AQB59 レストランをめぐるグルメのめくるめくメルクマール (早口言葉)

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2017年 08月 29日

ラミちゃん、アイ~ン(ランド)♪ (9)

 お盆休みはシアトルからラミ・アイランド(Lummi Island)へ行ってきました。
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 バス停に戻って「5番」のバス。
 北東へLake Unionへ向かう感じ、北へ走るAurora Ave Nに入り、Aurora Bridgeの手前で降りれば「Canlis」がある。
 水面が入り組んだシアトルらしく、水上機が飛んでる。
 Canlisのすぐ先からAurora Bridge(ジョージ・ワシントン・メモリアル橋)が始まり、眺望が開けている。
 湖面がすぐそこに見えるのだが、いやあ傾斜のキツイ町なんだなあ…とわかる、かなりの高さ。山の上から…みたいな眺め。
 湖の真ん中に、いきなり感のある廃墟というか廃工場が見える。かっちょいい・何だろう…と言っていたのだが、後ググリすると、「Gas Works Park」と言うガスプラント跡にアートっぽく整備された公園であるようだ。

 *PETER CANLIS PRAWNS
  Alaskan spot prawns with vermouth, butter, and lime
 *SUMMER SQUASH
  Fromage blanc and apricot
 *CUCUMBER
  Geoduck and fennel
 *STEAK TARTARE
  Peter Canlis’ recipe, made with raw, Wagyu tenderloin
 *EGGPLANT
  Sesame, green tomato, and malted grains
 *FILET MIGNON
  Charred lettuce, miso, and black garlic
 *SOUFFLÈ
  Orange Curaçao, crème anglaise, and warm madeleines
 +11 Syrah La Serenne Yakima Valley / Betz Family Winery

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 レストラン・キャンリス。
 シアトルNo.1のファインダイニングであるそうだ。
 OAD全米ランキングの81位、ワシントン州の第2位。
 そして、予約票に曰く、
Canlis is a very dressy restaurant. What does that mean? Everyone likes to look their best so bring it! Jackets recommended. Casual attire strongly discouraged.
 という、凄い気合だ(笑)。まあ、アメリカ人はほっとくとフランスの3つ星にポロシャツで現れるような連中だから言っとかねば…ということはあるがw。

 「5番」のバスを降り、ジョージ・ワシントン・メモリアル橋に向かって歩くと、すぐにその威容が見えてくる。
 目立つのは、ユニオン湖を見下ろすように張り出されたガラス張りのサロンで、…その窓の形状はぶっちゃけオーベルニュのミシェルブラスそっくり(笑)、意識したのかなあ?

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 橋から眺望観光して、さて、お邪魔しようと玄関に向かうと、
 …次々に到着するアメ~リカンなゴージャスなクルマから降りて来る「グラミー賞受賞ですか」みたいな派手な恰好のお客たち(^^;)。
 バスから徒歩で入店…とか、想定にないよなあ、「お勝手口にお回りください」と言われたらどーちまちょ、…と言いながらコンニチワすると、まあそんなこともなく「ああイシイさんねー」と迎えられる(笑)。

 これで20時予約の19時40分到着ぐらいなのだが、アメリカらしく「予約は20時よね、バーで呑んでてネ」と案内される。アメリカのファインダイニングに多い多回転システムなので、まだ席が空いてないのである。ま、バーでは同じ境遇の善男善女がカクテルを傾けている。
 案内があったのは、…20時をけっこー回ってたかな。
 呼ばわりの係をはじめ、この店のサービスは、無礼でない慇懃で、よくトレーニングされている。

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 品書は、プリフィックス的な4皿構成。適度な数の選択肢なんで、ハイソレソレ…で注文決定。
 ワインはペアリングがあるのだが、妙に高い…のが、どうかなあ? シドニーなんかでも高価ペアリングだと思ったらフランスワインばっか…とかあったし。
 内容を聞いてもいいんだけど、それより最後の夜だしワシントン州を一本飲もうよ…で相談。
 このソムリエはとても感じのよいヒト。
 値段や持ってる種類で目安をつけて、
「ワシントン・シラー飲みたいなあ、Betz Familyとかだと?」(Betzだけで20種類近く持ってるから、力が入ってる筈)
 と振ると、
「うんうんイイねえ、どんなの好き?」
「重過ぎなくて、エレガント…って言うとタイソウだけどそーゆーの」
「(待ってました!)よ~しわかった」
 ざ~っと概略を解説してくれた後、ボクもそういうの好きなんだ…と出てきたのが、
11 Syrah La Serenne Yakima Valley / Betz Family Winery
 で、ありました。
 で、ついでに申し述べてしまうと、コレ美味しかった~、大好き♪
 整っていて落ち着き、冷涼。控え目な表情の中から艶っぽさが湧いてくる。綺麗なシラー。
 いいワイン! …で、コレに関しては値段的にもまずまずリーズナブル。

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 料理が始まる。
 どう言ったらいいんだろう、卓上の会話は、
「…あああ、あ、此処んちは“アメリカ味”だねえ、、」
「そうだね。HerbfarmとWillows Innが、全然“アメリカ味”がしなかったから、忘れてたよ(^^;)」
 って感じ。
 勝手に“アメリカ味”…って言ってますが、そもそもウチはアメリカのファインダイニングを幾らも食べてもいないのだが(^^;)、アメリカ高級店体験でかなりの皿に感じるテイストを、いつしか“アメリカ味”と名付けている。
 “アメリカ味”って、どう言えばいいのかな、
『甘くて・塩っぱくて・ひつこくて・わかりやす~く・グラマラス&ゴージャス♪…な味』
 …って感じ。苦味・酸味・深味・ミネラル…とかには興味が薄い、って感じ。
 …って、アメリカをdisるつもりじゃあないんだけど、ボクらが「あんまし得意じゃない」のは確か、かなあ。
 此処のは、かな~り、ソレ系が多い。
 まあグラマラスな客層はゴージャスなテイストを盛り上がってたいらげてて、よろしいことである。日本人でもコッチ系好きなヒトは少なくないし、まあ“俺らは、貧相でゴメン”…ってところ(^^;)。

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 主菜の
*EGGPLANT
 Sesame, green tomato, and malted grains
*FILET MIGNON
 Charred lettuce, miso, and black garlic
 は美味しく感じた。
 茄子は取り合わせがグッド。
 フィレミニョンは、味噌黒大蒜ペーストはつけるのを少量にとどめれば「焼いた肉」が旨い。此処はアメリカのイイところ。この肉は追加料金で「WAGYU」に差し替え可だが、おそらく我々にはコッチの方が好み。

 ワインも、この辺りの皿には良く合う。前菜群は、甘くてナア、、、
 ま、しかし、美味しいワインから、スフレ~マカロン、暮れていくシアトルの眺め、そこそこサンパなスタッフ…楽しく一夜を過ごす。

 帰途、シアトルの夜に輝く「スペースニードル」(1962万博で建ったタワー)を眺める。

*****

 ホテルの朝。
 Willows Innのパン、Beecher'sのチーズ、ホテルのタダ珈琲。
 質素にも豪華ナリw。

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 ガラガラと空港へ。無問題にて時間余り、バーにて、「Shock Top Belgian White」で佳き旅に乾杯。…ワシントン州、ビールとワインと珈琲はなかなか信頼厚いんでないかい、的なw。

 尾翼のイヌイットのおっさん顔が目立つアラスカ航空機は、何機も並んでると不思議感覚だ。シアトルがハブらしい。
 おっさん顔ばかり見てたら、アラスカのビールが呑みたくなってきた。
 アラスカ中心のバーがあったので、そっちに移り、Alaskan Amber Aleと、えーと何か、でまた乾杯。…時間があるのが悪い。ビールは旨い♪




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by aqishii | 2017-08-29 03:14 | 美味しい日々 | Comments(0)
2017年 08月 28日

ラミちゃん、アイ~ン(ランド)♪ (8)

 お盆休みはシアトルからラミ・アイランド(Lummi Island)へ行ってきました。
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(つづき)

 ロッジに辿り着く。リビングにオーディオセットがあるので、自分のCDをかけてソファに横になる。
 …これ以上の至福はないヽ(^~^;)ノ。

*****

 …熟睡、小鳥の声、快晴のお日さま、おはよう♪

 朝食もレストラン棟である。どうしようかと思ったが、ロッジを空けて出発する態勢まで整えて、クルマで赴く。
 おはようございます♪
 客席は、昨晩の面々のほとんど(?)が揃っている感じ。だいたいお泊りでしたか。
 Willows Innのディナーは、夜中12時までフェリーが走っているので、ビジターも可である。但し、レストラン予約は宿泊客に優先権があるような形になっている。

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 朝食は期待通りの極上。多くのモノは自家製で、厨房からは若手料理人のベーコン焼やらケール炒め(これイイ♪)の美味しそうなサウンドが響いてくる。
 きれいにペロリといただく。名残り惜しいが(^^;)。ああなんか、健康的だなあ♪

