毛ガニ。ニセコのうまい水のライム塩水ジュレでさっぱりと食べる毛ガニ。往年のクレームたっぷりのアレの思い出を呼びさましつつ、もっとリアルに蟹の旨さを伝えてくれる。カニが新鮮でないと決して成立しない一皿。

千歳産ビーツ コンテ サマートリュフ
 ビーツのタルタル。ナルトのような紅白柄のカブに、コンテに卵黄をからめて。
 肉より旨い!とか、これならベジタリアンでもいい、とか言ってしまいそうな、ピュアで深い味わい!

[AQ!]
 ビーツ コンテ サマートリュフ、そしてチオギア・林檎・玉子。
 ビーツはタルタル仕立て、玉子の黄身も乗っている。これはA.Pインスパイア…というかA.Pの料理の話を聞いた妄想の発展…らしい(笑)。
 面白さの中にビーツの魅力がいっぱい、全体のまとまりも傑出している。「ポンと乗せた玉子」の働きの良さは、こないだのティルプスもやってたなあ…「まんま玉子ソース」の“ルネッサンス”?(笑) チオギアの鳴門マークはいつも皿を陽気に見せる、な(笑)。
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釧路産イワシのマリネ 生ハム
 鰯は生ハムを巻きつけて。マリネ具合は「〆鯖のイメージ」とか。
 青魚マリネ+生ハムはたまに見る取り合せだが、こんなに一体化(味も感触も)してるのは初めてだ。身に生ハムを巻いた魚が泳いでるみたいだ。下にはソースがわりというか、アラグレックなエチュベド・レギュムを敷いて(これがまたイイ)。
 ハム巻鰯の表面には酢漬人参の小円盤抜きを3枚並べる。こういう「新旧の交錯する」感覚のデザイン、ってのも楽しい。旧ワールドを知らない若い人は、こういう置き方しないからにー(笑)。

[へべ]
 各皿になんとなく感じたのは、引き算の段階に来ているというか、旨さを上げるためにあれこれ加えるフェーズではもはやなく、必然の最小構成になることで、印象がくっきりとして、コーヘーさんの皿、ここだけの料理になっているなあということ。

 生ハムを着たイワシのマリネ、小粋なニンジンの三つボタン(三つ星?)付き。この夜、いちばん驚いた料理。
 酸と旨みのバランスの絶妙なアラグレックの上に、ぴたりと(味の)一体化した生ハムイワシ、という仕立て。
 道産ワインとも良かったけれど、ここに限ってはシェリーのフィノエンラマとかも合いそう!
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フランス産フォアグラのテリーヌ、フュメ 長沼産インゲン
 フォアグラのフュメは、オリジナルはゲラールなんだけど、「暖炉でやると、まわりが茶色くなっちゃうんですよね…そこは今風に」。
 インゲンのサラダにフォアグラテリーヌの、あのイメージはありつつ、サラダにはスナップエンドウとグレープフルーツのさわやかさも添えて。そして忘れちゃいけないこんがりブリオッシュ! なんでこんなに合うんだろう、というくらいの名コンビ。

[AQ!]
 フォアグラの薫香が絶妙だ。これは原型で言うとゲラールが「暖炉に吊るして」いたもの。当時のそのやり方は、素晴らしいながら色が黄色くなり過ぎで苦味も付与してしまい…といった辺りを現代技術でリファインした。
 こんな旨いフォアグラには青豆とブリオッシュでしょ!?…というのは仏料理という「賢者」の知恵ですな(笑)。
 フォアグラにレイト・ハーヴェストのケルナーはぴったり。「ここでイケム!」…より合うとオモタ(笑)。ソーテルヌだと「合う」けど「トゥマッチ」感もありがちよねー。

日高産時しらず 十勝産マッシュルーム グリーンアスパラ
 十勝のマッシュルームはやはり印象強い。んーとなんだっけこの茸、醤油屋さんがうまみ研究で作ってみたところ恐ろしくイイものが出来てしまい、今や「本業かよ!?(笑)」状態…とか。
 トキは、赤ワイン+味噌…に漬けて「西京」感が出る前(笑)くらいの塩梅で、焼き。うまい。緑アスパラが、よくもまあ…というくらいのデカさ…ながら筋ばるところもないのは生産者・料理人の誉れだろうか。

[へべ]
 時鮭のお供には、鮭とどっちが?くらい立派な緑アスパラが、どどーんと。こんなに太いのに、うんとみずみずしくて、筋ばったところがひとつもない!
 そして中心には味の要、十勝マッシュルームのクーリ。これが本当にものごっつ旨い。なんでも聞けば、十勝のしょうゆ屋さんがウマミ研究で始めたところがこれが当たってしまって…みたいな話だったか。
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静内産30日熟成短角牛
 ラ・サンテへはいつ? 仔羊と白アスパラはそちらで召し上がりますもんね…と(?)、プラは牛の熟成肉で。ガルニの空芯菜がいい具合。セージの花good!

[AQ!]
 熟成短角牛にちょっと見ない花…これはセージの花。へえ。「花」は見た目の美しさに「うっすらと香りや味」をまとわせて…という具合の種類が多いのだが、このセージ花はバッキリとセージの香りを破裂させるのが面白い。へえ。
 30日熟成はガストロの主菜に丁度イイ感じで、もっと引っ張ってチーズ香やナッツ香が強まる余地もあろうけど、フランス料理コースには「このくらい」でしょう。
 空芯菜はC月斎さん(今度行かなきゃ)に話聞いたりし、その成果に工夫もあり、「中国野菜を仏料理に入れてみました~」ってだけでなく、合わせ込まれている。
 モワル添え。モワルが…ウマイものだけど…ウマイ! 質の高さと扱いの良さが迫る。赤身肉と対角線殺法(笑)。
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千歳産いちご
 苺は千歳から今日持ってこられて「一度も冷蔵庫に入れてない」モノ。その感覚がテーマだった、という。
 食べた時に「In de Wulfの近所のトレトレたままの苺みたいだね」と話してたのだが、今日の発想がそのまま「In de Wulf話」だそうで、食べ物イメージの共鳴性はオソロシイ(笑)。

[へべ]
 いちごのデセールの、いちごがおいしい!!と盛り上がっていると、「いたずらっ子の子グマがエプロンしてシェフになったような」若杉シェフがやって来て、
「ね、ね、いちご、おいしくないですか? それ、今朝の朝採りで、そのまま冷蔵庫にひとつも入れてないんですよ」
 と、うれしそうに語りまくる。
 おもろいシェフだ。…いや、これがしかしIn de Wulfの近所のあのイチゴを彷彿させるギュッとした味のあるイチゴだった。やはりそういうところで違うのね…。
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[AQ!]
 全体的に、資質豊かな/技量豊かな/経験豊かな/度量の大きい/愛嬌のある…コーヘーさんのモロモロが更に、歯車で言うと「噛み合って」、美味しく楽しく踊ってるようでした。

 なんとなく今日も「ペローとロブション」みたいな話は沢山したなあ。みんな好きなペローさん。ロブションは偉い、精密で正確なシステム、そして…冷たい。(尊敬してるけど違うかナア…(^^;))
 こーへーさん、最近は「日本のグランシェフたちの古いレシピ」なんかもよく読んでるそうな。(「こ~んなんあるんですよ~、ぜんぜん新しい(笑)」)
 フロアに関する基本スタンスは、「いーから元気にやってこい(笑)」で、そのココロは「細け~ことはいいんだよ」&「共感ポイントを作ってこい」みたいなこと。店作りから一貫している。俺ら的には好きなパターン。

[へべ]
 そして、さらに、ローソクの灯ったいちごのタルトが! 今年も札幌でバースデーを祝われてしまいました(うれしい)。
 タルトは翌日、マッシモのお食後にG君と3人でおいしくいただきました♪

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by aqishii | 2015-06-22 23:59 | 美味しい日々 | Comments(0)
2015年 06月 21日