 下の階におりてチェックアウト。「また来たいです」
 建物内には「昔のWillows Inn」の写真類が貼られてたりする。施設の歴史自体はけっこー古い。昔の料金表を見ると、一泊6ドル・スペシャルディナー2ドル…だったりするw。

 やはり名残り惜しいので、庭をウロチョロする。
 傾斜沿いに広がる庭は、ず~っとダラダラとハーブガーデンになっている(笑)。曖昧にバカスカと、多種大量のハーブが茂っている。
 奥に、ペタンク場。

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 ところで、コチラに来てから知ったのだが、11時半スタートで「Willows Inn 農園ツアー」があるそうだ。
 しまったなあ、帰りのバスの時間都合で参加できない(^^;)。
 これは次回の課題♪

*****

 さて出発。
 Legoe Bayの海岸線を行く。
 今日は小型ボート型の漁船も多いねえ…などとスローダウンしてると、へべが「ん!?」と上空を見上げている。
 鳥だ。
「あ、アレって、、、白頭鷲じゃない!?」
 …え、ホンマかいな、、、って、ホンマだった!
 その白いアタマの君は、アメリカの国鳥・シンボルであるところのBald Eagleじゃ、あ~りませんか!
 かつての絶滅危惧種。いやあ、イイもん見たわ♪

 島内、集合郵便ポストが可愛い。

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 フェリー埠頭へ。
 昨日もそうだったが、クルマの列が長い。昼の時間は、島から戻る方向が混むんだろうか。
 乗り切れるんかいや…と思ってたら目の前でゲートが降りる。20分待ち。ラミ島へ来られる方はタイトなスケジュール組みは禁物ですw。

 Lummi Shore Rd.をスイスイ回って空港。
 今日のBellingham空港乗車のバス客は数名いる。Bellinghamバスセンターまで小型バス、大型に乗り換えてシアトルへ。
 シアトル近郊の道路はやはり混む。「いつもトラフィックジャム」は、ある程度、ホント。
 SeaTac空港、再び空港ホテル。

*****

 今宵のゴハンは、シアトルNo.1ファインダイニングと称される「Canlis」である。
 アクセスは、ダウンタウンからバスで行きましょう…ってことで、まずはライトレイルでWestlake駅へ。
 駅から連絡している大手百貨店Macy'sの横っちょのバス乗場を確認して、30分ほどの余裕。
 またちょこっとPike Place Marketに向かってみる。

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 市内は色んな型のバスが走っているが、「トロリーバス」も現役。
 ほへ~。日本ではたしか黒部トンネルが電気自動車に置き換わり、「最後のトロリーバス」は立山トンネルに…というニュースが流れた。

 19時、さすがにマーケットは閉まる時間。
 かなりの店舗のシャッターが下りているが、まだ多くの観光客が開いてる店に群がっている。
 「マッツインザマーケット」のチーズバーガーにも使われていたチーズ店「Beecher's」は、チーズ仕込槽掃除中ながらまだ販売はしている。
 チーズを見ていて、「Willows Inn」で貰ってきたパンのことを思い出した。そうだ、明日の朝食はチーズとパンや♪…で、チーズをげっと。





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by aqishii | 2017-08-28 00:45 | 美味しい日々 | Comments(0)
2017年 08月 23日

ラミちゃん、アイ~ン(ランド)♪ (7)

 お盆休みはシアトルからラミ・アイランド(Lummi Island)へ行ってきました。
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(つづき)

[AQ!]
 シードルの乾杯から小一時間。
 ここいらでサルの方へ如何でしょうか…で、テラスから移動。…って、ボクらの席は2mくらいしか移ってないけど(笑)。
 まだまだ陽は高いが海の波面が夕方っぽくなっている。
 サルからは厨房がちょびっと覗ける。
 各卓の花は野の雰囲気で、各卓ごとに違う。

costata zucchini in a juice of vines
 コスタータズッキーニ、白緑っぽくて断面が少し星っぽいアレ。その中の部分を薄切りにし、その軸の部分のブロスに浸していただく冷製。見た目は、淡い白のクロマチズム。
 …ウワわわ、こ、これ好き!
 何処までも清澄で純朴で儚げな味わいの中から、じんわりと、深みと複雑さが展開して行く。美しい。

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 noma一門らしく、皿は料理人が入れ替わり立ち替わり、運んで来る。
 Blaine Wetzelシェフもしばしば現れる。「美味しいねえ」と言うと、「ウン、juice of vinesがイイでしょ。コレはボクも大好き!」とニコニコ♪

 ところでワインその1、は…ラベルを見て思わず笑ってしまった。「Syncline」…ショップで勧められて夕べホテルで呑んだばっかりのシンクラインのラベルだ。今日は「syncline 'boushey vineyards' picpoul, yakima valley」…南仏品種のピクプール。

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native oysters and wildcress
 ごく小粒のネイティブ牡蠣。野生クレソンの煎じ汁とオイル。
 極めて削ぎ落とされた、厳しいと言ってもいいエッジのバランスが、口の中で信じ難いようなファンタジーを見せる。魅せる。ヒリヒリするような、ギリギリのとこから溢れ出す美学、そして艶。
 牡蠣自体も、料理も、所謂「牡蠣の料理」とは別の象限の小さな奇跡。
 先ほどのズッキーニも「ちょっとウルっと」するものだったが、この牡蠣には「涙溢るる」じゃ(笑)。

charred escarole and squid
 薪焼きエンダイブ、烏賊肝汁ソース。
 奇跡は続く。このシンプルな眺めの焦がし野菜がまた、心を揺さぶる。
 ソースがねえ、烏賊肝の汁らしいんだけど、言われなければわからん(言われればわかる)…それはともかく、ピュアでしかし独特の旨味がジンワリしている。綺麗なこと!(とーぜん、生臭み要素は皆無)
 実に不思議だが、それ以上に、とにかく旨い♪

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 後から振り返ると、↑この3皿が「繊細玄妙トリロジー」って感じ。共通して「苦味」の要素の意識が、極めて高い…ということもメモれる。

[へべ]
 開放的なテラスから屋内のテーブルに落ち着いたところで、ズッキーニ、牡蠣、エンダイブの3皿をいただく。
 ズッキーニの青い香り、みずみずしいジュースと爽やかな食感、深い緑にふちどられた、小さな牡蠣の澄んだピュアな旨み、烏賊肝の豊かな旨みに、薪焼きの焦げが効いたエンダイブの苦味…。しなやかな発想と素材への愛に支えられた、絞り込んだシンプルな構成と繊細な味わい。
 ああ、ここへ来て本当によかった、という思いがじわじわと胸にこみ上げてくる。
 世評や順位や星の数や権威とは関係なく、「世界のどこかにある、自分たちの大好きなレストラン」をまた見つけてしまった! と確信する。
 至福の一夜は、まだ始まったばかり♪

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[AQ!]
grilled geoduck clam
 geoduck clamは大ミル貝…ってとこか。グリエし、ラールを薄く一枚乗せる。肝のカラカラを合わせる。
 コースは此処から、豊かさ・強さへグイっとハンドルを切る。
 しっかりした噛み応えに魅力あり…から豊穣な味わい(味自体は繊細さも併せ持つ)。ラールが男らしく効いてる。
 ワインはここでスパークリングになる。「analemma blanc de noirs, columbia garge, oregon」
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lightly-cured rockfish in a broth of bones
 岩礁魚のタタキ的炙り、骨のブロスとケルプオイル。
 骨のブロスはジュレ状にしたモノが幾つか浮いている。…のを見てへべは「フィオッキのアレだ~」と喜ぶ(笑)。
 ウマイけど多少、塩キツイ。へべは「担当の好みかミスか?」と推理する。

herb tostada
 ↑でも、次がコレなんでバランス取れた(笑)。
 見ての通りの、草花のトスターダ。トスターダはマスタードリーフ・ザワークラウト・マスタードグリーンジュースの炒めに牡蠣・パセリのピュレ…見たいな作り。
 香り高く活き活きしたミストが舞う。
 行き過ぎた言い方をすれば、「都会の店が作ってはいけない一品」(笑)、採れたての植物の精霊が踊る。
 この皿に限らず色々と聞くと、「あ、それは夕方に採ってきたよ」「さっき摘んできたんだ」という材料が多い。
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poached king salmon
 キングサーモンのポーチ、トマト・トマティーヨ・ロバジ・紫蘇…。
 器とトマティーヨを見るとこれもnoma mexico inspired?…なんて思うがw。
 それはともかく、ひと口唖然呆然…もうダメだこりゃ、ってくらい驚く美味しさ。
 …それは、やっぱり、香りかなあ。鮭は旨い魚だけど、その美味しさは豊穣感・コッテリした力強さにアリ、ってもの。でもこの皿の鮭の香りは、ハッキリ鮭でありながら、「清冽」とか「澄明」とか言いたくなるピーンと伸びたハイトーンなもの。
 それが、溢れんばかりの魅力なのだ。しょーじき、ビックリした♪
 ワインはここからオレゴンのシャルドネ。
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bread from heirloom wheat and crab brain
 さて、北欧なんかではたまに見るが、ここで「パンの段」である。パンを食べる、ステージ。
 在来種麦のパンが、いやいや、めちゃくちゃ美味い。人なつこくいい匂い。かなり好きな方だ。
 お相手は蟹味噌バター、蟹の殻に入っている。身・鋏もリッチに。
 蟹はDungeness crabかな、この辺ではポピュラーなようで、マーケットでもいっぱい売ってる。