初夏の札幌でしょか

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初夏の札幌へ。
6月の札幌は3年連続。 2013は初夏の北海道に魅かれて、2014はラッセ・バンケット・コラボがあったから…で、2015は違う時期でもえーやん…という所だが、春にラ・サンテが移転した。
これは伺ってみたい…と様子を窺っていたのだが、んー、6月が都合つきやすいんだよなあ。しかも友人G夫妻の北海道ライフが取りあえず7月で一区切りになるらしい。
じゃあ、ねえ(笑)。

空港でお昼。

天政羽田
才巻、鱚、白魚、ヤングコーン、ズッキーニ、舞茸、穴子

1時半、待たずにカウンターへ。
油をかえて(出発の)時間を聞いて、スタート。
きっぷが良くて具合のよい天麩羅は健在。
ズッキーニの太い輪切りは梅ダレで。白魚はフワフワの掻き揚げ風、上手。舞茸はツユで、ヤングコーンともども香り高い。 塩・ツユとおろし・レモン・梅、と更に塩麹の用意もある。
得意の穴子の香りが素晴らしい。こちらでは、皮側片面の粉落とし…とかしないんだけど、それが材料の香りを見切っていて丁度良い?のかな。
最近のネット評では「ムラがある」とか言われ、それはまあ営業形態からして仕方ないのかもしれないけど、これでいけるのなら、「世界の空港食堂の最高峰」の一つジャマイカ?

北海道は爽やか!
涼しいということもあるが気温の差以上に湿度が違い過ぐる。

早く着いたので札幌駅宮越で珈琲。「着いた」っぽく。
注文はエスプレッソだが珈琲入れにたっぷり取り、ミルクもたっぷり供される。
さすがの北海道焙煎芸深煎り世界とミルク力。これだよね〜。
ただ駅ナカ系のオール喫煙化なので、誰が悪いという話ではないけど「ここで吸うために来る」人の空気も漂ってしまうのはちょっぴり残念。「珈琲?ああ、そっか吸える場所代だよね」みたいのは見せないでぽちー。

ま、そんなこんなで札幌に解き放たれるボクら。

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by aqishii | 2015-06-21 23:57 | 美味しい日々 | Comments(0)
2015年 06月 18日

Five of the best: family-run restaurants in Spain

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 「Can Rocaの予約が取れないならコチラに行けばいいじゃない、お~ほほほ♪」…という感じで、スペインの家族経営レストランを勧めるThe Financial Timesの記事。

El Portal del Echaurren
Solana

 ナイスなオススメ!
 さすが英国はスペインのあの辺をよく知ってる?

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by aqishii | 2015-06-18 12:00 | Guide : Spain | Comments(0)
2015年 06月 17日

Premios “Euskadi” 2014

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 La Academia Vasca de Gastronomíaは2014バスク美食賞を発表した。スペイン・バスクですね。

Premio “Euskadi” de Gastronomía al Mejor Restaurador: Dña. Elena Arzar Espina del Restaurante Arzak

Premio “Euskadi” de Gastronomía al Mejor Director de Sala: D. Jon Santxotena Campos del Restaurante The Bost en Vitoria-Gasteiz

Premio “Euskadi” de Gastronomía a la Mejor Labor Periodística (ジャーナリスト賞): www.7canibales.com – Grup GSR

Premio “Euskadi” de Gastronomía a la Mejor Publicación Gastronómica: “La Cocina de la Crítica” de Fernando Sánchez Gómez

Premio “José María Busca Isusi”: D. Joaquín Donézar Desojo
Premio “Manuel Llano Gorostiza”: Vino Imperial Gran Reserva 2004 CVNE

 Restaurador、今年はど真ん中でエレナ・アルサック
 ワインの賞はCVNE(CUNE)が受けているが、この「Imperial Gran Reserva 2004」はワイン・スペクテーター「2013Top100」の世界1位も獲得している。

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by aqishii | 2015-06-17 11:07 | Guide : Spain | Comments(0)
2015年 06月 16日