 この頃合で、ようやく太陽が水平線に近づいてきた。雲が赤く染まる。
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albacore with caraflax cabbage and wildflowers
 そして主菜。
 コースはとーぜん、季節により材料により…だろう、今日は魚で走りきってしまう。
 ビンナガマグロとcaraflaxキャベツの炙り。
 堂々の存在感と量感で締め括る。活き活きしたタッチも忘れない。
 あと、キャベツうまい(笑)。

toasted birch branches
 冷たいカバノキ茶。
 シンプルな食後茶なんだけど、抜群の味の決まり具合で、ひじょーにリフレッシング。食後茶史上の傑作w。
 そしてデザートに向けてのワインはオレゴンのリースリング。
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stewed peaches and rose granita
 小ぶりな桃とラミ島の薔薇。ストレートに、綺麗なフレイバー。

anise hyssop with lavender
 先日「Herbfarm」で実物を嗅いできたアニスヒソップ、この辺りでは登場回数が多いのかな。
 Willows Innのデザートは、素直な作りで、食材の香りをまっすぐ届けてくる。チカラがあるがまったくイヤゲが無い。

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 さて、本編はこれにて…で、幕引きにさしかかる。
 「テラスで夕涼みなど如何?」…を本線に、ぷらぷらと移動の開始。
 我々もテラスに舞い戻る。とっぷりと陽も沈み、涼気をはらんだ風が心地良い。
 …けど、ヒトそれぞれで、半袖のままのテラス組もあれば、テラスに出たものの毛布にくるまってる組(笑)、そして、室内の暖炉の間で火にあたりながら寛ぐ組も見受けられる。
 …ま、そんな陽気なのね。

fig and fig leaves
 さりげなくも、無花果葉オイルが効いている。

flax seed and black walnuts
 亜麻と黒胡桃のヌガー仕立て。ミニャルディーズらしく。
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 で、此処にサーブされる“梅酒”。梅酒インスパイアドな青いプラム酒…ってことで、スッキリ感が前面に出てウマイ。
 勿論、珈琲も。此処のは少し“北欧伝統型”の淹れ方。いずれにせよ、此処のが特筆ってことはないけど、シアトル圏の珈琲は、どのスタンスでもレベルは高い。…「やっぱりネ」、って言わないといかんのかなー(笑)。

 トイレを求めて奥へ進むと、保存庫へ行き当たる。各種漬けた物~干した物など、松茸から海鼠まで、桜花びら・UMEBOSHI、鰹干し・干し鱈骨、自家製乾蠔豉・干し松毬・“XO Shellfish”・各種花粉…。
 色々なこちらの陰影~玄妙さ…を支える自家製腕っこき軍団w。

 この頃合になると、こちらのスタッフはハナからサンパなのだが、また一段フレンドリーな笑顔を見せる。
 聞いてみると日本との縁も深い(日本人スタッフは居ないのだが)。
 J君はハワイ大学教授の息子で、数えると「日系5世」になるそうだ。そこそこ会話にもなる程度の日本語を話す。
 T君に至っては、子供の頃に三鷹・吉祥寺にいたそうで、所謂「ペラペラ」レベルの日本語。ペラペラなのに「もうすっかり日本語を忘れてしまいました」ともどかしげに述懐するのが、より以上にペラペラ感を醸す(笑)。

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 「ボクもこの前、日本に行ってきたよ~」というスーシェフのNick Green(髭のヒト)がホントに素晴らしい。仕事中から、ニコニコ笑顔を絶やさず、しかも信頼感安定感に溢れた頼もしい感じ。厨房のノリを作ってるよなあ、って雰囲気。…後からググったら、フォーブスの選ぶ「Five U.S. Sous Chefs To Watch」の筆頭に選ばれていた。
 Nickに「次はいつ来ればいい?」と聞いたら、「四季それぞれ面白いよ。ん~、例えば、茸と鹿の10.11月…とかね!」
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 シェフ・ブレインウェッツェルは、ある意味、予想通りのヒト。
 にこやかに物静か、フッフッフ…と真っ直ぐにシゴトに打ち込む。そこは自信。
 地元ワシントン州出身で、まだ31歳だって。
 やはりnomaの話になるんだが、「最初は2009.2010に行ったんだよ~、ビックリしたもんだぜい」と言うと、「ああ!ちょうどその時いたよ~♪」
 (後で見ると、ブレインは2007-2010がnoma在籍)

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[へべ]
 2009、2010のnomaへの感動が鮮やかによみがえる。
 あれはいい、と君は思った。あれはいい、と僕らも思った。きっと、そういうことなんだろう。
 地元の食材を大切に扱い、季節の味を最大限に生かすこと、微妙な香りを味を静かなトーンで細やかに表現し、食べ手の五感の隅々にまで届けること。

 nomaの厨房を見た人ならば誰しも、いずれその「チルドレン」に世界各地で出会う日が来ることは予想しただろう。
 それでも、その、ここまで美しい結実に、よもやこの国で出会うとは。
 幾つになっても驚きは尽きず、だから人生はおもしろい。
 アメリカのなかでも冷涼で食材豊かな北西部の島で、若くみずみずしい感性のシェフが、やはり志気高く若々しく和やかなチームを率いて感動的な仕事をしている。

[AQ!]
 足取りも軽く、ロッジMatiaへ戻る。
 上空に北斗七星がはっきりと見える。星の宴…。




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by aqishii | 2017-08-23 12:59 | 美味しい日々 | Comments(0)
2017年 08月 22日

ラミちゃん、アイ~ン(ランド)♪ (6)

 お盆休みはシアトルからラミ・アイランド(Lummi Island)へ行ってきました。
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[AQ!]
 Lummi Islandへ向かう。
 「島には公共交通機関はありません」…とのことで、レンタカーとなった。
 Bellingham空港Avisで借りたFordフェスティバは30分ほどでフェリー埠頭へ。フェリーでほんの5分、静かな島へ上陸である。

 軽く島内観光を済ませ、西岸に戻ってWillows Innの駐車場へ乗りつける。
 海岸からすぐの位置だが、けっこう傾斜地なので海を見下ろしている。その傾斜に建っているので、見た感じだと、中2階のような上部がレストランで、半地下のような1階に「チェックインはこちら」と書いてある。ヨーロッパのオーベルジュなど、着いた当初、どこに顔出したらいいのかようわからんことも多い(^^;)が、コチラは明確だw。

「コニチハ、石井デス」
 Willows Innの宿泊は、レストラン裏手の本館に7部屋/周囲1km程度にちらばる9つほどのロッジ(貸別荘みたいな)…からなる。…って、ボクらは予約サイト上「当該日程で空きのあるの」をテキトーに取ってしまってたのでよく理解・把握してなかった(^^;)のだが、そういう構成のようで、今宵ボクらのお泊りはレストランから400mほど離れたロッジ「Matia」であった。
 ロッジ群の中では最もレストランに近い。…けど、坂だしけっこー歩く。好天でヨカタ(笑)。

 鍵を渡されて、簡単な説明と簡単な地図でMatiaへ。
 …うおっつ! コレか~、り、立派だな(^^;)。堂々の一軒家貸別荘。広大なリビング、キッチン(使わんやろ(^^;)…長期滞在者用か)、寝室が2つ。本来は4人の泊まりが最適か。
 ま、ゼータクだわ♪ ソファに引っ繰り返ってお昼寝。

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*****

 Willows Innの一夜…は、段取りがあって進行するコースとなっている。
「18時にテラスでシードル開けて乾杯、ですから集まってネ」
 で、
「その前からダラダラしたいヒトには、バーが16時から開きます」
 とのこと。

 17時半くらいに繰り出す。海を見渡すテラス席で、カクテルにベリンガム産エールで乾杯その1♪
 テラス、居心地イイっす。涼しい風。透かし屋根に絡まった緑越しの柔らかい陽射し。ダラダラ…。
 もう小一時間早く此処で始めても良かったかなw。

[へべ]
 明るい夏の夕方、まずはテラスで食前酒、そしてグラスに注がれたシードルで乾杯を。
 くつろいだ雰囲気にふさわしく、新鮮な素材を生かしたシンプルな仕立てのフィンガーフードが次々に現れ、味覚に生き生きと語りかけてくる。
 テラスには今宵の客が一組、また一組と集まってきて、このひとときをゆったりと楽しんでいる。

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melon, lemon verbena, and konowata
 まず登場するのは淡い緑のメロン、「上に載ってるのはsea cucumberよ」って…つまり海鼠腸で、これが驚きの好相性!
 後で貰った当日のメニューにはちゃんとkonowataと書いてあった(笑)。みずみずしい果汁たっぷりで爽やかな香りの甘すぎないメロンが、海鼠腸の海の香りと響き合う。

[AQ!]
 海鼠腸じゃん♪ 「和食」っぽい創作はあまり出ないけど、日本語・日本インスパイアド食材はチラホラ。そーいえば、菊乃井で研修した料理人もいた。

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island plums
 「島からのご挨拶」的なポジション、ごくシンプル=切っただけ、の7種類プラム。ビックリするくらいみずみずしく、ビックリするくらいそれぞれ個性的。

[へべ]
 氷の上に並ぶ果実の小片は、地元産のプラム(の、お刺身)。種類ごとにこんなに味が違うとは…それぞれベストの熟れ加減で、顔が自然にほころぶ。
 noma Tokyoの柑橘の刺身を思わせる一品だけど、さらに「何もしない」仕立てで供するのが、後で振り返ればこの店らしい。

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toasted kale leaves
 うねるカナッペの台はケールの葉。凝縮した緑と、江戸むらさきみたいな黒トリュフのソースが合わさって堂々たる旨さ。
 冒頭のスナックコーナーでは代表格の一つのようだ。

[AQ!]
 トリュフ表面のプチプチ食感は、ライブレッドの砕片。
 このケールの不思議なビーチチェアのような形状、ロッジに置かれたスケッチブックに描いてたヒトがいました♪
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spot prawn and rhubarb ceviche
 牡丹海老・リュバーブのセビーチェ、タコスがわりのナスタチューム葉。
 凝った構成の「厨房からのご挨拶」はひと口の爽やかな誘惑。
 後でシェフと話してたら「テュルムのnomaは面白かったね~」って漏らしてたから、“セビーチェ”に寄せたのはその影響かもしんない。

[へべ]
 くるりと丸めたナスタチウム葉の円錐に盛った一口セビチェ。
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[AQ!]
roasted shishito peppers with nasturtiums
 ところで、こうしてテラスで進行していると、時に、駐車場の向こうの庭から盛大な煙が上がるのが見える。
 高台の庭のどん突きに薪小屋が建ち、その前のスペースが大きな「焼き台」になっているのだ。「燻製小屋」も並んでいる。
 まずは焼き青唐が登場。
 我々(日本人)が「ギンディージャじゃ~♪」と喜んでると(後で見た品書には)「shishito しし唐」と書いてある(笑)。間抜けな時代だw。
 オレンジ色のディップはナスタチウムの花の香り一杯(だが自然な感じ)で、たっぷり一緒に。

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savory donut
 テラスでの“前哨戦”フィンガーフードコーナーは続く。
 なかなか巧みな起伏作りで、あくまでオツマミっぽい中で、凝ったの/簡単なの…を出し入れしてくる。
 で、ポコ…っと可愛く素朴にドーナツ。“具”はスモーキーなブラックコッド(燻製小屋製だろう)で、オイシイ。
 ま、見てるとアレですな、nomaの例の「魚の刺さったAebleskiver(デンマークドーナツ)」の「魚の刺さってない版」みたい(笑)。

smoked mussel
 焼き台が燃えている。
 豪快だ、盛大だ♪
 「焼き」のタイプの加熱は、多くのモノがそちらで薪焼きされている。専門シェフが張り付いて大奮闘している。(…雨の日はどーすんだろう?)
 今回の焼き台からの使者は、焦げた木箱。蓋を開けると煙が吹き出し、大きなムールがウワ~と口を開く。…生きてるみたいに口を開く…のは単純な嵩上げトリック(笑)で、蓋で軽く押さえつけてるのを開けるとムールが動いたように見える、のだがw。
 直球の快楽。特にテラスでいただいてると、薪焼きの加熱は、とってもナチュラルに感じられる。

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[へべ]
 下に小石を敷いて、うまく高さを調節してあるのよねー♪

reefnet-caught sockeye salmon
 キャラメリゼしたバターが甘く香るソックアイサーモン。

[AQ!]
 sockeye salmon…紅鮭。(後ググリだが、この英語は日本語に入ってて、紅鮭のことを「ソッカイ」とも言うそうな)
 さっきLegoe Bayで見てきた「reefnet」漁法でとった紅鮭の軽スモーク。仕上げが、バター(にブラウンシュガー・ヴェルジュ)。
 艶々プルプルと震えるソッカイ…だけが、目の前にウルルンと置かれる。バターまみれだけど、お手でどうぞ。んで、2人で仲良く一切れネ。
 …と様々な感覚も刺激されながら、ウットリする。

(つづく)




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by aqishii | 2017-08-22 12:43 | 美味しい日々 | Comments(0)
2017年 08月 21日

ラミちゃん、アイ~ン(ランド)♪ (5)

 お盆休みはシアトルからラミ・アイランド(Lummi Island)へ行ってきました。
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 さらに良い天気。ピーカンだわ。

 今回の目的地は「Willow Inn」で、それはLummi Islandにある…という所から思い出しておこう。
 ラミ島はシアトルとバンクーバーの中間あたりの島、バンクーバー寄りだがアメリカ国内。
 まあ短めの旅程となるし、なるべくラクして行こうと思っていたのだが、さすがはモータリゼーションの国でアクセス関係って基本が「自家用車」設計なのだなあ。
 まず「ラミ島には公共交通機関はありません」。…ハァ。
 例えばスウェーデンのOaxen島Oaxen Krogみたいなもんだったらフェリー埠頭から歩いていこか、と思ったら、5km以上あるんだコレが。けっこー大きい島なんだコレが。(Oaxenも案外、1km近くあったのだが)
 多少考えてはみたのだが、これは「レンタカーで来い」ってことだわなあ…。
 レンタカーと決めて地図を眺めると、最寄りの町はBellingham。今回はレンタカー走行距離は短い方がいいなあ…其処で借りよう。Seattle~Bellinghamはバスがあるようだ。ホテルは何処にある?
 …その辺を勘案して出た答えが、今回の旅程でありました。飛行機に乗らないのにベリンガム空港に来たのは、バス乗場・ホテル・レンタカーカウンター…の3つが1ヵ所で済むため。
 日程が長かったり運転好きだったら、シータック空港やバンクーバー空港からレンタカー…というのも考えられるところ。

 日曜朝も空港は人影まばら。
 …だけど、コーヒーショップは開いてた。エライぞ、ねーさん。
 そして、各社並ぶレンタカーカウンターにも係員はスタンばっているのであった。
 AVISにチェックアウト。「ごめんね、ウチはGPS(ナビ)無いから」。鍵を受け取って駐車場へ赴くと、待っていたFordフェスティバはAT車だった、とくにリクエストしてなかったけど。海外でATは初めてかなあ。やっぱぶっちゃけ、ラクはラク。そして、何故かモンタナ州ナンバー。

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 クルマもまばら、田舎道。
 空港から西へ走るとすぐ「Lummi Nation」。Seattle→Bellinghamのバスからも幾つか見られたが、この辺りはインディアン居留地が多く、このLummi Nationもそうであるようだ。
 海岸に出ると島々が浮んでいる。地図で見るとえれぇ多島海なのだが、実際に見ても、そーゆー感じ。

(そう言えば、Lummi Nation一帯の広範囲な地域はgoogle mapのストリートビューが一切無い。西海岸なんてアメリカITのお膝元なのに…と思うのだが、インディアン居留地なのは関係あるのだろうか)

 半島のような地形の先端からラミ島へのフェリーが出る。その埠頭まで30分程度。
 島まで5分程度の簡略な渡し舟フェリーなので、埠頭があるだけ。日曜は1時間に1本程度(平日は3本)なので次まで多分約20分待ち。それらしき場所にクルマが1台停まっているのでその後ろに並ぶ(正解)。
 やがて島からやって来るフェリーが見える。平積みのパレットがそのまま走ってくる…ような簡単さ。でも乗って走り出すと、案外、速い。
 乗船、クルマに乗ったままで出発。そのうち料金徴収係が回ってくる。片道だと思って払ったが、帰りのフェリーでは係が回ってなかったから、往復料金だったのね(^^;)。

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 Lummi島に着きましたぢゃ。
 周囲一周だと20kmくらいあるのかな…な島、尤も南半分はかなりな山で一周道路は(多分)無い。埠頭から北の部分の海岸線、5kmくらい?をひと回りしてみる。

 概ね、ノンビリした保養地。ボートで乗り付けられる仕様も。
 西海岸Legoe Bayは流木が多い。
 ちょい沖合いに船が出ている。これらが「Wild Reefnet-Caught」漁法によるサケマス狙いの漁船のようだ。このトレトレのサーモンはWillows Innの食卓にも登場する。