サイト更新記録 アビス

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2015年 5月
 *オマールビスクの軽フリット
 +Champagne Brut Ambonnay Grand Cru Bernard Bremont
 *ぼたんえびと赤蕪のタルタル、リュバーブソース、アマランサス添え
 *相模湾メヌケのヴァプール、肉汁ソースとユイルドリーブ
 +09 Gevrey Chambertin / Duroche
 *北海道産帆立と仏産アリコブラン、白アスパラムース、コルス産プタルグ
 +12 Meursault Tete de Cuvee / Francois d'Allaines
 *スープドポアソン、アイオリトースト
 +10 Les Restanques de Pibarnon
 +12 Cassis Domaine du Bagnol
 *萩産甘鯛と長崎産真名鰹グリエ、新玉葱ソース、蛍烏賊煮添え
 +11 Chateau Simone
 *サントモールのグラス
 *濃厚パンナコッタ、マンゴーとその泡
 *クーランドショコラ
 *ミニャルディーズの真珠
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[AQ!]
 目黒浩太郎シェフ29歳。
 いやあ何回目のアンファンテリブル世代?…と思うほど今は20代も活きがイイ。
 へべが雑誌かなんかで「プティニースでやってきたヒトの新店だって…」とマークしてきた店で、へぇ…と見てみると、ああ例の「フロリレージュの跡地に入ったカンテサンス同窓」…じゃないですか。

[ヘベ]
 アンファンテリブル、来た~! …と思わずにいられない、若さ。
 若くて、そして、よく考えて、実行に移している。お見事。

[AQ!]
 ボタン海老と赤蕪はダイス状に切ったタルタルで、この「ちょうど噛ませる」具合が地味に巧み。噛むことで味の出る両素材を上げている。リュバーブから自然にとった汁が鋭くもボディのある酸で適正、アマランサスの香りが働くのはビックリ。アマランサスなあ、まず大抵、見た目で置かれてるからなあ。完全に料理参加してるのは珍しいくらい。
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 メヌケ(6kgとか)のヴァプールで、所謂「小さくガッツポーズ」、今日、来て良かったですた。
 肉フォンで魚を供するのはフランス的技法で、香りの強いオリーブオイルでとっかかりも出している。ヒジョーに旨い。皮目もまた、クラクラするほど魅力的。フランス料理ポアソンのコアを誇示しながらモダンな世界を生きていく、宣言のような一皿。

[ヘベ]
 アミューズと、ボタンエビの前菜のすぐ後に、いきなり魚がやってくる。この段でまず驚いた。メヌケのヴァプール。え、6キロって、そんな大きいの入るんだ?
 うっとりする身質、妖艶な皮目の旨さ。肉のフォンのソースで「フランス料理の魚ってやっぱりいい!」と再認識する背中を、香り高いオリーブオイルの風が爽やかに吹き抜ける。

[AQ!]
 帆立はアリコブランと合わせるのが妙。展開があり、地のミネラルとの遭遇で飽きない。帆立も巨大なものようで、一皿量もかなりある。
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 それにしても「万歳!」…なのは、スペシャリテと言って供される、10種磯魚のスープドポアソン。
 へべはひと口して「倍量欲しい(笑)」。ふた口して「また食べに来る」。
 スープドポアソンは好きな料理だが、リアル・トップクラス。タイプ的にいえば、トマトをぎり控えて、魚を強くかつ透明に全体視で出し、フランスが見えるギリに塩を入れる (入れない…と書いても同じ意味か(笑))。
 モダンなアイオリトーストもいい感じ。

[ヘベ]
 そしてスペシャリテの、スープドポアソン。
 好きです、としか言いようがない、突き詰めた仕上がり。きりっとして、抑制のきいた、まさにレストランのスープドポアソン。こうして思い出してると、また食べたくなってしまう。
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 プラが甘鯛と真名鰹。と、聞いただけで「やるなぁ!」とにやけてしまう選択。
 仕入れは上々。緻密な設計(新玉葱ソース、お見事!)。精密にピントの合った火入れ。

[AQ!]
 プラは甘鯛と真名鰹…いいショアだね!
 新玉葱・白醤油・ベルガモットのソースが素晴らしい、旨味を上げながら、魚の味は透明に客に伝えてくる。この皿に限らず、キュイソンがいい。身がフワッとしつつ充実感を兼ね備える。エアリーだが香ばしさを欲しいところには入れている。一見は五月蝿いモダンでなくて、ナチュール。