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 ギャラリー・ワインショップ・木工アトリエなんかが並んでるので寄ってみる。概ね、観光的、乃至は昔のニューエイジ…みたいな感じだがw。
 静かな創作環境なためか在住アーティストは多いらしく、自宅を「週末オープンギャラリー」開放している家もチラホラ見られる。
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 鯉のぼりならぬ「オルカのぼり」が翻る小屋。
 海岸線には「Tsunami Evacuation Route」標識が幾つも立つ。来る時は来るのかなあ。
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 埠頭近くまで戻ったらスーパーがあった。「Islander」。地元特産コーナーもあるけど、多くは保養地日用品。
 島を南下してみる。道は森林道的雰囲気になる。
 森林中に時々、いきなり、アート物件がある。朽ち果てたクルマもアート?だろうか?
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 再び埠頭付近に戻り、「Beach Store Cafe」でひと休み。へべはビールを決めてご満悦(笑)。



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by aqishii | 2017-08-21 16:18 | 美味しい日々 | Comments(0)
2017年 08月 18日

ラミちゃん、アイ~ン(ランド)♪ (4)

 お盆休みはシアトルからラミ・アイランド(Lummi Island)へ行ってきました。
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 *Chips & Dip
 *Pan-fried Cornmeal Crusted Catfish
 *Bacon Cheeseburger
 +Roger's Pils Georgetown Brewing
 +IPA Schooner EXACT

 シアトルの「パイク・プレイス・マーケット」は全米最古の公設市場、にして観光名所。多くの人で溢れかえっている。
 その一角、「Corner Market」ビルの2,3階には数店の飲食店がおさまっている。
 本日のお昼は3階の一軒、「Matt's in the Market」。
 市場の材料を活かしたダイニングで、OADのグルメカジュアル・ランキングを見れば全米195位につけている。

 人気店なのでとくに一周目は予約必至らしい。
 我々もサイトから予約して行ったが、席は予約客でほぼほぼ埋まっていた。
 ほどよく古ぼけたビルの階段を昇る。
 3階、広い窓の際の席からはマーケット中心部が見下ろされて、気分良い。
 まずは、生。ピルスナーとIPA、とくにIPAのホップ香が乾いた青空にとけていく。

 その青空を見上げれば、宣伝飛行機が飛んでいる。あれ、何て言うの?…宣伝ポスターを飛行機がヒラヒラと引っ張って飛ぶ奴。
 宣伝してるのはワインの「Stella Rosa」。
 なんかアメリカだな~。

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 昼のメニューは「Sandwiches」コーナーが中心となる。
 「本日の魚料理は帆立ですヨ」…なんて手もあるが、注文は「鯰フライサンド」と「ベーコンチーズバーガー」にする。それから、アチコチに出てくチップスが旨そうだったので、慌ててそれも付け足す。
 シェフポジションはオープンキッチンになってて、凄い勢いで皿が送り出されている。

Chips & Dip
 house made salt-pepper chips, hot bacon-caramelized onion dip
 いい芋いい塩、ビールを愛してる♪
 ディップは“焼マヨグラタン”とでも言いたい代物で、美味しいけどコテコテで3/4くらいは余る。
 余るよなあ…と思うのだが、隣の壮年カップルは綺麗に完食してた。うーむ。そーだこれが、アメリカ~ン!(^^;)
(コッテコテなのは確かなのである。隣のカップル、次に来たサンドウィッチ物では、マダムはパンを外し、旦那はパンにレタスまで外して、残してた(^^;))

Pan-fried Cornmeal Crusted Catfish
 sambal mayonnaise, shredded romaine, on potato bread
 付いてくるスープは、鶏・レンティユを選択。
 うおっと、旨い。これは旨い。鯰がとっても上質。滑らかで品良いお味。バッチリでしょ~。
 残念ながら、日本ではなっかなか食べられない品目…という意味では、頼んでヨカタ♪

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Bacon Cheeseburger
 beecher's smoked cheddar, bacon, red onion, iceberg, mayonnaise, smoked tomato jamon brioche
 付いてくるスープは、ガスパチョを選択。
 「beecher's」はパイクプレイスマーケット内の自然派チーズ工房。「iceberg」はレタスの種類ね。
 ハンバーガー専門店じゃないしバーガーはこれ一品のオンリストだが、まあ本格的に旨い。ガッツがあって、いい意味ボリューミー。さすがアメリカ♪ ベーコンも美味しい。

 そんなこんなでビールのおかわりなどし、注文的にはこんなもんだけど、満腹♪

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オマケ編:
 ビルの3階に上がって見回しMatt'sをみつけた時に、隣の珈琲店も気になった。
「Storyville Coffee」
 フツーのコーヒーショップ作りだけど、ちょびっつだけ、気合が感じられる。
 そんな訳で、お食後の珈琲はコチラへ伺ってみた。
 余裕ある間取りで、居心地良い。暖炉に火(笑)。
 エスプレッソとマキアート。
 ナカナカ良い。見た目同様?、スタバやシアトルコーヒーワークスあたりより、ちょびっつ美味しい…感じ?

*****

パイク・プレイス・マーケット:全米最古の公設市場 (つづき)
 「Pike Place Chowder」…長蛇の行列見物。 -観光名所w
 「Starbucks 1号店」…長蛇の行列見物。スタバ・マニアにとっては、緑色ではなく茶色の創業当時ロゴなのが重要、らしい。 -観光名所w
 花束を抱えているヒトがけっこういる。案外売れる、花♪

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 「Pike and Western Wine Shop」…POP好きなワイン屋、オレゴン&ワシントン豊富。今晩の晩酌用にオススメの1本購入「15 Subduction Red Columbia Valley Syncline」。
 「Pear Delicatessen & Shoppe」…高級デリショップ。今晩のホテル宴会(^^;)用に、サラミサンド・枝豆サラダ、その他ツマミなど購入。イートインで食べてるヒトも多い。
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 マーケット周辺にはストリートミュージシャンが多い。
 見かけた中で別格なのが"Piano Man" Jonny Hahn! ファンタスティック! 情熱的で叙情的なプレイが切れてるし、64鍵車輪付きピアノ:melodigrand miniかなあ…の音色が素晴らしい。持ち味である、ホンキートンク性・竪琴性・クラビ性…みたいな要素のバランスがナイスで天上の響き♪ …よほど上手く調整してるのか運よく枯れたのか…。youtubeで「Jonny Hahn」検索で幾つも出てくる。
 フィドルのおっちゃんは、足踏みでタップダンス人形を踊らせる。カタカタ♪
 サンポーニャ&ギターの若者は、足踏みでビルゲイツ人形にもギターを弾かせる。しょーむない企画だが、動きが可愛い(^^;)。
 パイクストリートにいた兄ぃは、エレキギター・ドラム・歌をこなす。器用なもんだが、仕様は「あるある」かな。
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 パイクストリートに出て「シアトルコーヒーワークス」でひと休み。
 その先を進むと「KuKuRuZa」を発見。表参道に出店したポップコーン屋のシアトル本店である(ところでググると、もう日本も5店舗とか、あるのね)。冷やかし…まあポップコーンだしな、と1袋購入。 -観光名所w

 帰りはWestlake駅からライトレイルに乗る。
 University Street駅もそうだが、ダウンタウン地区では地下駅で、バス・ライトレイル共用なので同じホームに路面電車が来たりバスが来たりする。
 ライトレイルから眺めるグラフィティは、さすがに腰が入ってる(笑)。
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 手前にセーフコフィールド・後ろに高層ビル…がシアトルっぽい。
 土曜ということもあろうが、車内、ユニフォームが一杯。マリナーズとシーホークス。応援太鼓のおじさん。
 遥か彼方に向かって、へべが何か叫んでるから見てみたら、好天に姿を見せたマウントレーニアであった。
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 駅前自転車置場はロッカーになっていて鍵がかかる。
 ホテルで荷物をピックアップ、空港のバス乗場へ。
 ベルエアのおばちゃんが「あぁあぁ昨日アンタたちにチケット売ったわね♪」。バスは基本的に予約制で荷物の個数を確かめて予約表にサインして乗車。
 ベリンガム空港までは約2時間40分。
 「巨大鉄骨建造物が赤錆びて朽ちている」…なんてのが魅力的アメリカ風景♪
 更に北上すると、ワシントン州は北だなあ…という感じの樹のスタイルの森林が増える。再び、ツインピークスやあ…と思う(^^;)。

 途中、カジノホテルやら乗換えステーション・ベリンガムバスセンターなどを経由して、ベリンガム空港着。
 人影まばら…というか人影のない、田舎空港(^^;)。駐車場を挟んで向かいに、出来立てのホリデーイン。チェックイン。新品ツヤツヤ…なのが取り得w。
 な~んにもない…所なので、ホテルフロント背後の売店がコンビニ調の品揃えなのが助かる。

 部屋で、パイクプレイスマーケットの戦利品で家庭内宴会♪
 地味な夜(笑)…ではあるが、前日が到着日なのに小遠足を決行して疲れてたので、丁度良い…という計画通りw。




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by aqishii | 2017-08-18 13:31 | 市場考現学 | Comments(0)
2017年 08月 17日

ラミちゃん、アイ~ン(ランド)♪ (3)

 お盆休みはシアトルからラミ・アイランド(Lummi Island)へ行ってきました。
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 2日目朝だ。まずまずの天気。
 チェックアウトして荷物預けて、目の前のライトレイル駅から市内へ出かける。
 路面電車からの眺め、北西アメリカの樹林・クルマ多いなあ(USAだからな)・インダストリアル・海と街・セーフコフィールド・高層ビル…。
 向かうのはパイク・プレイス・マーケット。University Street駅下車。
 ユニバーシティストリートに出るとすぐ、シアトル美術館がある。館の前に有名な巨大彫刻「Hammering Man」。ー観光名所w
 企画展は草間彌生だった。人気あんなあ。
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 で、すぐ斜向かいからマーケットエリアが広がる。
 この周辺にはマイクロブルワリーが幾つかあるらしいが、その代表格「The Pike Brewing Company」に行き当たる。すぐ後から昼メシなので一杯ひっかけてるヒマは無いが、見学だけ、する。客席のすぐ奥に、かな~り巨大なタンクが並んでいる。
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パイク・プレイス・マーケット:全米最古の公設市場
 「Public Market Center」巨大看板。すぐ下に黄金の豚の貯金(募金)箱。 -観光名所w
 魚を投げる魚屋。…ってそうそう売れる訳じゃないのだが、集まった観光客用にたまに無意味にパスを回すw。 -観光名所w
 「Market Spice」…ギリシャ系mixがあるのがアメリカっぽいかな。いくつか試し買い。
 「Daily Dozen Doughnut」…長蛇の行列見物。 -観光名所w
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『Corner Market』棟1階の「貼紙の多過ぎるフィリピン料理屋台」。読んでると、かなり、クル(笑)
 「此処に座ってアイス舐めてるとか、貼紙読めよ!」
 「ウチで働いてるJoyは妹じゃない、娘だっつーの」
 「Don't talk 2 me while I'm cooking!」
 「オマワリの邪魔すんな、此処にいる時はメシだってば」
 「隣は何時開くんだ?…って質問、禁止」
 「Yes, we do speak english」
 「便所はアッチ→だって言っておろうがぁ」
 「ウチの電子レンジ、使うな!」
 (たまにタガログ語)
 「鮭のシニガンの食べ方を知らないなら、頼むな!」
 「We do not accept Difficult Customers... So Know Your Role!」
 「値引き交渉で恥をかきませぬよう。引きません」
 「WiFi password? Talk to each other!」
 「チキン・アドボのレシピはこちら↓」
 ヽ(^~^;)ノ





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by aqishii | 2017-08-17 09:26 | 市場考現学 | Comments(0)
2017年 08月 16日

ラミちゃん、アイ~ン(ランド)♪ (2)

 お盆休みはシアトルからラミ・アイランド(Lummi Island)へ行ってきました。
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「The Herbfarm」(つづき)

 さて館に戻って、着席。
 全ての席が、それとなく厨房の方を向くような配置である。大テーブルが2箇所設けられ、ターブルドット風に見知らぬ客同士の相席になっているようだ。そう言えば予約時に希望を聞かれたっけな? 我々はフツーの2人席。
 スパークリングワイン(品種はジーガレーベ、知らんがな(^^;)。ゲヴルツ由来の香気が綺麗)が注がれて行く。
 そして最初の軽い前菜「Salish Adventure」が登場。

Salish Adventure
 Fig-Leaf Cream, Roasted Beets, Cured Baker River Salmon, Lopez Island Smelt, Ice Lettuce.
 +14 Orca Lsles Sparkling Siegerrebe / Puget Sound AVA
 一見は「鰯マリネとガーデン野菜のコンポジション」。
 魚はベイカー川サーモンとロペス島のsmelt(キュウリウオ…ワカサギ系統)。アイスプラントはIce Lettuceと言うのね。上々のスタート♪

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 …と、そこで厨房前に緋のカーテンが降りる。
 カーテンの前に居並ぶ面々は、主人・シェフ・ソムリエ。
 これより「本日ディネの趣旨について」の口上が始まる、のだ。
 Herbfarmの夕食には、基本、何かしら「テーマ」が設定されている。
 本日は「100マイル」ディナーと名付けられている。その意味は、「使う材料を、すべて当店から100マイル以内から調達する」のだと言う。

 Where (Truly) Every Last Molecule of Food & Beverage Comes from No More than 100 Miles from Our Dining Room.

 いい話やね〜。
(実際、発表されているテーマには我々的にはさほど関心ないモノもあったので、この日に当たったのは「ラッキー」であった)
 で、「如何にしてそれを成したか」をまず滔々と語る、のである。

 主人Ron Zimmermanが、熱く・長く(笑)、語る。(ネイティブ to ネイティブなんで、わからんとこも多いが(^^;)) ベイキングパウダーから作らにゃあかんちゅーは大変なんよ、とか、シングルモルトビネガーはだなあ、とか、妙なとこが熱い(笑)。
 そしてソムリエBruce Achtermann。そう、ワインも「100マイルから」というんだからマニアックなテーマだし、このワイン生産エリアの店らしい。まあそれゆえ、出すだけならどうともなろうが、マニアックな彼はそれじゃおさまらない。
 ピノの作付けの少ないワシントン州で満足行くピノを出そうと思って、「数年がかり」になったと言う。近所のワイナリーにかけあって、ピノ栽培のメンテは「Herbfarmの若いもんが手伝いますから」…みたいな(笑)成行きだったそうな。
 それにしてもこの真っ赤な蝶ネクタイのソムリエはキャラ立ちがいい。何とも厳粛な雰囲気、妙に流暢な滑舌、…その全体がウラでニヤっと笑ってるような感じ。
 シェフChris Weberは若い。後で聞いたらまだ20代の29歳。快活な若者、で、小さい。小柄。何となく吉野カッちゃんシェフみたいw。島に行ったり畑に行ったり…見て考えて、やりしましたぜい~な話。「100マイル」だから、黒胡椒やオリーブオイル・多くのスパイス・チョコや珈琲…などは使えないんですよ~、など。

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 そんなプレゼンテーションが緋色のカーテンの前で繰り広げられて行くのだが、これが段々、ツインピークスのシーンっぽく、見えてくる(笑)。大体、ワシントン州にはツインピークスの雰囲気があるのだが(笑)。ソムリエが怪しいんだよw。ジ・アウルズ・アーント・ワッ・ゼイシーム…♪
(…2人で「ツインピークスだよなあ(笑)」と話していたのだが、後でググるとホントにツインピークスのロケ現場はこの近所なのだった(!)。これも「100マイル」内であった(^^;))
 3人の口上が済むと、厨房から料理人たちが呼び込まれ、1人1人の名前と簡単なキャリアが紹介される。
 長身のヤングガイは「彼はベルギーのインデヴルフで働いていました」。…おおお、本日は「100マイルディナー」だけど、我々がこの発想・ネーミングに出会った最初がインデヴルフの「1kmサラダ」であったのを思い出す。奇遇…というか通じるものがあるんだね~。

 そんな風に、ディナーの流れは「劇場型」だが、気取らず・構えずでサンパな雰囲気である。(怪しいが(笑))
 卓上には我々の名前入りの凝ったプレートが用意されている。
 とーぜん毎晩1回転だが、わざわざサイトで「single seating nightly」と誇ってるように、米国ファインダイニングは多回転店がフツー…なんだよな~。

Staff of Life
 House-Churned Holstein Cow Butter / Woodoven Skagit Valley Tevaldi Wheat Sourdough Loaf
 パンとバター、非常に美味しい! 麦の香りにうっとり。

A Corny Crab
 Wood-Ash Nixtamalized Flint-Corn Dumpling, Salish Sea Crab, Radishes, Wild Purslane, Broth of Smoked Corn Cobs & Grilled Crab Shells.
 +13 Venturi-Schulze Pinot Gris-Kerner Cuvee / Vancouver Island
 Nixtamalizeとは、トウモロコシなど穀物をアルカリ水処理する方法…だそうで。
 玉蜀黍団子に蟹・ハーブを乗せ、そこにシェフが殻から蟹スープを注いでいく。
 蟹・玉蜀黍・アメリカのファインダイニング…と並べると、なかなかしつこい「アメリカ味」かな?と予想されるのだが、すっきりとナチュラルなテイストに収まっていてイイ感じ。
 ワインはピノグリ・ケルナーで、バンクーバー島から。バンクーバー島はカナダ領だが、此処からだと150km程度で「範囲内」となるw。