 フロマージュは、まんまと冷菓仕立てが選べる。
 デセール2種もオイシイ。クーランの仕立て…クルっと丸めて尾っぽを生やしたのと塔と、に、細~い橋を渡しかけるの…って、プチニースのテイストだよね、懐かしい。

 全体に、必要なものがみんなあり要らないものは無い…という現代メルクマールを満たす。ぶっちゃけで言って、ほぼ各皿、「ガルニ無し」。そこがピントの合った感じを強調する。…と同時に、お勘定安い(笑)。
 まあゆくゆくどうしたいか…までは知らないけど、今は、“お飾りの茹でブロッコリーみたいのを買わない”ことで、「突き詰めた感じ」になってるし/「ワインデグスタシオン込みで一人16000円でいいすか」になってるし、ポジティブな輪廻だ。
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[ヘベ]
 フレンチで、実はとても好きなのが魚料理。ものすごいポテンシャルがあると思っているのだけれど、ところがギッチョンチョン、「なんか魚の料理」になりがちなのもまた、よくある陥穽だったりする。
 アビスの魚料理は、それぞれの魚介が見事なまでに生きていて、「アタシぼたん海老」「わしゃメヌケじゃ」「それがしは甘鯛なり」「拙者、真名鰹でござる」と語りかけてくるようなヴィヴィッドさがある。一皿ごとに心躍る。
 いやぁ、さっさと行ってみて、よかった!

[AQ!]
 そう言えば、厨房2人+表2人体制なのかな、おまかせ1コースとは言え大変そう。もうじきアプランティエが入るみたいだが。
 えーとまだ開店2ヶ月か、サービス陣の
「どうですか~?」
 も “何となくニコニコ” って感じじゃなくて “ホントに質問です(^^;)” という手探り具合でもあり。
「量?」:ちょうどいいです。ま、少なくない=東京の少食者には多い、のかも。
『ちょうどいいと思いますが、日本は『量が多い』って言って怒られたりくだらんサイトの点数が下がったりする珍しい国ですからねー、適宜、テキの顔色見て頑張ってね♪』
「アセゾネ?」:意識的で素晴らしい。『どーせ何か言う人はいるから、聞き流しておけば♪』
「魚だけ、ってどうですか?」:今はおそらく、きっぱり方向性出してるのはいいんじゃないかなあ。死ぬほどたくさん、店があるし。

 魚が好きで魚料理1本…と思ったのだろうが、魚介フレンチと言っても色々なフェーズがある。
 日本人はまだまだフランス料理ポワソンの美学を知らない…という面もあれば、パセダのとこで見るようにフランス料理から飛翔するモダンな魚介料理もある。もっとワールドなイノベイティブの対象でもあるし、自分の創作性のマグマだって噴き出すだろう。
 そこをどうやって1本のコースに並べるか、結局色々大変(笑)なのだが、キチっと「美味しい」という芯の通った回答を書き上げている。

 帰りがけにシェフが出てくるのはこの店の構造?(笑)
 料理の意識の持ち方は大賛成なので「美味いですね~♪」とでも伝えれば沢山な雑談なのだが、まあくだらない話もする。
 目黒シェフのプティニースは2011からで、パセダのブルドッグ君はだいぶ大きくなっていたようだ。…で、あのブル君の名前、ファビヨン…じゃなくてそんな感じの名前、アレって磯の『小蟹』の意味だ、って初めて知る。
 蟹かよ!
「何でですかねえ~?(ニコニコ)」 (目黒シェフ)

 あ、谷口ソムリエは、マルセイユ駅からプティニースまで怖々歩いた話とあっちで「ソムリエ対決」を挑まれた話…はおもろかったなあ。
 …で、ワインデグスタシオン、良かったです。
 南中心でコスパよく。
 あ、スープドポアソンにピバルノン赤、これワンダフル!
 ま、ご自慢のスープドポアソンに合わせるのに、客の嗜好が割れてるみたいで、「両方試して」と赤白一杯ずつ出るのだが。我々は、このピバルノンレスタンク! 昔、わりと買ってた酒で懐かしい…のもある。

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by aqishii | 2015-06-16 11:06 | サイト更新 | Comments(0)