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Degustation of Rabbit
 Rabbit Ham with Gooseneck Barnacle-Lemon Thyme Butter. Hazelnut Rabbit Schnitzel with Rosehip Puree. Carrots, Bunny Bacon, Sea Lettuce.
 +Herbfarm Amber Waves Pale Ale, 100% 100-Mile Ingrediments
 兎の三変化。Sea Lettuceはアオサ。
 最初に口にしたヘーゼル衣のシュニッツェルにキュン♪ 良い出来だ。なるほどこうして進んで来てみると、余りにもとーぜんながら、フレッシュなハーブの香りが、料理にキレのあるエッジをもたらしている。店の根幹がよく機能している、ってこっちゃねw。
 合わせるのは自家製のペールエール。ここでビール…は粋で、思い切ってる。
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 ところでサルを眺めていると、面白いことが見られる。
(ちょっとネタばれになりますが…)
 トイレに立つ客がいると、フロアサービスに動きがある。ナップを畳む…なんてのはフツーだが、何故か壁際に向かい何かを持ってくる。この店には場所柄、兎や鳥類の剥製が飾られているのが、その一つをトイレ客の空席にポンと座らせてしまうのだ(笑)。
 トイレから帰ってきた客は「アジャパ!? 兎に席を取られた!」
 まあまったくくだらん、アメリカ人らしい小ネタである(^^;)、嫌いじゃないw。
 この店、サービスはバリっとした恰好でちゃんと決めているのだが、彼らがニコリともせず兎ちゃんを客席に置いて行く…ジョーク的にはここが肝要であるw。

"Lasagne" Laissez Faire
 Cabbage. Blanched, Caramelized & Crispy. Caramelized Duck, Anise Hyssop.
 +14 Ephemere Pinot Noir, Hollywood Hill Vineyard, Puget Sound
 キャベツのデクリネゾンが「ラザーニャ」として鴨心臓を包む。
 これはとっても美味しい。キャベツが見事に調理され、アニスヒソップの香りがハマリ役。アニスヒソップは先ほど庭でも嗅いできたのだが、甘く料理的な香り高さ。キャベツが上がる。
(ところで後ググリだけど、アニスヒソップはシソ科カワミドリ属・ヒソップはシソ科ヤナギハッカ属…だそう)
 そしてこの皿に合わせるのが、件のご近所ピノ「4年がかり」w。これがいいピノだった。とっても素直、化粧っ気がないのだがピノのチャームに富む。こういう作りの場合、イチゴ系統の香り…が、往々にしてちょっとわざとらしく出過ぎるのだが、まったくイヤゲ無く調和している。

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 ワタシの席の背後からはソヨソヨとギターの音が快い。Patricio Contrerasはマドリッドのロイヤルコンセルヴァトワ出だとかで、Herbfarmのウリの一つとしてサイトにも紹介がある。アメリカは生バン好きwだが、シアトルNo.1のレストラン「Canlis」のピアノのヒトよりだいぶ上手い(笑)。
 話してたらPatricioは日本にもいたようで、現用のギターは仙台の「MIURAギター」。誇らしげに「ホラ」と見せてくれた。
「家にもう一本MIURA持ってるよ」 (「MIURA」は多分1本80万円くらいから、なんでタイヘンなのだw)
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What's the Beef
 Mint-and-Shallot-Crusted 5-Year-Old Chinook Farms Angus Strip, Wood-Roasted Plums, Zucchini, Fennel, Spicy Mayonnaise.
 +15 Nefarious Cellars Malbec, Defiance Vineyard, Lare Chelan
 グラスフェッドの5歳アンガス、35日間熟成。
 アメリカは実はグレインフェッドが多く、Wagyuブームでメタボ牛っぽいものも増えているのだが、これはガッツリとアメリカ牛肉観を味あわせてくれる。ローストプラムの尖った酸が作るビックリするようなコントラストがイイ。花の丸い酸もステキ。

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Three Treasures
 Grapeseed Oil Ozette Potatoes with Honey & House-Fermented Malt Vinegar, Puyallup Valley Duck Foie Gras Mousse, Sungold Tomatoes, Woodruff.
 3つのお宝を鑑定すると、ジャガイモ・フォアグラ・トマト。
 グレープシードオイルと自家製モルトビネガーの芋は象徴的に旨いし、灰かぶり(車葉草かな)トマトも魅力的処理。Puyallup Valleyはタコマ近郊のようだが、100マイル内でフォアグラが産されるとは、恵まれた土地だ(笑)。

Trio of Ices
 Granites of Cucumber, Wild Trailing Blackberry, Fresh Cinnamon Basil.
 胡瓜まで、上がって感じる。爽やかだ。

The Blue & the Gold
 Mini Tart of Blueberry Jam and Tangerine Gem Marigold With Burnt Meringue.
 +Shrub of Local Blueberry Juice & Spruce Needle Vinegar
 Tangerine Gem Marigoldはオレンジ色の小花。ブルーベリー、炙りメレンゲのタルトで可愛い。
 ウッディな香りが心地良い、ノンアルコールのペアリング。

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Plant Infusions
 Choice of Wild-Crafted "Coffee", Local Teas, Herbal Infusions, And Historic Bark & Root Decoctions of the American West.
Shake, Rattle & Roll
 Chocolate Mint Milkshake / Pavlova of Berries / Our Fig with Salt
 樹皮・根の煎じ茶を頼む。
 ミニャルディーズ。先ほど庭で嗅いできた「ミントだけでチョコの匂いがするでしょ」…のミルクセーキがうんまい。

 そして、また~り♪
 いい店だね~♪
 思ったことをちゃんとやってる、ちゃんと出来てる、楽しませてくれる。
「シェフはこのテーマをこなすごとに、毎年、土地の食材への理解を深めている」
 と主人は言う。
 その通りだろう。若き20代の未来が楽しみだ。
 …それにしてもChrisシェフ、「店に入って10年・シェフとして7年」って言ってたなあ。ソレって、子飼い&大抜擢? いい度胸してる老舗だ。

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「帰りのLIMO、何時に呼べばいい?」
「いつも大体、11時15分頃に終わるわね」
 とは聞いていた。
 まあ何となく鯖読んで11時半にリクエストしておいたのだが、まあ綺麗にお客さんみんな11時~11時15分には帰って行った。ワシントン州のヒト、「アメ公」イメージでいると「大人しくてキチンとしてる」ヒトが多いみたいだなあ(^^;)。
 暖炉でもう一杯もらって、余韻に和む。

 運転手は来た時と同じヒト。
 いいオッチャンなんだが、どうも運転はラフというか図々しいタイプらしく、帰り道で車線変更系の違反?を見咎められて覆面パトに止められてやんの(^^;)。
 これがまた、見た感じ、杓子定規系の若婦警で、タップリと飲酒・薬系のテストまでされてやんの(^^;)。
「アルコールやクスリな訳、ねーやん(^^;)」
 とこぼすオッチャンに、
「今夜はアンラッキーだったにぃ」
 と多めのチップで、ぐっナイ♪




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by aqishii | 2017-08-16 20:00 | 美味しい日々 | Comments(0)
2017年 08月 15日

ラミちゃん、アイ~ン(ランド)♪ (1)

 お盆休みはシアトルからラミ・アイランド(Lummi Island)へ。
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 *薬膳野菜カレー 五穀米

 夕方に成田空港発…の便だったので、フツーに京成線で向かうことにする。
 乗換えの日暮里で昼メシかな、と駅近くを探って、薬膳カレーにした。
 歩いて5分、朝倉彫塑館の前。僅かな距離にもヤネセン風味な情緒がある。経王寺の門前で屋根の銅を葺いていた。
 レーベンブロイ切れでギネスで乾杯♪
 壁の貼紙を眺める…「グレープジュース」と言うのがグレープフルーツで「ぶどうジュース」と言うのがグレープ…なのが、おもろいw。

*****
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 11時シアトル。やはり一桁時間のフライトは二桁より多少ラクだ。逆側で言えばヘルシンキか。
 入国審査は一時間シゴト。やれやれ。

 まず、明日のベリンガム行きベルエア・シャトルバスのチケットを買わないといけない。
 バゲージクレームのドア00にカウンターをみつけたが、人が見当たらない。
 ドア2の外に出てみるとベルエアのバスは1台止まっている。
 うーん、歩いてきた何かしらの関係っぽいオジサンに尋ねると、「へえそれは困ったね」と見回してベルエアのオバサンをみつけてくれた。
 普段はカウンター業務のオバサン、バスが着いてる時は乗車事務に就いているらしい。
「明日のバス? 後でカウンターに行くわよ」
 …でカウンターにて、どことなく田舎くさいチケット処理だが、ベリンガム空港往復を予約発券してもらう。
 シータック空港から「ベリンガムバスセンター」はデフォルト運行だが、「ベリンガム空港」停車は予約しないとスルーされるので、重要なのである。

 アメリカらしく巨大な空港駐車場棟を延々と歩いて抜けて行くと、リンクライトレイルと言うシアトルダウンタウンに連絡する路面電車の空港駅に着く。
 パスモ・スイカに相当する交通ICカード「オルカ」をゲット。カード代は5ドル。
 オルカ(シャチ)は、この辺のイメージらしく、町なかにも絵やら彫像やらシンボルマークやらが多々見られる。

 駅は3階レベル。地上に降りて2分も歩くと本日泊の空港ホテル、モーテルみたいな安ホテルに着く。似たような場所に4、5軒のホテルが建つ。ウォークイン出来る空港ホテルが手厚いのは便利だねー、シータック。空港ホテルと言ってもシャトルバスだと何だかんだ言って時間がかかることが多いから…。
 入国審査以外はコンパクトに段取りが済んで、2時間ほど昼寝。いい感じ。

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[ 100-Mile Dinner ]
 *Salish Adventure
 +14 Orca Lsles Sparkling Siegerrebe / Puget Sound AVA
 *Staff of Life
 *A Corny Crab
 +13 Venturi-Schulze Pinot Gris-Kerner Cuvee / Vancouver Island
 *Degustation of Rabbit
 +Herbfarm Amber Waves Pale Ale, 100% 100-Mile Ingrediments
 *"Lasagne" Laissez Faire
 +14 Ephemere Pinot Noir, Hollywood Hill Vineyard, Puget Sound
 *What's the Beef
 +15 Nefarious Cellars Malbec, Defiance Vineyard, Lare Chelan
 *Three Treasures
 *Trio of Ices
 *The Blue & the Gold
 +Shrub of Local Blueberry Juice & Spruce Needle Vinegar
 *Plant Infusions
 *Shake, Rattle & Roll

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 到着日ディナーは「The Herbfarm」。
 シアトル近郊の町、Woodinvilleにある。ウッディンビルはワイナリーが幾つもありワインの町として知られている。
 その名の通りのファームのレストランでハーブや野菜はかなり自家で栽培しているらしい。
 ちなみにOAD全米レストランランキング2017によると全米161位で、ワシントン州では第4位。“ここいらじゃあちょっと知られたレストラン”…と言ったところか。

 アクセス、公共交通はちょと厳しいという。到着日でもあるので、レストランのお勧めに従ってLIMO(ハイヤー)を予約。
「何時って言ったらいいの?」
「金曜の夜でしょ、けっこうシアトルの周りは渋滞するのよ。6時pm必着として私なら4時半pmに呼ぶわね」
 本日は渋滞が軽かったか、運転手氏のすり抜け方も上手くて17時半には到着してしまう。
 ウッディンビル…開けた田舎。
 こうして来てみると、レストランの場所の感じや位置付けなど、Seattle近郊Woodinvilleの"Herbfarm"は、NYC近郊PocanticoHillsの"Blue Hill"…ってのとよく似ている。
 同一敷地内に、宿Willows LodgeやレストランBarking Frogがある。Willows Lodgeの庭では披露宴の準備中。
 道路に戻って眺め回すと、辺りにはワイナリーやワイン関連のショップやらがポツポツと建っている。そちら方向へお散歩。

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 最も数が多いのは各ワイナリーが出している試飲ショップで、ずらっと並んでいる。
 この辺りは「Hollywood Vineyards」という、多少おめでたい名前の生産地。
 いやあこれは楽しそうだねえ…というとこだが、我が家の場合、「ワイン試飲」と「ガストロディナー」は『どちらか』の選択。両方やると沈没…というか共倒れになる(^^;)。偉大なる肝臓の持ち主が羨ましい。
 試飲ショップは雰囲気だけ…を思いっきり吸い込む。
 エース格は「Mark Ryan Winery」だろうか。

 18時。
 Herbfarmにごめんなんしょ。
 やぁやぁやぁいらっさい♪…でまずは(何だっけ白サングリアみたいな)軽いカクテルを渡される。暖炉では薪が燃えている(8月のお盆(^^;))。
「そこの階段を上がるとシェフのライブラリー、そっちの通路を進むとワインカーブです。そんなんをウロチョロするといいんじゃね? 18時20分から『ハーブガーデンツアー』が始まりますでよ♪」
 一軒家レストランはなんつーか、田舎の豪族が建てたちょい古く豪奢なお館…風で、ゴチャゴチャ風味でもあるのだが何処となく一貫性があるせいか、この手の豪勢系メゾンとしては品が良い。
 まず2階のシェフライブラリーに上がる。書棚にびっちりと書籍、シェフ本ばっかりという訳でなくハーブ関連資料など広範な揃え。Herbfarm先代シェフの料理本?…と思しきも、ある。
 このライブラリーからはレストラン1階のメインのサルが気持ちよく見下ろせる。1時間後には始まると思うとワクワクしますな。フルで50席とかかなあ、程良い広さ。トーテムポールが飾られてたりするのがワシントン州らしい。
 厨房はハーフオープンになっていて、既に料理人たちがフル回転している。

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 ワインカーブは、…これがまた、弩級なのであった。
 25000本所有のうち14000本がこのレストラン棟でスタンバっている。種類で言うと5000種で、ピノ好きなのかピノだけで1000種を超えると言う。所有する最古のワインは1795年(アメリカ的には初代ワシントン大統領時代!)のマデラで、別にお飾りではなくグラスで供するそうだ。最高価のワインは、1811のトカイ"The Year of the Comet"で22000ドル。ハンガリー革命を乗り越え1863年にロンドンに持ち込まれてBarry Brothersが1925年にリラベルしたこのワインは、世界に2本だけ存在すると推定される、…そう。
 まあ確かに、小さいとはいえワイン生産地域のど真ん中のレストランだからなあ。横積みにされたワインはすべて瓶底が手前で、その瓶底にほぼ全て、各々のワインの名前が記入されている。整理のよいことだ。
 カーブ中心付近に鍵のかかるソムリエ室があり、高額ワインはその中のよう。常連、もしくはワインエンスーと思しきがソムリエをつかまえて熱心に討論を交わしている。「カーブツアー」かな。

「はーい、そろそろ表に出てください♪」
 と声がかかって、出てみると
「THIS WAY to the Pre-Dinner Snacks →」
 の立て札、それに従って裏庭に進む。庭入り口のアーチはどうやらホップのよう。
(後で聞くと「そうだよ」と言って、もいで嗅がせてくれた。フレッシュないい香り。おかげでこの旅程の間、あちこちで呑むIPAなどクラフトビールのホップ香に敏感な状態が続いた(^^;)。感覚器官とは不思議なものである(笑))
 奥の、野外のピザ窯のような窯に火が見える。「ヤァヤァどーだい?」と料理人が、サッと炙ったハーブ花をサッとマリネして薄い生地に乗せた花タルトを手渡してくる。
 綺麗なもんだ。ウガっといただくと、花の香りと甘みに、花の快い苦味がきっちりあって、美味しい。花っぽ〜い。「何となくの雰囲気もん」じゃなくて食べる存在感があるのは、さすがトレトレの現地もん。

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 続いてジャルダンツアーである。
 当館マダムCarrie Van Dyckが先頭に立つ。まずは、先代の創設から火事での焼失なども含む波乱万丈譚が名調子で語られる…のから始まる(笑)。
 店先から、幾つかのハーブの説明をしては、試食・試嗅。う〜んフレッシュはいいなあ。レストラン客はけっこうな人数なので、試食ハーブは前から回すとともに、マダムが後ろの方の客何人かに投げて寄越す。ハーブなんて軽過ぎて放りにくいんじゃないかと思うのだが、これが上手く飛んでくる。慣れというのは恐ろしい(笑)。
 どんつきにはペット?の豚が2頭、飼われている。名前と目の色(笑)が書かれている、、、豚の目の色?…よく見えなかったが。




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by aqishii | 2017-08-15 00:38 | 美味しい日々 | Comments(0)
2017年 08月 14日

続・秘密の小部屋 98.

 小部屋…すなわち古典落書風に言うと「思考と空想の部屋」(笑)についての考現学。
 まことにお店にはアイスマヌ的ゴメソな話ですが、そこに語られる表情が面白いってんだもん(^^;)。

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 ソウル、これぞ大衆のヒーロー…っていう小部屋(笑)。
 此処のハナから酔っ払ってるのか?って感じのオヤジの、ハサミによる鶏サバキはまことに見事♪




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2011年 月香 월향
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 ソウルのマッコリバー。センマッコリが旨い。
 「月」マークが可愛い。




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2011年 5 Extracts
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 ソウルも今やモダンなカフェだらけ。国内バリスタチャンピオンの店。
 店内は、モダンとヲタクと古い韓国風を取り混ぜた雰囲気だが、小部屋もその路線の不思議調♪
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by aqishii | 2017-08-14 19:10 | 小部屋考現学 | Comments(0)